ベビースリング作り方です。
(リングなし・タスキタイプ・ヒモで微調整可能)

話はけっこう長くなります。

こちらの作り方をご覧になってベビースリングを作る場合は自己責任でお願いいたします。

ベビースリングを手作りすると自分のお気に入りの生地で廉価で作れるのがいいですよね。
ベビースリングってなんであんなにお高いんでしょうかね。
リングなしのベビースリングの場合は、リングが必要がないのでその分さらに
キラキラお安くキラキラ作れます。

作り方の説明で使っている生地なんて、札幌の『カナリヤ』(生地と手芸のお店)で
515円/1m ですもん。


作り方に入る前に、ちょっとだけベビースリングの長さのお話。
リングなしのスリングは長さの調節が出来ないので最初の長さ決定が重要なのです。

メジャーをタスキがけにして長さを測るのが一般的ですが
あれってイマイチ正確じゃないんですよね~。
わたしの場合はとりあえず生地を肩からかけて長さをはかるほうが好きです。



ベビースリングはスリングに赤ちゃんを入れたときに赤ちゃんのお尻が
抱っこしている人のおへそより上にくる長さが使いやすいです。

わたしのサイズは・・・
身長152cm
胸囲 89cm
ちょっとぽっちゃりかな?二の腕をみていただければわかると思いますが。

わたしの場合はスリングの長さは120cmがベストでした。
この長さで新生児から1歳児までジャストサイズかと思います。
ご自分のサイズと比べて生地の長さの参考にしてみてください。

おんぶに抱っこで『おがる』-27_装着

新生児サイズの人形を入れた場合はこんなカンジ。

今回の作り方は右肩にスリングをかけ、
長さが120cmで作るのを前提に書かれています。
ご注意ください。


ちなみに、身長105cm、体重17kgの5歳児(我が息子!)が
入るスリングのサイズは122cmです。

新生児と5歳児がたった「2cm」の差です!
長さが120cmでも抱っこできますが、入るときと出るときにつらそうです。
あと入っているときも足が締め付けられ、長く入っていると(長く入るなー!!)
足がしびれるそうです。たった「2cm」なので気のせいかと思うんですけどね。

おんぶに抱っこで『おがる』-31_長さ比較   おんぶに抱っこで『おがる』-32_長さ比較

下が122cmのスリング、上が120cmのスリング。
わになっているため半分に折っているので61cmと60cmになっています。

子供の体が大きくなるとスリングも長くしたくなりますが
やはり子供のお尻は抱っこしている人のおへそより上がいいです。
そのまま横にずらすと丁度腰の上に子供のお尻が乗っかるので抱っこしていて楽です。

おんぶに抱っこで『おがる』-33_息子を抱っこ(でかい)

ちょうど、お尻が腰ににのっかっています。



では作り方です。

作り方はちょっとだけ普通のタスキタイプのスリングと違っています。
このスリングはポーチの上部分にテープが入っているのでポーチの上部分の微調整が可能です。
「Happy!HugHug」さんのリングなしスリングがこんなかんじです。
あっちはもっと使いやすいですけどね。


まず、スリングを「わ」にしてから本格的に縫っていきます。
まず最初に「わ」にする理由は

①体にかけたときの長さがわかる。
 リングなしで失敗する理由No.1は「長さが体にあっていない」という事。
 作ってから長さがあわないとがっかりなので長さは一番最初に確認する。
 
②ミシンのパワーがなくても縫える。
 タスキ部分をたたんでからわにすると重なる部分が多くなり
 ミシンパワーが必要となるので。


ではいきます!


<<完成予想図>>

おんぶに抱っこで『おがる』-P1_01

おんぶに抱っこで『おがる』-P1_02


<<材料>>

生地
   リングありのスリングよりも少しだけ厚いほうがいいかも。
   リングありの場合はテールをリングに通すので薄いほうが
   扱いやすいのですが、リングなしならもう少ししっかりしている
   生地がおすすめ。

   でも、厚すぎるとヒモで調節するときにゴワつくので注意。
   スリング自体も重くなるので携帯に便利という利点が損なわれます。

   リングありを作るときと同じように
   Wガーゼ・インド綿はオススメしません。
   ミシン目から裂ける可能性があります。
   薄くて丈夫な綿の生地と2枚仕立てにすると大丈夫かもしれませんが
   スリング自体はそのぶん重くなります。

   Wガーゼは赤ちゃんによさそうなのですが
   わたしはスリングにすると暑いかと思います。
   スリングの場合、肌着と違って生地と体がかなり密着するで
   Wガーゼだと熱がこもるカンジ?

   しじらはスリングでは定番ですが、縫いにくいのと
   どっしりとした仕上がりになるのでわたしは好きではありません。
   このへんは好みの問題ですが。

   幅は他のタスキタイプのスリングよりあると思います。
   わたしはこのサイズが安定感があってすきなのですが
   幅が広すぎると感じる場合は狭くしても大丈夫です。


     86cm (80+(2.5+1)+(1.5+1))
                 ↑       ↑
                 |    ヒモがないほうの3つ折部分
              ヒモがあるほうの3つ折部分

   長さ 126cm(120+(3×2))
                 ↑
               縫い代3cmは1.5cmの折り伏せ縫い分
                 
                 
                 
ヒモ
   伸縮性のあるテープがいいとおもいます。
   わたしはニットテープというのを使っています。
   今回はニットテープで生地に合う色がなかったので
   ゴムみたいに伸びるタイプを使っていますが伸びすぎてイマイチかな~?
   伸びすぎるとヒモをスリングに通すときも結構大変です。
   生地によっては生成りのレーステープなどでもステキかもしれませんね。
   (ほっこりさん系?)

     1.5~1.7cm

   長さ 170cm



<<手順>>

1.生地をカットする。
  3でサイズを測ったときにサイズ変更可能なのでちょっと長めにカットしてもいいですよ。
  サイズを測ったときに短いと困りますからね。

おんぶに抱っこで『おがる』-01_材料
          ちんまり~


2.布の端を縫って輪にする。まだ、折り伏せ縫いはしない。


おんぶに抱っこで『おがる』-P1_03  おんぶに抱っこで『おがる』-02_わに縫う



3.チューブタイプのように半分に折って、実際に肩からかけて長さを確認する。
  ※リングなしスリングの場合はだいたい長すぎて失敗することが多いので
   作ってから失敗すると凹むので、事前に確認しておくためです。

   このときに赤ちゃんをいれたりしないでね。
   まだちゃんと縫っていないので危険です。

おんぶに抱っこで『おがる』-03_長さ確認
 「こんなに小さくていいのかしら!」
 ぐらいのカンジで丁度いいです。

 長かったらカットして縫い直してください。
 短かったら・・・。どうしようかな・・・。困る。

  
  
4.長さがOKならば、再び開いて折り伏せ縫いをする。

おんぶに抱っこで『おがる』-P2_01


おんぶに抱っこで『おがる』-07_折り伏せ縫い

おんぶに抱っこで『おがる』-08_折り伏せ縫い


5.ヒモを通すボタンホールを縫う。縫ったらボタンホールに穴を開けておく。
  ※ボタンホールを縫う機能がないミシンをお使いの方は手縫いでもOKです。
   手縫いのボタンホールの縫い方は何十年も前に習ったきりなので忘れましたが。
   ハトメとかは赤ちゃんが使うものなのでできれば避けたいですね。
   ヒモを通す穴はスリングの外側なので多分大丈夫ですが。


おんぶに抱っこで『おがる』-P2_02

おんぶに抱っこで『おがる』-09_ボタンホール
右側が折り伏せ縫いになってます。わかるかな?

おんぶに抱っこで『おがる』-10_ボタンホール
    ボタンホール・・・よく見えないなぁ。


6.両端を3つ折にして縫う。
  5でボタンホールを作った側は2.5cm幅、反対側は1.5cm幅にする。

おんぶに抱っこで『おがる』-P3_01

おんぶに抱っこで『おがる』-11_3つ折り



7.外表にして2つ折りにして、2か所を40cmずつ縫う。
  ※縫うのは上の2枚だけです!

おんぶに抱っこで『おがる』-P3_02



8 ヒモの端をライターであぶってほつれ止めする。
  ※やけどと火事に注意!
   火の近くにニットテープをもっていくだけで溶けます。
   ニットテープでない場合は縫ってほつれ止めします。

おんぶに抱っこで『おがる』-12_ニットテープ処理
火はでてないけどこんなかんじで

おんぶに抱っこで『おがる』-13_ニットテープ処理
溶けてまーす。これでほつれ知らず。

ヒモをとおします。
おんぶに抱っこで『おがる』-14_ニットテープ処理


9.開いてアイロンをかける。
  ※わになっているのでやりづらいけど頑張る!

おんぶに抱っこで『おがる』-P3_03
実際は「わ」になっています

おんぶに抱っこで『おがる』-15_ひらく おんぶに抱っこで『おがる』-16_ひらく



10.押さえミシンをかける。
   ※しっかりね
おんぶに抱っこで『おがる』-P4_01
青いラインの部分にミシンをかけます。
このとおりじゃなくてもいいです。


11.完成!

おんぶに抱っこで『おがる』-17_完成

こんなにコンパクト。重さは194gでした。
厚い生地ならもうちょっと重くなるし
薄い生地なら軽くなります。


では、装着してみましょう。

<<装着例>>

おんぶに抱っこで『おがる』-19_装着

おんぶに抱っこで『おがる』-20_装着
ヒモが通ったほうがポーチの外側になります。

おんぶに抱っこで『おがる』-21_装着
長さはいいかな~?

おんぶに抱っこで『おがる』-22_装着
いつもお世話になっている新生児サイズの人形のマイケル。
リーミドルトンのお人形さん。
リアルすぎて怖いと他の方には不評汗

おんぶに抱っこで『おがる』-23_装着
ゲップをさせるように肩にのっけて・・・

おんぶに抱っこで『おがる』-24_装着
ベビースリングに入れます。
一見、良さそうにみえるけど・・・

おんぶに抱っこで『おがる』-25_装着
母ちゃんの体からこんなに離れちゃって不安定。
赤ちゃんの首が座ってないのにこれでは怖い
普通のリングなしタスキタイプのスリングで
新生児をだっこするとこんなカンジになっちゃいます。

おんぶに抱っこで『おがる』-26_装着
ヒモを閉めて調節します。
リングありのベビースリングのときと同じように
赤ちゃんの頭をささえるようにします。

おんぶに抱っこで『おがる』-27_装着
前からみるとこんなカンジ。
赤ちゃんが入っているのかわからないですね~。

おんぶに抱っこで『おがる』-28_装着
横からみるとこんなカンジ。
さっきよりも密着出来ています。
リングありのベビースリングとさほどかわらない密着率かな。

おんぶに抱っこで『おがる』-29_装着
反対側からみたらこう。

おんぶに抱っこで『おがる』-30_装着
背中はこんなかんじ。
他のタスキタイプよりも幅が広いのがわかるかな?


大体こんな感じですが、わかっていただけましたでしょうか。
もっと簡単な作り方がありましたらお教えください。
わからないところがありましたら、コメントにてご質問ください。


【追記 2012/10/03】

さらに簡単な作り方を書きました。こちらもどうぞ♪
ベビースリングの作り方 別バージョン(リングなし・ヒモで微調整可能)


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