【小説連載プロジェクト ガラスの瞳のクラルス 第2話】
当ブログで連載中のネット小説、「ガラスの瞳のクラルス」、ご好評を頂いております。
◎バックナンバーはこちらから!! 第1話 【 1 |2 |3 |4 】 挿絵 【 1 |2 |3 |4 】
今回は、第2話の公開を始めさせていただきたいと思います。
シティにうごめく悪魔の影……暗躍する組織!
クラルスとザインはどのようにしてそれらに立ち向かうのでしょうか?
◆
今日のドラクエ雑記は小説下部に掲載します。
◆
『ぽやぽやエブリデイ 本格ネット小説連載プロジェクト』
▼
【ガラスの瞳のクラルス】
◆
=(5) 第2話 前編=
◆
「ザイン、私も何かを食べたい」
クラルスの言葉に、椅子に腰掛けて本を読んでいたザインは、キィ……と椅子をきしませ、ポカンとした表情で彼女を見返した。
「何言ってんだ?」
「私にも食事をする機能が欲しい」
「唐突に言い出すからびっくりしたぞ」
そう言って、ザインはパタリと本を閉じると机の上に起き、腕組みをしてから息をついた。
「それは無理だ。お前は自分が魔導人形であることを自覚するべきだ」
「私は魔導人形であってあなたのペットじゃない。言われなくても自覚してるわ」
「じゃあ無茶を言うな」
「ランフーテンの書物に書いてあった。人造臓器を導入すれば、人形にも咀嚼機能が……」
「必要ない」
ザインはそこで話を打ち切って、また本に手を伸ばした。
そして手で本を弄びながら、彼女に視線を合わせずに言った。
「何だ? 彼氏とディナーでもするつもりか?」
淡々と聞かれ、よそ行きの服を着ていたクラルスは押し黙った。
ザインはため息を吐き出してから立ち上がった。
そして本を棚に戻し、別の本を取り出す。
「ランフーテンって、拾八世紀台の奇術師じゃないか。暗黒魔術じゃない。お前、そんな本を読んでるのか」
「不可能じゃない。ザインなら出来る」
食い下がるクラルスに、ザインは肩をすくめてから答えた。
「さぁな。やったことがない。やるつもりもない」
「どうして?」
「悪いことは言わない。人間ごっこはやめろ」
端的に言われ、彼女は息を飲み込んで俯いた。
そこで、僅かに開いていたドアから小さな子猫が入ってきた。
猫……キョロはクラルスの足にまとわりつくと、その脇にゴロリと腹を見せて横になった。
それを拾い上げて抱き、クラルスは無言でザインの書室を出て行った。
彼女を見送ってから、彼は扉に近づいてそれを締めた。
そして電話機を手に取り、ダイヤルを回す。
しばらくのコール音の後に、くぐもった男性の声が聞こえてきた。
『ウィルハンテード。こんな時間に珍しいな』
「生憎このシティに人工太陽はないからな。昼夜の区別が曖昧なんだ」
『どうした? 機嫌が悪いな』
「中央から派遣されてきたマクハーレンのせがれを名乗る男が、クラルスに接触してる。お前のところの管理はどうなってるんだ」
『そのことだが、それについて話がある』
男の声を聞き、ザインは口をつぐんだ。
『マクハーレン卿は死んだ』
「何?」
大声を上げたザインが、慌てて周りを見回してから声音を落とし、受話器に向けて囁いた。
「それは本当か?」
『少なくとも俺は、今までお前に対して嘘をついた記憶はないが』
「……失言だった。動揺してな……」
『まぁ無理もないだろう。何せ、マクハーレン卿はお前の父親のようなものだったからな』
息をついて、受話器の向こうの声は続けた。
『今朝方亡くなった。まだ報道はされていない』
「死因は? やはり病気か?」
『違う』
「…………」
『悪魔化が予想を越えて進行していてな。自殺だ。書斎でメイドが発見した時には、首をくくっていたらしい。あの人なりの良心だったんだろう』
「意外だな。マクハーレンにも涙、か」
ザインは軽くハハ、と笑うと自嘲気味によろめいて、壁に背中をつけた。
「自業自得とも言える」
『…………』
「それ以上の言葉が出てこないよ」
『すまない、どうお前に伝えたものか分からなかった』
「気にするな。いずれこうなることは分かっていたんだ。それが遅かったか、早かったかの違いだ」
『割り切っているようで安心した。追って魔導教会を通じて沙汰が行くと思うが、用心しろ。そっちにいる「マクハーレン」は、俺が思うに信教の者のような気がする』
ザインはそこで息を呑んで、受話器にかじりつくようにして言った。
「とんでもないことを電話で口走るな。誰に盗聴されているか分からん」
『今更だろう。聞かせてやれ』
「しかし……」
そこでザインは、窓の外に自転車に乗った夕刊配達員がうつったのを見て口をつぐんだ。
「またかける。人の気配がする」
『分かった。あまり気に病むな。クラルスのことは……』
「すまん、切るぞ」
チン、と受話器を置いて、ザインはずるずるとその場に座り込んだ。
そして頭を抱えて深く息をつく。
薄暗い外の空気がもやを形成している。
マスクをつけた新聞配達員が、ザインの屋敷のメイドに新聞を渡して世間話をしているのを聞きながら、彼は苛立ったように唇を噛んだ。
「死んだか……」
チッ、と舌打ちして、彼は吐き捨てるように呟いた。
「裏切り者め……!」
◆
2.ダンシングナイト
◆
「それで、ウィルハンテード卿に一蹴されて御機嫌斜めというわけか」
デューイにからかうように聞かれ、クラルスはもともと青白い顔を更に青白くして彼を見上げた。
「別に御機嫌斜めというわけではないわ」
「僕から言わせてもらっても、食事をする機能は少し無理があるね。人造臓器を作るにしても、それを魔導ポンプで動かさなきゃいけない。人体は、君が思う以上に複雑だよ」
「そんなこと分かってる」
鼻を鳴らして、クラルスは衛兵詰所の椅子に腰を下ろした。
「ただ、理由を聞きもしないのに苛立ってるだけ」
「うーん……」
困ったように笑いながら、デューイは手に持っていたスープのカップをテーブルに置いた。
「まぁ、落ち着きなよ。君が口から魔導オイルを摂取できるのだって、僕から見ればすごいことなんだ。規格外だよ」
「ただ口に入れているだけなのに? 感じている味が本物かどうかわからないのに? デューイはそれがすごいっていうの?」
食ってかかられて、彼は目をぱちくりとさせてから答えた。
「ああ。君はもしかして、他の魔導人形を見たことがないのかい?」
不思議そうに首を傾げたクラルスに、デューイは合点がいったように頷いてから続けた。
「君は、僕から見れば……」
そこで他の衛兵が、詰め所の中に顔をのぞかせた。
「デュー、いるか?」
「どうした?」
立ち上がって衛兵に近づいたデューイを見て、クラルスはふぅ、とため息をついた。
バスケットに入って眠っていたキョロが、ごろりと寝返りを打つ。
少し衛兵と話をしていたデューイだったが、やがて着ていた簡易鎧の兜を脱いで脇に抱え、軽くクラルスの方を向いて笑いかけた。
「クラルス、この後時間あるかい?」
「何?」
「いや、昼番の衛兵で集まって、酒でも飲まないかって言われてね」
「じゃあ私は帰るわ」
「そう言わないで。君の話をみんな聞きたがってる」
意外そうに顔を上げたクラルスの目に、デューイと話していた男性が小さく手を振るのが見えた。
「でも……」
「オイルで良ければ出そう。屋敷には戻りにくいんじゃないかな」
彼にそう言われ、クラルスは息をついた。
「……分かった、行く」
◆
To be Continued....!! (次回へ続く)
★
【雑記】
お誘いいただいて、ジュンヤさん 、めちゃんさん、セリさんと強ボスめぐりをしてきました!!
ウルベア魔神兵とは、一回イベントを企画したことはありますが……。
実は、みけねこは石を投げてるばっかりで倒したことはありませんでした。
今回は皆さんがお強くて、サクサクと撃破!! すごい!!
見惚れませんが、スキャンダルからのマヌーサは比較的入ります。
何度か会心のスキャンダルを連発できてよかったです^^
てゆうか会心のスキャンダルって……撮られたら人生終わるレベルのものでしょうか?
ひぃん! 恐ろしい!!
4回目ほどでオーブをゲット!!
続けて姉妹にも行くことに。
マリーン様は見惚れてくださるので、恐れ多い限りです。
こちらもサクサクと撃破!! 皆さん強い!!
ほぼパッシブがないみけねこでは少しお恥ずかしい……(ノ∀`)
姉妹にはボケも比較的入りますね。
みけねこは攻撃力には期待できないので、終始そのへんをうろちょろしてました;
こちらも5回目ほどでゲット! 嬉しい!!
お疲れ様でした!!
普段はチャットが忙しかったり、イベントが忙しかったりして普通に遊べていませんが……。
こうやって普通に敵と戦うのって、すごくストレス発散になるんですね!
なんだかスッキリしました!!
☆
【弾き語りライブ】
リクエストなどがありましたら遠慮なくくださいませ~。
覚えていたら即、知らなければ練習してきます。
【次回は 8月26日(月) の23:00~0:00まで、鯖21グレン宿屋前で!!】
☆
【チーム団員募集中】
みけねこのチーム「黄竜会ねこ組」なのですが、現在チームメンバーを募集中です!!
気楽にチャットを楽しみたい! という方にはうってつけ!
こちらも、入団希望の方はみけねこかまいたけまでご一報を!
簡単な面接の上、入団して頂きます~。
☆
【動画のご紹介】
アキオマンさんがYoutubeに自作のドラクエ10動画を上げられています!
第11話が完成した模様です! ぜひご覧ください!!
◆
ベータさんと疾風ちゃんが歌ってみた動画をYoutubeに上げてくださいました!
【歌ってみた】地球最後の告白を (疾風)
【歌ってみた】東京テディベア (ベーシャ)
どちらも若い声、高音で素敵です!
これからもどんどんUPしていってくださいね^^
☆
【便利ツールのご紹介】
エルルゥさんがこんな便利なアプリを開発してくださいました!
詳しい説明は【こちらの記事内 】で確認してください!!
フレンドさんの名前順や登録日順にソートすることができます!!
こちらからDLできますので、ぜひぜひご活用ください!
◎ドラクエ10フレンド管理帳 (DL PASS/nekogumi_System)
☆
Twitterやってます。
ID:mikenameko_DQX (ドラクエ10のプレイヤーさん限定です)
☆
【ブログランキング】
現在ゲームブログランキング
様のドラクエ10部門で14位です!
もう一つのRブログランキング
様の方では、現在63位。
◆
◆
ランキングは、上記のボタンバナーを押していただくことで、一日一回集計されます。
気づいた時にどちらかで大丈夫ですので、ポチッと押していただけると嬉しいです。
これからも更新など頑張りますので、みんなの力を分けてけれ!!