前回の話の続きです。
立ち仕事などしなかった足はすでに棒の様…
手は何百もの製品をニッパーで切り分けた為、豆だらけになっていた。
手を洗い休憩所へ行き、仕出し弁当を手に取り、やっと座れほっと一息…
昼食を食べ、昼休みはグッタリしてよう…と思ったその時、僕の上司のSさんがやって来た。
「中庭で卓球やっているから、ちょっと来て!」
~
正直、卓球は得意でもないし、昼休みをゆっくり休みたいと思っていたのだが、出勤初日で、付き合いの悪い奴と思われても困るので…
「あ…はい、今行きます。」
中庭に行くと…
ちょっとひ弱そうな男性とメガネをかけた男性、そしてガッチリとした、この中では1番普通の男性の3人が僕を待っていた。
「せっかくだから、卓球でも一緒にやろうかと思って…」
ガッチリとした男性が僕にラケットを渡してくれた。
左手でラケットを握ると…
「お~やべーサウスポー!」
メガネの男性が言った。
この辺は長くなるので省略するが、4人の実力は同じぐらいで、そこそこの好勝負になっていた。
そしてロクに休むこともできず、昼休みは終わった…
そして午前中作業した成形機に行くと、社長が待っていて…
「よし、午後は完全に1人でやってみよう!」
という事で、午後の作業は1人で行う事となった…
製品が成形される間に、冷えた製品を切り分けて…
おわっ次の製品が出来てる!
早く水の中に入れて…
冷えたのを切り分けて…
とにかく必死で作業をし、そして作業終了になり、社長が機械を止めてくれた。
社長は僕の生産数を見て、
「…うん、初めての作業で、ここまで出来れば優秀な方だね!」
と褒めてくれた。
こうして初出勤の仕事は終わり、クタクタになりながら家路に着いた…
家に帰ると母が、
「お疲れさん!ビールでも飲む?」
と、アサヒ~スゥパァドラ~イの500ml缶を出してくれた。
僕は一気にゴクゴクと…
うま~い
こんなにビールが上手いと感じたのは数年ぶりだった!
まあ…今日1日大変だったけど、なんか充実していたかな~
漫画家続けるか迷っていた頃より気分が晴れ晴れしている…
ちょっと変わった会社っぽいけど、いい人が多そうだし、とりあえず最低1ヶ月は、あの会社で働いてみよう!
そう思い、さらに追加でもう1缶、ビールを飲んだのだった…
…続く
当時は毎日お酒を飲んでいましたが、一仕事した後の酒は、いつも飲んでいた酒よりも数倍も美味しかったですね~
本文中でふれていた卓球の件、後でわかった事ですがメガネの彼、実は元卓球部の副部長だったそうです。
しかし、この時の彼の実力は正直、う~ん…でした。
それもそのはず、元卓球部副会長といっても、こんな感じでした。
次回は僕の上司だった、Sさんの事を書いていきます。
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