以前、ブログでも紹介しましたが、3歳9カ月の子どもに、自閉スペクトラム症という診断のもと、エビリファイ3㎎飲ませている事例です。

 実は、お母さんとはフェイスブックを通じて連絡をとることができましたので、その後、エビリファイという薬についてや、そもそもこの薬は3歳9カ月の子どもには処方できないこと(6歳以上でなければなりません)、また向精神薬で3歳9カ月の子どもの「問題行動」(とされる)ものを解決することの不合理性(目先の効果より、飲み続けることのリスクについて)、やんわりとですが、注意喚起のメールを送りました(まったく大きなお世話かもしれませんが)。以下、私の送ったメール。

 

 初めまして。私は精神医療について調べているフリーライターのかこと申します。〇〇様の投稿を読んで、ちょっと気になり、メッセージをお送りしています。

息子さんのエビリファイ服用、たいへん心配です。まだ3歳9カ月とのこと。一応、エビリファイは6歳以上でないと処方できない薬です。エビリファイはもともとは統合失調症の薬です。脳への影響がたいへん強い薬です。

お母さまの大変さ、困り感、子育てを楽しむどころか一緒にいるのもつらい状況…それが薬で何とかなるなら…という思い、よく理解できます。ただ、〇〇様ご自身もフェイスブックに書かれていたように、「飲んでも飲まなくてもあまり変わらない」・・・としたら、飲まない方が絶対にいいです。

風邪薬とか胃腸薬とはちょっとわけの違う薬です。ぜひ主治医と相談をされてみてください。薬以外にも方法はたくさんあります。

現実生活ではいろいろあるでしょう。しかし、息子さんの将来を考えると、このまま服薬を続けることは、かなりのリスクを負うことになると心配です。

大きなお世話と思いながらも、お伝えしなければと思いました。心を乱したら申し訳ありません。心配には及ばないということでしたら、出しゃばったマネをしたことになります。謝罪いたします。

 

 こんなメールを送ったわけです。

 それまでまったくコンタクトをとったことがなかったので、突然のメールに驚いたのかもしれませんが、返事はありませんでした。

そして、〇〇さんのフェイスブックを改めて確認すると、閉じてはいませんでしたが、これまでの投稿がすべて削除されていました。

 あんなことを書いたから、お節介なフリーライターから不愉快なメールが来たんだと思ったのかもしれません。

 子どもへの投薬についての「意見」はなかなか耳を貸してもらえません。

 まあ、お母さんとすれば、

 

実際、子どもの行動で困っている(薬を飲むことで改善するなら歓迎)。

医師が勧めている(だから、問題ない)。

多くの子どもが飲んでいる(だから、安全)。

薬のリスクを口にする人は大げさに言っている(うちの子は大丈夫)。

 

 まあ、そんな心理なのでしょう。

 それに、こうしたことは日本に限らず、世界中で行われていることです。薬も厚生労働省(アメリカならFDA)がお墨付きを与えている。認められている「治療法」に則って服薬しているだけなのに(この方の場合、厚労省が認めている年齢ではありませんが)、何をとやかく言われなければならないのか(怒)。

 と、要するに「反発」しかない。

 私が読んで、メールをするきっかけにとなったフェイスブックの記事を削除したということは、もうこんなことを書いて部外者にとやかく言われたくないという意思のあらわれなのでしょう。

としたら、今も服薬は続いているのか。

 残念ながら、こうした例は日本全国津々浦々、どこでも行われていることでしょう。誰も疑わない、医師も保護者も。そして、何かあっても誰も責任を負わない。もともと、そういう子どもだったんだということで終わりです。そう考えると、本当に暗澹たる気持ちになります。

 

「エビリファイを小さい時から飲んだ結果」

 というmiaさんのブログを紹介しておきます。

https://ameblo.jp/8791mia/entry-12682962823.html