夜景が綺麗なホテルだった。

「絶対大丈夫!治そう!」
そんな話をしたと思う。

「悲しいね」主人がポツリと言った。


夜の部の公演が終わるのを待って、
一緒に家に帰ることにした。

それまでの間、
やはり、お腹はすいたので、
ルームサービスで銀鱈定食を頼んだ。

完食した。美味しかった。
涙はでなかった。

あの日のジェノバパスタとは
全然違う!と思った。

自分の中で少しずつ覚悟ができていた。