私、癒しという言葉が嫌いでした。
だから、ヒーリングとか、ヒーラーっていうのにも抵抗があったんです。


鍼灸とマッサージの資格を取るために3年間週6日ガッツリ学校に通って、国家試験も取りました。


その過程で何度も言われたのが
「お前たちがやろうとしているのは慰安じゃないぞ!癒すだけじゃダメなんだ!」
というセリフ


どういうことかというと、マッサージは特に、国家資格がなくても開業できますよね。


何となく気持ち良くなった(気がする)
何となく軽くなった(気がする)

ではなくて、腕が90度までしか挙がらなかったのが、施術後は120度まで挙がった。という科学的根拠に基づく目に見える結果をだせ!って事なんです。


これは、二つの要素を含んでいます

1 基本的に自由診療の鍼灸は結果が出なければ、二度と来てもらえない

2 西洋医学が主流の今日にあって、東洋医学もEBM(科学的根拠に基づいた医療)であると証明しなければならないという現状がある。(特に健康保険診療のために)


鍼灸界としては、既得権益を守るために癒し業界とは差別化を図りたいところだけれど、西洋医学からは差別されている事も多いという実態があるのかもしれません。


もしくは、それすら私が勝手に解釈しただけで、先生の意図は全く別のところにあったのかもしれないんです。


だってね、実際、気持ち良ければいいと思うんです。
それって素晴らしいことだと思う。
大抵の患者さんは、角度が何度改善したかよりも「楽になった。癒された」気持ち良くなった、という感想を持つ訳で、科学的な根拠は施術者が自分に対する裏付けとして必要とするのみ、なんです。


西洋医学も東洋医学も、それぞれに良さがあって、もちろんヒーリングにも独自の効果があるのです。


私の中にも、「慰安じゃないぞ」は何処か違う気がするという思いと同時に、ヒーリングを使うことは正道ではないかも、とか、癒しではなくて結果が大事なのだ!という気持ちがありました。


ヒーリングの和訳には治療という意味もある、ということ自体に反発してみたりね。

癒しって、根本解決にならないレベルの領域を扱ってるんでは?って考えたりね。

本当に人間って、自分を正当化するためなら辞書にだって反抗するんです。



一方で、一つの道を極めることの尊さをはき違えちゃうと、指を切った時に病院にも行かずに必死に指ヒーラーを探しちゃう様な滑稽な振る舞いをしてしまうような危険性を孕んでいます。


ここまで来ると
思い込みって恐ろしい

と思えるんですが、必死に国家試験の勉強をしながら
「お前たちがやろうとしているのは慰安じゃないぞ!癒すだけじゃダメなんだ!」

と言われ続けている時点では、それが自分の中の要らぬコンプレックスや差別を映し出したり、増大させてるとは気づきにくいんですよね。


だからね、
教育による前提の刷り込みがあると、
人間誰もがオンリーワンなんだよ

なんて言っていながら、一方では
高学歴の人に過剰に反応したりしちゃうようなちぐはぐさが起こるんです。


これは結構根深いし、こういう思い込みは、がんを作る主要な原因の一つにもなってると思います。


こうした事の全てが不安感や自信のなさとして影響してしまう事があるし、例えば、セラピストとして飛躍しようとしているのに

クライアントが少ない
リピーターが根付かない
達成感がない


って事で


料金設定が悪いの?
立地が悪いの?
メニューが悪いの?
まさか技術が悪い?
いいえ、ブランディングが足りないんだわ!


なんて、ぐるぐる回っちゃう要因になると思います。

料金も立地も全部大切でしょうけれど
、1番大切なことではないはずです。
セラピスト自身が思いもよらないところで間違った前提を信じ込んで不安感や自信のなさを作り上げている事の方がずっと深刻な問題です。

こういうのは、つくづく解決しておいた方が良いだろうな、と感じています。





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