向田邦子(徹子の部屋)@ 書き方の技術っていうのは氷山の頭の方だと思う。だから考えたり感じたりすることがたいへんな量あってその上に立つちっちゃなことが書くってことだと思う。だから感じたり思ったりすることの量を多くすれば、ある時機会があれば自然に書けるんじゃないかと思う。

五十嵐箏曲【俳句】@ 蒲公英は倒れてゐることが多い

ベンヤミン(記憶への旅)@ 子供の手は、ほんの少ししか開いていない食料戸棚の隙間に、恋する者が夜のなかを突き進むように、分け入ってゆく。

穂村弘(歌集 シンジケート)@ 「あなたがたの心はとても邪悪です」と牧師の瞳も素敵な五月

鈴木敏夫(天才の思考)@ 宮崎駿という人と四十年つきあってきて感じる最大の特徴は幼児性です。いつも子どものように自由自在に妄想を膨らませている。それは必ずしも明るいものだけじゃなくて、暗いものも含んでいる。そこが彼の魅力のひとつでもあります

佐藤りえ(歌集 What I meant to say.)@ 住宅地造成中の一角に約束のように立っている蛇口

ベンヤミン(記憶への旅)@ ほんとうに愛している者は、恋人が口論のときに不当なことを言うと、うれしくなる。

山崎方代【短歌】@ 一粒の卵のような一日をわがふところに温めている

鈴木敏夫(天才の思考)@ 一人立ちした演出家なのにまたもう一度スタッフに戻ろうとする。ここらへんに宮崎駿らしさがあるんです。人間だから自己顕示欲はあるけれど、“自己滅却欲”もある。

牛隆佑【短歌】@ 誰が死ねば僕は泣くかなカーテンを外しし部屋に春は来ており