あまりに鮮やかな仕事を目の当たりにしたので
お話しさせてください
昨日娘が小学校を卒業しました
担任の先生は
いつ寝ているんだ？
と心配になるくらい
学校の正式行事に全力で取り組む他にも
クラス全員を巻き込んでのイベント多数
タイムカプセル、文集、CD、一人一人に手作りの写真と手紙入りお守り袋
名前入りのクッキー、子供から親にメッセージ入り写真立て
子供達が決めた事は奔走して実現してくださり
保護者への感謝を伝える会では100人分の食事まで生徒と準備
卒業式にオリジナルソング作成
送辞も開校以来初のオリジナル
学校や行事の楽しみ方を通して
「人生を楽しむ」事を教えてもらった子供達は
仲間を大切に日々を大切に思いながら
小学校最後の一年を過ごさせていただきました
そんな
親にとっては
どれだけ感謝しても
しきれないほどありがたい先生から
最後の学級通信が届きました
餞の言葉とともに
「今日でクラスが解散なんてまだ信じられません。明日からもずっと一緒に入られたら良いのに」
と、子供たちの発想力に驚き、骨折りながらも共に力を合わせて実現して来た日々を、先生ご自身も心から楽しんでいた様子が綴られていました
そして、その後に続いた言葉に一瞬我が目を疑いました
そこには
「最後にお願いがあります。
この一年を忘れちゃって下さい」と書かれていました
「こんなにステキな一年を忘れちゃうほど
あなたたちの次の一年がもっと輝きに満ちたものでありますよう私はお祈りしています。
それが担任としてできる、私の最後の仕事です」
鮮やかでしょう？
鮮やかすぎるでしょう？
これだけ手塩にかけておきながら
忘れろと言えるって
本当に子供のことしか考えていないのです
子供達が
未来ってこれより楽しい事が待っているのか！？
と安心して旅立っていけるように
あの頃は良かったのに
と、立ち止まらないように
手放す以上の大きな愛情は
ないのかもしれない、と思いました
自分の子供に対しても、作品でも仕事でも
最後には
手放す以上の大きな愛情はきっとないでしょう
自分が寂しいとか
こんなに一生懸命作ったのにとか
ここまで改善したのにとか
そんなことは本来はどうでもいい事
関わったものに執着したら
相手を縛って成長を止めて
可能性も奪ってしまいますよね
子離れこそ親の最後の仕事で
それは作品にも仕事に対しても同じなのだと
改めて考える機会をいただきました
学級通信は
「あなたたちが忘れちゃっても私が覚えているから大丈夫だよー。思い出したくなったらいつでも帰って来てね」
と結ばれていました
大きな愛で手放して
でも、変わらず愛し続ける
私も
いつでも喜んで
忘れてもらえるように
幸せを願うからこそ
愛を持って手放す
肝に銘じて精進していきます
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