同い年の乙武洋匡さんは、その前年に『五体不満足』で一躍ベストセラー作家になったが、僕のデビューは、それに比べると随分、地味なものだった。
当時、作家志望者のための投稿専門誌『ぶんりき』という月刊誌があったので、作家志望だった僕は毎月「幸福論」を投稿していた。ぶんりき文庫が創刊されることになり、その創刊シリーズの35点の1つとして僕の本が出版されたのだ。
自分の本が並んでいる書店を回り、買い占めたので、自宅に何百冊もあった在庫は、発売から17年経った今では1冊しかない。
紙の本の宿命の1つが在庫切れだ。
僕の処女作は幸いにして二度増刷されたけど今は絶版となっている。もう、どの書店に行っても買えないのだ。
ところが、今は電子書籍というものがある。そこで、先月、『0から始める幸福論2016』とタイトルを改めて、Amazonのkindleで出版した。
kindleでの出版は前から考えていたが、僕のITスキルでは自力での出版は無理だった。
ところが、「kindle出版代行サービス」があるのを知り、複数あるサービスの中から知人の石井貴士さんが経営するココロ・シンデレラ社が提供するサービスを利用した。
僕は書くことはできるので、僕に必要なのは買いた文章をkindleに発表するアシストだけだった。だから、このサービスを利用した。
現在では「お客様の声」として僕の感想が掲載されている。
ところが、僕の声が掲載されているココロ・シンデレラのサイトを見ていて驚いた。
このサービスの利用者の中には書くことでつまずいている人がいるのだ。
彼らは、本を出したいのに書けないという悩みがあるようだ。
石井さんの会社では、そういう人のために新たに、コンサルティングサービスも始めたようだが、人の悩みはいろいろだなあと思った次第だ。