古典の魅力。
先月のことになってしまいますが、これも久しぶりに本当に久しぶりに歌舞伎を見ました。『立春歌舞伎特別公演@松竹座』から昼の部の『源平布引滝』。「義賢最期〜竹生島遊覧〜実盛物語」の三幕。まずは、「義賢最期」。木曽義賢を演じるのは片岡愛之助さん。戸板倒し、仏倒れなど、アクロバティックで見どころ満載のお役。彼がこのお役を初めて演じたのは2006年の松竹座の1月公演でした。某ドラマをキッカケにあれよあれよという間に世間に知られ、歌舞伎でも主役級のお役につけて、今ではその人気も不動のものとなりましたが、あの頃は、大阪ではそこそこ人気があったものの、歌舞伎座などではまだお役につけず、世間的には知られていない頃でした。その時に、このお役を見て一目惚れ。その後、彼がちょい役でも出演する公演を見に東へ西へと出向いたことが、今はとても懐かしく思い出されます。今回、そんな義賢を久しぶりに見て胸が熱くなりました。「竹生島遊覧」での壱太郎さん演じる小万の勇敢な姿も格好いいし、「実盛物語」での実盛を演じる愛之助さんも立派な雰囲気。(この演目で愛之助さんは一人二役)この演目は、元が人形浄瑠璃で、全体的にガッツリ義太夫狂言。とても心地良いです。そして、こういう古典歌舞伎をしっかり演りこなす愛之助さんがとても魅力的で素晴らしかった。新しい作品を演るのも良いけれど、古典物もどんどん演って欲しいなあと思った久しぶりの歌舞伎鑑賞でした。あ、そう言えば!今日、3月4日は愛之助さんのお誕生日ですねおめでとうございます