先日は、Chrysanthemum Bridge保本さんのスタジオにてプリプロをしました。

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RCA44BX 1940年代のリボンマイク。


見た瞬間に、一目惚れ。


昔の映画に出てくる女優さんのような佇まいだなぁ。。。


1940年代にアメリカで作られ、そのあとロシアに渡ったという代物。


これまで辿ってきた歴史や、時代を経てたいせつにされてきたものの放つ気品を感じる。



ヒトラーがナチスドイツを支配し

第二次世界大戦真っ只中だった時代に


どんなひとがこのマイクを持っていたんだろう。

そのひとはどんな家に住んでたのかな。

そこには可愛らしい女のコもいたかな。



このマイクが過ごしてきた日々のストーリーに、あれこれ想いを馳せる。



機材の事はもちろん、マイクの知識などあたしは微塵も持ち合わせてないけれど

このマイクを見た瞬間、本能的に心が惹きつけられた。

外国の昔の映画女優さんに対する、憧れにも似たような気持ち。


ビンテージマイクには、ひとを惹きつけ、魅了する不思議な力があるのかな。

 

「このマイクだと、繊細な部分まで、すぐ近くで歌ってるように録れるよ。」と言うので

とにかく試してみたくて仕方がない(T_T)。


次に録る曲を、超絶ウィスパーボイスで何度も練習し、過剰に抑えた吐息交じりの掠れ声で録った濃厚デモ❤︎を保本さんに送ったところ、

「...やりすぎ。」

ソッコー却下されました(。-_-。)笑



あぁ~

やっとこのリボンマイクで歌える日がきたよー・・・(T_T)。

いろいろあって(略) 歌えないかもしれないと思っていたので、喜びもひとしお。


リボンを張り直してもらったらしく、ビンテージだけれどあたらしくなったこのリボンマイクに、声を透し入れたその瞬間。


感動~(T_T)。。。


なんかもう、なんでもいいです。


声がまろやかに変換されつつ、繊細さはそのままに。


いつも指摘されていた、子音が耳に突き刺さる感じのその先っちょが、まぁるくなっている。

ふぇ~。。。


でもたぶん、音だけじゃないんだろな。

マイクが経てきた歴史とかストーリーが染み込んでいるこのマイクに、いま自分があたらしいいのちを吹き込んでる...

と思いながら唄っていると、もうそれだけでうっとりした気持ちになっちゃう♡


マイク一本でこんなに気持ちが浮き立つものなのか...。

こんな気持ち初めて。


なんか、このマイクの良さを最大限に活かせる曲を作って歌ってみたい...という新たな欲望が沸いて来ました。

今度こそ、吐息交じりの超絶ウィスパー掠れボイスで歌おう( ´ ▽ ` )ノ(←たぶん即却下)



でも真面目な話、マイクに見合う様々な声を、繊細に奥豊かに表現できる歌い手さんになりたいなぁ...って心底思った。

いままでは、衝動とか情動の波をどれだけ純度高めて歌に瞬間的にぶつけ込められるかって事ばかり考えてて、だからヘタに練習なんかしないほうがいいって思ってたけど


今度は、繊細な声の世界をどこまで表現できるのか突き詰めてみたい...っていう興味が俄然沸いてきて。


せっかく貴重な経験をさせていただいているのなら、ひとつひとつ、少しずつでいいから、自分をもっとちゃんと自分のモノにしていきたいな。。。ってしみじみ思いました。



以下、マイクと記念に2ショット↓

マイクでっかいね笑

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