こんにちは!犬癒シスト(ドッグセラピスト)の綾瀬めぐみです。





私は、人に笑顔になってもらう事が自分の生きがいであり

大切な部分だなあと、つくづく思います。



私は以前、7年間保育士をやっていました。

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保育園の卒園式で将来の夢は「保育士になること!」

と宣言してからずーっと、保育園で働く姿を想像していた私…。


幼い頃から親戚、兄弟と年下に囲まれて育ったので、

笑顔が身近で自然と面倒見るのが好きになる環境だったんです。


その後も迷うことなく無事保育士となり、働かせていただきました。
自分にとって天職だなあと有難く思いながら、本当に楽しく充実した日々が過ぎていました。

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子どもたちの成長ぶりを間近で感じられ、無邪気でキラキラした笑顔

に囲まれ、予想もしないことが起こったり…。


どれだけ神経を尖らしていても、予期せぬ事が起こるのが子どもの世界。
さっきまで元気に笑っていた子が突然てんかん発作を起こしたり…
転んで顔をぶつけ鼻血大出血したり…
子ども同士のトラブルで顔に引っかき傷が…
そして保護者との関わり方…

色々な出来事がありました。


今、振り返ると色々大変だったなあ~と思いますが(笑)

当時は無我夢中で、それ以上に楽しい出来事の方が大きかったので

大変だとは思っていませんでした。


とにかく毎日笑ってました。
子どもの笑顔を見ることが自分が仕事をしていく上で大事なことです。




そんな私に転機が訪れたのは、体の故障でした。


長い保育士生活の中で、両膝の靭帯を何度も傷めてしまい、

とうとうドクターストップがかかるまでボロボロにしてしまいました。


よく「職業病」ということばがありますが、保育士や幼稚園教諭の場合、

子どもを抱っこして立ったり座ったり、また機敏な動きを要します。


そのため、どうしても膝や腰に負担がかかりやすいのです。
できるだけ気をつけてはいましたが、私は膝にきてしまいました。

ある日、室内で子どもたちと遊んでいる時でした。
小さな室内すべり台から子どもが落ちそうになる瞬間を見つけ、

とっさにジャンピングキャッチした時に膝を強打してしまいました。





その時は夢中で気づきませんでしたが、

後に病院へ行くと膝の靭帯が切れていました。


それが初めてでしたが、その後も仕事中に何度も傷めてしまいました。


たくさん考えて考えて、やはり何事にも身体が資本だから

一度保育士を離れて、しっかり治そうと決めて退職しました。



夢だった保育士を離れた私は、他に何の仕事をしていいのかわからず、心にポッカリ穴が空いたみたいでした。

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その時に強く感じた事がありました。


『やりたい事があるっていう夢を持つことって

本当は恵まれていたことなんだ』

ということ。


それまでの私は、当たり前のように進路に迷わず保育士•幼稚園教諭に

なるべく学校へ進学し、就職。


念願の保育園と幼稚園の両方を経験してきました。
でもそれって凄くラッキーだったんだ、

やりたい事を見つけて仕事にするって本当は凄いことだったんだ…


失ってからやっと気付きました。


同じ仕事しかしたことない私に、他に何ができるんだろうか。
その時も、人を笑顔にできる仕事ってなんだろうと悩み続けました。


ふと、


「私はなぜ、人の笑顔が好きなんだろう…」



そう考えていた時、思い出したことがありました。
昔、小学校1年生の冬に交通事故に遭いました。
信号無視の乗用車にはねられ、全身を強打し

頭蓋骨にヒビが入る全治6ケ月の大怪我をしました。


自宅へ続く長い坂道の下に横断歩道がありました。
その長い坂道を下っているところで私の記憶は途切れています。


近所の人や、たくさんの目撃者がいたので、

すぐ母に連絡がいったそうです。


母が現場で見た私は、着ていたカーディガンもボロボロになり、

血だらけで横たわりながら「お母さん」と泣き叫んでいたそうです。


大人になってから当時の事を聞きましたが、

母は今でも辛いと言って涙ぐみます。


気がついた時は集中治療室のベッドの上でした。
生死を彷徨っていたそうで、

両親は医師に「覚悟してください」と言われたそうです。


その後、なんとか回復に向かっていきました。


ただ、事故により右半身が痺れて手がずっとプルプル震えて

箸もまともに持てない、大好きだった絵も描けなくなっていました。






それでも、リハビリの一環として、画用紙と色鉛筆で絵を描き始めました。
出来上がった絵は、震えた手で描かれたものなので、

真っ直ぐな線も書けず、グチャグチャなものでした。


絵画教室へ通っていたほど、絵が大好きだった私。
そしてその出来上がった絵を見て、母が泣いていました。


入院中、覚えている限り、

母の泣いている姿を見たのはそれが初めてでした。


手術後のリハビリや毎日の注射が痛くて泣きながらも頑張ったのは、

母の励ましがあったからでした。
そんな気丈に振舞っていた母が泣いている。


きっと手が震えて絵がグチャグチャだからだ…

幼い私はそう思いました。


次の日から真っ直ぐ線を引くためにコッソリ定規を使い、
絵を描き始めました。


何日もかけ、絵が出来上がり母と父に見せました。



2人共、凄く喜んでいました。
入院して初めてあんなに笑顔の両親を見ました。


すぐに定規を使って描いた事はバレましたが、

それでも両親は笑っていました。

私はその時から、人の笑顔を見ることが大好きになりました。




忘れていたけど、私が人の笑顔を見るのが好きな原点は

そこだったんだ…と思い出しました。

それを思い出した私は、人の笑顔が見れて自分の好きな事を探し始めました。





小さい時から洋服が大好きでオシャレをすることが得意だった私。
そして、それらは自然と私を笑顔にしてくれました。


「今度は洋服を通して人に笑顔を提供する側になりたい」


そう思った私は、ずっと興味のあったアパレル業界へ入り、

某有名店で販売経験をしました。
配属先の店舗は全国でも最下位。
お客様も来ない、売り上げも伸びない、

そんな状況でスタッフのモチベーションも下がっていました。


私は「こんな状況は嫌だ!」と強く思い、

休みの日は他店巡りをしてまずは接客の勉強をし始めました。



自分がお客様の立場としてお店に行った時、何をどうされたら嬉しいか、

どんな応対をされたら気持ち良く買い物できるか、実際に体験の繰り返しをしました。


例えば、同じ欲しい物を複数の販売員に接客された時に、

購入しようと思った時と思わなかった時の違いを見つけたり。
ディスプレイの勉強をしたり。
「あ、いいな」と思ったお店にいくつか通い、吸収して帰る、の繰り返し。
洋服の見せ方や知識の勉強の毎日。



そして、自分が身につけた服は即完売、

店舗を全国1位にまで持っていくことができました。
やがて本店から引き抜きのお声がかかりました。


とても嬉しかったのですが、ただでさえ遅い帰りの毎日。
私は当時、2匹のミニチュアダックスを飼っていました。
一緒に過ごす時間が何より大切でした。






休みの日は必ずドッグランや一緒に出かけられる場所へ行ったり、

朝晩2回の散歩もかかさず、時間がある限り愛犬と過ごしていました。


毎日クタクタになっても家に帰れば尻尾をブンブン振り、出迎えてくれました。
ワンコは笑わないと言いますが、私には笑顔に見えました。
そんな姿に癒され、励まされ、疲れも飛び、何があっても頑張れました。


本店に移動すると今まで以上に忙しくなる。
きっと私自身が疲れてしまい、愛犬との時間も少なくなってしまう。


やり甲斐はあるけれど、何か違う…


そんなある日、友人から



「ドッグマッサージって知ってる?」


当時はドッグセラピストが今より全然認知度が低く、もちろん私も初耳でした。
どんなことするのか興味がわき、早速資料を入手しました。


マッサージすることにより、どうやらさまざまな効果があることがわかりました。


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黄色い花 飼い主さんとワンちゃんのコミュニケーションツールの1つ

黄色い花 病気の早期発見や予防、ストレス発散にもいい

黄色い花 血流促進させ、筋肉のコリを緩和

黄色い花 骨の発育も促進

黄色い花 運動後と同様の酸素が全身に行き渡るので、足腰弱って歩けない子や散歩になかなか行けない子に効果的




私自身が愛犬から毎日たくさんの癒しと元気と笑顔をもらっていました。
そして大きな心の支えにもなっていました。




大切でなくてはならない存在でした。


「長生きしてほしい」


その一心でこのドッグマッサージをしてあげようと思い、

学校説明会にすぐ申し込み入学しました。


働きながら学校に通い、家に帰れば一生懸命マッサージしました。


けれども、ワンコが嫌がるのです。


最初は、「まだ下手だからかなあ」と軽く考えていました。
しかし、ある事に気がついたのです。
愛犬をケアする前に、自分の身体と心が弱っていたことに。


仕事と学校で疲れてしまった私から、

だんだん笑顔が消えてしまっていたのです。


そして勉強を進めるうちに、「飼い主が疲れていたり、イライラした気持ちでワンちゃんに触れると、そのまま伝わってしまう」ということを知りました。



「飼い主が心身共に元気でなければ、

しいては愛犬の健康に繋がらないのでは…」
「飼い主が笑顔になることで、愛犬の喜びに繋がるのでは…」



そして、そんな笑顔でいられなかった時も変わらずにずっと癒し続けてくれたワンコ。


「私にとって大切なのは…」


そう感じた私は、アパレル会社を退職することを決断しました。
そして、まず時間をかけ自分の身体ケアを始めました。
元々エステが大好きで、働き出した21歳から定期的に通っていました。


忙しくなり、なかなか行けなくなってから遠ざかっていましたが、

体の疲れと癒しを求めてまたエステに通い始めました。
それはフェイシャルだったりボディマッサージだったり。






その時改めて感じたのは、やはり人の手に触れられると深い

リラックス感が得られるということ。
施術中は体のコンディションはもちろんですが、

何より心が穏やかになっていくのが分かりました。


そしてアパレルの仕事柄、どうしても夜型だった生活を朝型に変え、

ワンコ達と共に朝早起きし、夜早く寝る生活にしました。


そんなリラックスした毎日を過ごして
心身共に健康な状態に戻し、また愛犬のマッサージを開始しました。


すると、回数を重ねるにつれ、安心して気持ち良さそうに身を委ねるようになり、

マッサージすると喜んでくれるようになりました。

この時、相手に笑顔になってもらうには、



“まず自分が笑顔でいなくては…”



ということに気づきました。
ドッグマッサージをする上で、飼い主も笑顔であるということが、

大事な要素の1つである…ということが実体験で愛犬を通して分かりました。


その実体験から、


ワンちゃんと飼い主さま

両方健康になってもらいたい!”



と強く思い、人間のマッサージも勉強し始めました。



そしてエステ業界へ就職。
必死で勉強し、毎日業務終了後に遅くまで練習し、朝早く来ては練習。
休みの日は友人をモデルにして練習。


とにかく毎日ひたすら練習してはチェックしてもらう日々でした。
猛練習のおかげで、アロマオイルマッサージ、フェイシャル、

ヘッドマッサージ、ハンドマッサージ、リフレクソロジー、整体を習得しました。






エステサロンでのお客様応対は、

アパレル販売の時に培った接客経験が生かされました。
細かい所に目が届いたり、サロン内を彩るポップ作りには保育士時代の経験が生かされました。


エステサロンでは技術とホスピタリティ精神を学びました。
お客様から言われて嬉しかった一言。


ニコニコ「めぐみさんの手はいつもすごく温かいから癒されます」


私はいつも


「心と体の疲れが取れますように」


と祈るようにマッサージしています。
施術後にお客様から

「ありがとう」

とホッとした笑顔を見ると、とても嬉しい気持ちになります^^
そしてそれは、ワンちゃんにも同じ気持ちでマッサージしています。







ワンちゃんと一緒に、同じ空間で飼い主さまにも体と心の疲れを少しでも取ってもらいたい。ほぐされた手でワンちゃんを撫でてもらいたい。そして笑顔になってほしい。

そんな想いでワンちゃんマッサージの最後に飼い主さまにも

マッサージをしています。







私はずっと保育士に代わる何かを探し続けてきました。
犬癒シスト(ドッグセラピスト)という仕事に辿り着くまで、何年もかかりました。
辿り着いた答えは、


「笑顔を共有すること」  


私が一番大事にしている部分はそこです。
今は、犬癒シスト(ドッグセラピスト)になれて本当に良かったと心から嬉しく思います。

私は学生の時に、「心理カウンセラー」の資格をとりました。


子どもは、ことばの引き出しがまだ少ないので、

うまく表現できない場合があります。


見た目は元気そうにしてても、

実は心の中に何かを溜めていることもあります。

外見だけでなく、内面を汲み取ってあげれるように、
子どもと接する上で役に立てればと思い取得しました。


犬癒シスト(ドッグセラピスト)になった今も、
この心理カウンセラーの資格はますます活きてくると感じています。

外見だけでなく、内面を汲み取る、非言語の部分を見るということは、

犬にも同じように思います。
特に、犬は喋れない分、人間が感じ取らなければなりません。


そのお手伝いと、飼い主さまのお話を

じっくり伺う時にもお役に立てるのではないかと思います。


飼い主さまの状態は、ワンちゃんにも伝わります。
疲れていると、疲れが伝わります。
癒されると癒しが伝わります。
癒された状態で、ワンちゃんに接することで、より深い癒しをワンちゃんから与えてもらえます。
それが私の考えであり、コンセプトでもあります。







飼い主さまとワンちゃんの心の架け橋になれますよう、

精一杯、心を込めてお手伝いできればと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。