遅くなりましたが「昆虫戦士コンチュウジャー」、無事に全ステージ終演いたしました。
ご来場頂いた皆様、関わってくださった皆様、気にかけてくれた皆さま、本当にありがとうございました。
上京してきた時から憧れだった紀伊國屋ホールで自分の作品を上演出来て、感無量です。


一致団結のシーン。
ここで拍手を頂いたときは、「歌舞伎だ」と興奮しました。



いやあしかし改めて、よくもまあ、ここまで好き放題やらせてもらったもんだ。
本当に自由に作品を作らせて頂きました。
常軌を逸した速さのカーテンコールとかね(笑)

これは本当に、キャストの方々が「おもしろさの追求」に全力で魂を燃やしてくださったお陰だし、そこにスタッフの方々が全力で絶技の数々を投入して下さったお陰だし、製作チームがこの作品を信じてくれたお陰だし、プラスちょっと、八年間やってきた「犬と串」という劇団の団結力のお陰だと思っています。


卓球の黒子には、本当に笑いのセンスが必要だった。



公演パンフレットの座談会にも書かれていましたが、皆さん、最初に台本を読んだときはさぞ「これ、本当に大丈夫か…?」と思われたことかと思います。
僕自身、自分で書いておきながら、稽古が始まる前は「本当にこの世界を立体化出来るのか…?」という不安が正直、ありました。

だけど、そこからの一ヵ月の激しい稽古(本当に激しい稽古でした笑)を通して、共通言語が徐々に出来ていって、最後には「この作品で爆笑を取るんだ」というひとつの思いで本番を迎えて。
その流れは、さながら本当のヒーローの物語のようでした。


馬場さんと千秋楽に。




本番が始まってからも、お客さんの「期待半分、不安半分」が、徐々に「期待、期待!」に変わっていくのを肌で感じていて、それも感慨深いものがありました。

最終日のカーテンコール、自分としては本当は、ダブルコールをやるつもりはありませんでした。
いや、厳密に言うと、こちらからお客さんに「暗黙のダブルコール要求」みたいなことは絶対にすまい、と決めていたのです。
だから、カーテンコールが終わったら、そのまま客席の電気をつけて、終演のアナウンスも流して、という段取りを組んで。

だけど、もしそれでも、お客さんがダブルコールを望んで下さるのであれば、その時は応えさせて頂こう、ということで、ダブルコールの流れを決めてはいました。

果たして終演後、客席の電気がついてアナウンスが流れても拍手は鳴りやまず、ダブルコールが起こって。
さらには、ダブルコール後に再び電気がついてアナウンスが流れても拍手は止まらず、トリプルコールが起こって。

トリプルコール後、三たび場内に万里チョウジの熱血な終演アナウンスが流れて起きた笑いは、本当に幸せな笑いだったと思います。

個人的なことですが、この千秋楽は、主演のモト冬樹さんのお気遣いで自分も舞台上でご挨拶させて頂き、それも素敵な体験になりました。


そう、モト冬樹さん。
この作品の稽古中、色んな知り合いから、モトさんってどんな方?と聞かれました。

はい。
一言で、本当に素晴らしい方です。
座組の全員にとって、憧れの大先輩だと思います。


左は、犬と串の板倉くん。




とても優しくて、丁寧な方なのですが、そんな言葉だけでは、この方の素晴らしさを一割も説明出来ていないと思います。

ぶっちぎりの最年長なのに、誰よりもギラギラして、お客さんの笑いを取ることに貪欲で。
だけど本当に謙虚で、持ってくる演技プランも作品への提案も、本当に作品全体をよくするためのことばかりで。
僕のような名もなき若輩者のことを、さりげなくいつも立てて下さって。
マジで超カッコいいです。

僕も、そんなモトさんに遠慮していてはかえって失礼だと思い、稽古では全力でぶつからせて頂きました。


勿論、モトさんだけでなく、座組の方々、皆本当に、素晴らしい方々ばかりで。
それぞれの方に多くのファンがいらっしゃるのも、心から納得!でした。
本当は一人ずつについて熱く語りだしたいところですが、普通に一週間くらいかかっちゃいそうなので…笑。


モトさんの誕生日を皆でお祝い。



そんなこんなアナコンダで、「昆虫戦士コンチュウジャー」も終わってしまい、寂しい気持ちは多々あるのですが、また皆様とお会いできることを信じて、その日まで牙を研いでおきます。

何たって、「魚類王国の襲来」を予告してしまいましたからね…笑



改めまして皆様、本当にありがとうございました!
また会う日まで!!