最近のモスクワは渋滞地獄
予測して開演1時間前に家を出たのに
劇場に到着したのはpm7:18。
運転手さんの腕が悪ければ1幕目を見逃すところでした。
今日はボリショイ劇場にてかなりレアな、
あのザハロワさんのソロ特別公演
劇場脇のペトロフカ通りは高級車のオンパレード
走り入る私に、何人ものロシア人が「チケット譲ってくれませんか?」って
聞いてきました。
ダフ屋さんが「パルテールあるよ」って声をかけてくるのを
「持ってる」と蹴散らし劇場へ入る事は有っても
一般人のおばあさんが本気で聞いてきたのは
はじめて。
人気の層の厚さを再確認させられました。
1幕目は、ザハロワさんを争い2人の男性が争う
愛のストーリー
嫉妬や情熱が全身タイツ君によって表現される様は、
奇妙でもありましたが、過去、新館でのモダンバレエ(ハムレットやフランス革命の話)に
同じ様な情景を見た事があり、違和感なく鑑賞。
彼女の名前だけでチケットを取得
ステージが私の好みか不確かだったので
本日、初めての3階席に座りました。
シャンデリアが近くて会場全体が見渡せるんですね!
2幕目は、またまた大人の男性二人がザハロワさんを取り合ってました。
他人の「愛」をステージで鑑賞するのはやっぱり苦手。
彼女のドレスはシースルーで、胸の形もくっきり
男女が折重なり、ベットの上かと見紛う様な
際どいシーンも多々あって、普段なら既に帰ってそうな
陳腐なストーリーでしたが、彼女のダンステクニックに
何となく、引き止められ、旦那様と耳打ちして
気を紛らわしながら頑張って鑑賞。
3階に上がると、オーケストラもこんな感じ。
3幕目は、不良生徒と先生の愛の物語
日本の学生の様な衣装の不良男子
愛によって、一旦女性らしく繊細な(衣装)
をつけます
中性化した逞しい男子。
ギリシャ彫刻のような美しい肉体美。
奇妙だけど、綺麗でした。
私には良くわからない、わかりたくもない
モダン バレエ。
豪華絢爛な舞台セットも衣装も無く、登場人物もいつもの1/10。
でも、ザハロワ狂の心酔振りは凄くって
拍手喝采が鳴り止まない、カーテン コール。
バタバタと遅れて入った時に、入り口にいた人達は
ザハロワさんのご家族だった様で、ザハロワさんが
ステージ上からお花を手渡していらっしゃいました。
昔は可憐だったのでしょうが、この方女帝オーラが凄すぎて
そろそろプリンセスからクイーンに役替えかな。。。
2014年に彼女の白鳥を見てますが、その時も
同じ印象でした。
まだ20代後半でお若いけれど、一見40過ぎにも
見えてしまう程の凄味あるオーラ。
プリンセスは若くて世間知らずで儚くあって欲しい。
今時の若者は、もっと逞しいのかしら。。。
などと考えながら、外へ出ると群青色の空。
モダンバレエは苦手な私、彼女の宇宙人的に重力を感じさせない動きは
雑技団のような何か原始的な香りがして
私の好みでは有りませんが、ロシアが誇る今世紀最大のバレリーナ、一度ご覧になってみてください。