前編からの続きです。


結論から言うと、局アナを「実務」としてやってきた立場として、
ホステス経験のある方の内定を取り消すことに、さほど異論がありません。
それは、私がホステスをネガティブに見ているとか、そういう価値観からではありません。
そもそもホステス業は違法ではありませんし、
私自身、バーテンダーの免許を持っているくらいお酒が好きなうえに、元ホステスの友人もいますから、
ホステスという職種自体について、実は何も思っていません。

それでも、元ホステスを局アナにするとなると、
私が人事担当者だとしてもやはり考え込むでしょう。

なぜなら、現実として、世間には保守的な価値観の方が非常に多く存在し、
テレビ視聴者の大半は家にいる時間の長い生活スタイルの、いわば、中高年や専業主婦であり、
こうした方々の中には、保守的な価値観の方もいらっしゃるからです。
そのような方々に向けて、ホステスの経歴を持つ女子アナがテレビ画面の中から何か言葉を発してみたとしても、
なかなかストレートな伝達力を望めないケースもあるんじゃないかな?と思ったからです。
(理由は前編に記述)

情報をストレートかつ効果的に視聴者に届けられない時点で、アナウンサーとして「惜しいなあ」という。


ですから、私の持論は、
放送局側の主張である「ホステス経歴を持つ人は清廉性が乏しい」という視点や
彼女を庇う側から聞こえる「ホステス業は違法ではない。過去の経歴で差別をするな」などという視点とは
全く別の観点から生まれた持論です。



では、どのような経歴ならOK、NGなのか。


それは、世論、いわゆる「一般常識」が決めることかなと思います。


世の中には、違法ではないけれど
前向きな世論を得難い職業が、実際にあります。

元カフェ店員が局アナになる → OK
元OLが局アナになる → OK
元AV女優が局アナになる → うーん…
元ホステスが局アナになる → うーん…


AV女優もホステスも違法ではありません。

私は、こうした職業は、やっている本人が何とも思っていなくて、迷惑をかける対象がいないのなら、

のびのびとやっていれば良いんじゃないかな!と思います。

今回話題になった放送局は視聴者のリアクションを考えて、一度は決断したのではないのかな?というのが私の予想です。

それを「清廉性」とか言ってしまったり、法にかけたり、とちょっと特殊なベクトルに向かってしまいましたよね。

 

でも、裁判にしたいくらいアナウンサーになりたかったのなら、その気持ちは本気だったのでしょうし、

いざ入社後はもう頑張って立派なアナウンサーに成長するしかないんじゃないかな。

内定取り消しの取り消しニュースについて、ある情報番組で
コメンテーター達が
「彼女が非難されないよう、局が配慮しなきゃ、周りが気を遣ってあげなきゃ」
と庇っていましたが、これも局アナを実務としてやってきた立場から見ると、ちょっと難しい解釈だなあ。。

そもそも、周りに配慮するのが局アナの役割なので
局アナが自分の汚名返上のために周りに気を遣わせてしまうという流れが、いまいちよく分からない。


これから彼女が入社後に自分の過去のせいで嫌な目に遭ったとしても、
彼女はそれを、仕事ぶりで返上するのが本来のあるべき姿でしょうし、
それにはかなりの年月が必要でしょう。

仕事ぶりで返上できている!といえるレベルというのは、彼女のケースでは、
滑舌が良い、知名度がある、かわいい…ということではなく、
「偏見を吹き飛ばすほどの信頼を視聴者から得ている」状態に、彼女自身の力でなってみせること!

うーん、これしかないんじゃないかなあ。。

具体的に言うと、「ホステス殺人事件」などのニュースを彼女自身の口から読んでも
視聴者が何の違和感・引っ掛かりもなくニュースの内容に集中できる状態にまで
彼女自身が成長する、ということかなあと。

彼女が仕事で汚名返上が出来た暁には
「過去の仕事内容で内定を取り消すのは妥当じゃないよね」と世論が変わっているのかもしれません。

 

以上、私見でした。


Mayでしたテレビ



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