知らない町を歩くのは、私の好きなことの一つだ。

毎日同じ職場に通うことはほとんどないので、女性が苦手とするらしい「地図を見ながら目的地へたどり着くスキル」は、それなりにあると思う。


街並みを眺めながら歩くくらいの、時間の余裕は持つようにしている。

マンションの部屋から漏れる一つの光に思いをはせる。当たり前だけれど、人には人それぞれの人生があって、ここにはどんな人が住んでいるんだろうと考えたりする。一階から漏れてただよってくる夕食やお風呂のせっけんのにおいは少しさみしくなる。
海外へ旅行した際も、何か名所を見に行くという目的もなくひたすら歩くことも多い。


今日は次の仕事まで少し時間があったのでスタジオで1時間ほど練習して、最寄りの駅から一つだけ先の駅まで歩いてみた。それだけでいい気分転換になる。


夜は、以前セッションで知り合ったタップダンサーのMasayaさんがアコーディオンと一緒にパフォーマンスするというので見に出かけた。

私たちが普段歩いている動作と原理はなんら変わらないはずなのに、tapのそれはまるで違う。
コツコツコツと、心地よい、いい音。
滝のように降る雨が降っているかのような激しい音。はっきりとしたリズム。
楽器でありダンスであり。

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アコーディオン奏者とお互いを見あって、即興的なタイミングを図って楽しそうにtapする姿、周りのお客さんも息をのんだり歓声をあげたり楽しんで見ている姿を見て、あぁ、いい夜だなと思った。



近ごろ、自分がどこにいるのか分からなくてどこに行きたいかさえも見失って、ずいぶんと弱気になっていた。


でも、今夜、はっと思い出した。そうだ、私は歩くのが好きなんだった。なんで止まってるんだろう??


タップのようにあんなに早くステップは踏めないけれど、知らない町でもどんどんと歩いていこう。




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以前、noteという媒体にこんなエッセイ?のような文体で文章を書いていたんですが、こういうのもたまに書きたくなります。アメブロのデザインだとなんだか合わない気もしてあまり書かなかったのですが…
自分ではあまり気づいてなかったけど、文章を読んだり書いたりするの好きなんだなって最近思います。


noteの記事はアメブロに移動中なので、また皆さんにも読んでもらいたいな(*^^*)