四苦八苦

この言葉は、お釈迦様が初めて人々に説いた言葉です。
すなわち、生まれる事は苦なり、老いる事は苦なり、病いは苦なり、死は苦なり。ここまでが四苦。
怨憎するものに会う事は苦なり、愛するものと別離する事は苦なり、求めるものが得られないのは苦なり、つまり肉体を持って生きるとは苦なり。

では何故、人はワザワザ苦である世界に生まれてくるのか?
本質である魂の世界にいれば苦などを経験する事なく生きることが出来るのに、何故苦の世界に生まれてくるのか。

それはこの苦の世界でしか経験出来ない事を経験したいからです。
苦を通してそれを知るために生まれて来たのです。

なぜ生まれたのかを知りたいからです。
なぜ老いるのかを知りたいからです。
なぜ病いになったのかを知りたいからです。
死とは何かを知りたいからです。

不安とは、その対象の事を知らないことから起こります。
すべての根底にある不安とは何かを知る事です。

何かに困ったり苦しんだりしたら、その対象の事を深く知って理解する事です。
人間関係、健康、お金、仕事、すべてにおいて当て嵌まります。

究極、肉体の死とは、魂に生まれ変わる事です。

すべて肉体を持っている時にしか出来ない経験です。
だから人は生まれて来るのです。

その節理を説いたものが、般若心経です。