世界仰天ニュースで夫に暴力を振るってしまう「キレる私をやめたい」という特集がありました。
「怒ったら止められなくなる」
「自分の気持ちなんて表現したら、どうなってしまうか分からないから怖くてできない」
と言う方がセッションではたびたびいらっしゃいます
テレビのケースの方もそうでしたが、そういう方は、一般的には
・大人しい
・周囲に気を使う
・合わせるタイプ
なのです
ところが、自分にとって最も身近で、理解してくれるはずの人に対しては非常に高圧的になる。
それが高じてくると暴力に発展します。
そして激昂した時には、自分ではコントロールが出来なくなります。
そう言うと非常に我儘で自己中心的、しかも堪え性のない人に思えます。
大抵はご本人もそう考えているのですが
実は我慢ができないのではなく
我慢し過ぎているのです。
夫に暴力までふるって、場合によっては子どもを叩いてしまっていることもあります。
子どもを叩く事がなくても、不機嫌でいることが多く、小さな事でイラっとしやすく、小言が多いかもしれません。
そんな人が我慢し過ぎであるとは、とても思えないですし、ご本人ももっと自制したい、と思っているのです。
身体的な特徴としては、首をすくめたように肩が上がっていて、慢性的な肩コリや首コリ、肩甲骨の回りの痛みなどがあります
常にボクサーがパンチを繰り出す前のような姿勢になっているのです
症状として自己免疫疾患がある方も多い傾向があります。
こんな症状の場合も蓄膿・アレルギーの人の傾向
思考的な傾向としては、上下関係を重んじます。
これが悪く出ると権威に弱く、目下を軽んじます。
誰かを攻撃する場合は、パンチの前の姿勢なのですが、もう一度1枚目の図を見てください。攻撃側は黒いグローブです。
打たれてもダメージが少ないように首をすくめて顔をガードしています。
つまり
ずっと攻撃されてきたから、首をすくめ肩が上がった状態が身についてしまったのです。
もちろん、一見してわかるほど首をすくめたり肩をあげたりしているわけではありませんが、ご本人は、首や肩、肩甲骨回りの違和感を自覚していると思います。
運動部などで、先輩にいじめられてきたから後輩をいじめる、というのは、権威に弱く目下を軽んじるが、最悪の形で出たケース。
つまり、ずっと理不尽に攻撃されてきたので、立場的に自分より下だと判断した相手に対して今までの理不尽な扱いに対する怒りをぶつけるかの様に突然抑えが効かないほどキレてしまうのです。
キレてしまうキッカケは
「自分が攻撃された」と感じる気持ちです。
また攻撃された、と思い込んでしまうのです。
自分が権威を認めた相手に対しては、極端に言うと「自分のほうが下だから攻撃されて当然だ」という気持ちが働くので反論する事が出来ません。
けれども、実際は傷つき、行き場のない悲しさは溜まっていきます。そして、自分はダメなのだ見下されるような存在なのだという思いを強めていきます。
立場的に下とは、後輩や子どものように年齢が下であったり、学歴、職業、年収など、分かりやすいものから、テレビのケースのように愛情があって自分の言うことを聞いてくれる相手(夫など)であることもあります。
今まで、自分には価値があると実感することが出来なかったけれど、明らかに自分より下(と判断した)人間に攻撃される事まで許したら、最早人間としての尊厳が保てない、と危機感を感じた結果がキレると言う行為になって現れます。
冒頭の
「怒ったら止められなくなる」
「自分の気持ちなんて表現したら、どうなってしまうか分からないから怖くてできない」
という方は、怒りや気持ちを表現した結果、自分自身をコントロールできなくなった経験があるのです。
よく「地雷を踏む」「何が地雷だか分からないから滅多なことは言えない」などと言いますよね。
地雷は、傷ついた心に触れるもの全てですから、他人がどんなに気をつけても踏まないようにする事など不可能です。
地雷は、本人にしか処理できません。
地雷がある限り
そのままの自分を好きになる
自分を信じることは難しいと思うでしょう
でも
地雷があっても
遠くから見ることや
暴発しないと知ること
正体や性質を知ることで必要以上に怖がらなくても良いことがわかってきます。
気付いていても中々対処できない自分の地雷
きちんと認識してしまえば
生きやすくなって家族や人間関係も改善したり
不思議なことに病気まで良くなったりするので
まずはセラピストにご相談なさってみてください