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自己表現は、他人とうまくやっていくためには控えたほうが無難だ、と信じている方は多い気がします。
そういう人は
大人数の中で、勇気を出して自分がしたい事を発表した挙句に、賛同を得られずにスベッた人を見たり、自分自身がスベッて落ち込んだ経験がある。
または、無言の圧力や穏やかな無視によってワガママだ、と批判された経験があるのだと思います。
もちろん私にも、かつてはそんな経験をして「人生おわた」と思った時期がありました。
その会合が終わるまでは地獄ですし、その後も顔を合わせる機会が来るたびに、アルカイックスマイル(仏像が浮かべている微かな笑み)を貼り付けて、目立たないようにやり過ごしてたなー。遠い目
穏やかな無視
価値観の違うものを受け入れない空気が
家庭内で流れていることも珍しくありません
だから当時の私が
『「相互理解」「他者尊重」といった他者の考えや気持ちを理解しよ うとしたり、受け入れたりするためには、自分の考えや気持ちを外に出して他者に伝えようとしたり、自発的に活動することが必要である』
なんて言われても、信じられなかったと思います。
最近北海道教育大学のキャンプ体験が児童の思いやりに与える影響という論文には児童たちが
『他者を理解するためには自己表現や自発的な行動が関係していると認識していなかった」と、書かれていました。
つまり関係しているのが当然、という前提です。
以下抜粋
『自分の考えや気持ちを外に出し，他者に伝えようとすること，また自発的に活動することが，「相互理解」，「他者尊重」といった他者の考えや気持ちを理解しよ うとしたり，受け入れたりすることと関係してい なかった.しかし，キャンプ後において，すべて において正の相関がみられ，4つの因子が相互に 関係を深めている.また「自己表現」と他の因子 問との相関が全て強くなっていることから，自分 の内面を他者に出すことが，他者を理解し，受け 入れることと関連するようになっている.した がって，キャンプを体験することは，「自己表現」，
「相互理解」，「他者尊重」，「協力・支援」の結び つきを強めることに効果があると推察できる』
自分の意見が相手を
がっかりさせたり
喜ばせられなかった経験を持つ人は
自己表現 イコール 我儘という認識を持っているので
相互理解のために、自己表現が必要だ、という認識ができません。
けれども、
カニが嫌いです。と言っておかなかったら
お祝いだから奮発しました！と言ってカニ道楽にご招待されちゃうかもしれないのです。
そんなの双方地獄です。
私がどんな人かがわからなかったら、相手もどう接して良いかがわからない。
『取りつく島がない』というのは
主張の激しい人を相手にした場合にだけ起こるのではなくて
相手に主張がなさすぎても、とっかかりが見つけられないんですよね。
増してや、主張しなかったくせに、出てきたものが気に入らないと、ヒッソリ拗ねる
なんていうのは最悪で、(私もやってましたけど笑)
それが積み重なって「どーせ私は愛されない」がどんどん強化されていっちゃう場合も結構あるわけです。
元はと言えば、どうして欲しいか言わなかったのは自分なのにね。
私が安心して自己表現できるようになったのは、
話し合えて、違いも尊重して(面白がって)くれる人々に出会えた
親子といえどもツーカーじゃないと気づいた
夫婦といえどもツーカーじゃないと気づいた
子どもが生まれた(無償の愛をくれる)
いい人でも好きじゃなくてもいいと自分に許可した
年取った(自分も周りもゆるくなって色々気にしなくなる)
こんなところでしょうか。
1番はやっぱり環境かな。
自己表現してみて、賛同を得られなくても、恥ずかしくないし、落ち込む必要なんてない。と思える場所、思わせてくれる人は必ずいます。
賛同を得られないからって
自分が恥ずかしがったり、落ち込んだりして自己表現をやめてしまうと、相手が自分のことを苦手だと感じずに済むかもしれないけれど、同時に好きになる機会も奪っちゃう。
個性が相手にどう受け取られるかは、選べないから、賭けですけれどね。
無難に過ごすってことは
嫌われない代わりに
大好きになってくれる人にも巡り会えなくなっちゃう。
それで自分に合った友だちやパートナーが見つからないのは、もったい無いですよね。
ご自分が、どんな立ち位置から、どんな方法で、どんなフィルターをかけて世界を見ているのか等
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