男性は30代中盤ぐらいで、がっちりとした筋肉質、色黒でJrヘビーあたりなら、どこかのインディーズプロレス団体でデビューできそうなぐらいだった。
男性にハローワークの紹介状を渡し、応接室に案内された。
ソファに座ると男性が…
「僕がこの会社の社長の○○です。」
社長⁈
わっ若い!
それになんか強そう~!
…まあ、昭和24年創業の会社だから、2代目とかかな…と思っていると、さらに1人の男性が入って来た。
こちらの男性は色白だが、社長よりさらに大きく、ヘビー級でイケそうな体格だった。
この2人に囲まれると…
昔の有名な写真の、捕らえられた宇宙人の様な感じになるだろうと思った。
色白の大柄男性は、社長の弟で専務さんだった。
そして面接スタート。
社長が最初に…
「まず、どんな仕事なのか見てもらいましょう!」
と、工場の方に案内された。
工場内は薄暗く、その薄暗さがより、オンボロさを醸し出していた。
「これが成形機です。」
初めて見る射出成形機、思っていた以上に大きい!
成形機には1人の女性が担当していた。
そして社長は、成形の過程や作業の手順などを簡単に説明してくれた。
そして再び応接室に戻ると…
「…で、どうかな、できそう?」
社長が訪ねてきた。
説明された手順だと、ほとんど流れ作業…
「できると思います…」
と僕は答えた。
そして専務の方が、僕の履歴書を見て、
「漫画家ってよく夜遅くまで描いたりするけど、この仕事は朝が早いよ!大丈夫なの?」
「いや、(無職なので)昼間に漫画を描いていたので、朝早いのは平気です。」
と言うと、社長と2人顔を見合せ…
社長の方が…
「………わかりました。」
「採用します!」
…
はっ早っ
「いつから来れる?」
「はっ働いてないので、いつでも大丈夫です~………」
と、二度目のハローワークに行ったその日に就職が決まった僕だった…
この会社にまさか、数々の漫画ネタが存在するとは、この時は夢にも思っていなかった…
続く…
まあ…こんな感じで、いきなり再就職が決まりました。
就職が決まったこの日は、弟(次男)の誕生日で、夜には僕の就職祝いと誕生日の合同パーティーなりました。
次回は仕事初日の時の事を書きます。
※1部文章を修正させていただきました。
もし、前の文章を読んで気分を害された方がいましたら、申し訳ありませんでした。