続ける地元支援“羽生基金”組織立ち上げも視野
君が最初にここに遊びに来てくれた時、こう質問したよね?ねえ、君が必要ものはなに?と。で、君はお金と支援してくれる企業、と答えた。で、いまはどう?状況は良くなりつつあるのかい?
もちろん、少しずつ支援は集まってきているよ。ほんの少しずつだけど。
もっと支援資金が増えたら…と思ってる?
そう思ってるよ。
スケートを辞めるときが来るまで、資金のことを考えずに済むことなんてできないよ。だってなんとか僕は暮らしていかなければならない。そうでしょう?これまでだって、アスリートの立場で得てきたものでやってきたよ。
支援の申し出は、スケーターの自分だけではなく、連盟の方にも欲しいんだよ。他のアスリートのためにも、このスポーツの未来のためにも。そうでしょう?
支援は連盟にもメリットもある。少なくとも、ジュニアのスケーターたちへの支援を始めることができるから。これは本当に言っておきたい。
彼らはね、未だにチャンスがないんだよ。
ほんとに僅かなサポートしかないんだ。
少なくとも昨シーズンまではね。
だからなんとか頑張りたい。
いまは僕らもいろいろ動いているよ。クイロンホスピタルグループともサポート関係にあるし、JOMAスポーツともいっしょにやっている。
良い状況になってきていると思っているよ。
ファイナルのあとマドリッドでショーがあったね。それは君にとって特別な夢だっただろう。
君の地元マドリッドで、2000人近くの人が集まった。僕が思うにショーに2000人の人が集まるなんて…1000人を超すなんて、夢が叶ったようなものだったね。
そう、そう、たぶん2000人近く集まったのかな。それくらい集まって、実質ほぼ満席だったんだよ。僕のスケートショーのためにね。それに少なくとも自分達でやった初めてのショーだったから…他の組織は入ってなかったんだよ。
家族みんなが関わっていたショーだったんだね。お父さんやお姉さんとか。
僕の家族、私の友人、みんながかかわったんだよ。僕の家族がボランティアでやってくれてね。セキュリティは、僕の友達やその親戚が担当したんだ。警察官や警備員をやっている人達がいたのでね。
これは家族が企画してくれたショーだったんだよ。今回のようなものは初めてだった。家族が組織委員会になって企画を作りあげたんだよ。
いままでこんな事、やったことがないし、何もわからなかった。だから、本当にこれは少し賭けだな…と思ってた。だけどどうだったかい?
自分たちで思うに、良いものができたと思うよ。観客の人たちは出演したスケーターたちをとても励ましてくれたし、本当に感激した。そうでしょ?
本当に僕らにとって大切なショーになったと思っている。