僕の再就職の話シリーズです。
会社に入って1週間が経とうとしていた。
僕も仕事が慣れ、もう1段複雑な仕事の方を任される様になっていた。
かなり大変だけど、なんとか勤められそう…
そう思った僕は、長く勤める為には、会社内の人間関係を良くしないといけないと考えた。
なるべく会社で敵を作らない…
まず誰に近づこう…
たどり着いた答えは、僕の直属の上司であるSさん…
この人はどんな人なんだろう…
とりあえず人間観察を…
Sさんと社長が話をしているな…
社長の前だとモジモジしてちょっと乙女チックになっているな…
もしかして、そっち系の人?
そしてまた別の時…
勤務初日に僕の仕事をサポートしてくれた、女の子がSさんに近づいて来て…
「S君、ちょっと不良品が出て…」
するとSさんが…
「うるせーあっち行ってろ!」
大声で怒鳴り散らした…
これはひどい…
やはりそっち系の人なのか?
しかし他の可愛い系の女の子には、やはりモジモジ喋りだ…
う~ん……
こうしてしばらくSさんを観察し、出した結論は…
この人は、弱い者いじめをするタイプなんだ!
Sさんは見た目も、いわゆるチビ・デブ・ハ…なので、恐らくその容姿から、学生時代にいじめらたりしていたのかと?
なので、上司という立場になり、自分より弱い人に対しては、ガンガン言い、上司や先輩などには何も言えないと…
こういう人に嫌われたり、弱い人間だと思われると、かなり厄介だ。
僕はまず、Sさんに好かれる様にしようと、積極的に話しかける様にした。
ある日の昼休み、Sさんが作業場で1人ポツンといたので、僕は近づき色々と話をした。
「この会社に入って、何年ぐらいになるんですか?」
「え…?あっああ…高卒でここに入って、ちょうど10年になるよ。」
10年~
「えっ⁈じゃあ…おいくつで…?」
「28!」
ちょっちょっと待てよ⁈
僕と2コ違い
いっいかん、とりあえず会話を続けないと…
「ぼっ僕は26なんですよ」
「年近いんだね~」
衝撃が大きすぎたので、ちょっと話題を変えて…
「そういえば、あっちの部署は何を作っているんですか?」
「あっあっちはね……」
こうして僕は、Sさんに嫌われる事なく、逆にかなり気に入られてしまい、カラオケやボーリングに誘われたり、長期の休みにはドライブや遊園地など、男だけで行くにはちょっと抵抗がある遊びにも誘われる様になった。
一応書いて置くが、2人きりではなく、他の男子社員も一緒なので…
しかし遊園地で、コックピットタイプのアトラクションにSさんと2人っきりで乗った時は…
違う…これは違う…と心の中で叫んでしまった
ただSさんに気に入られたおかげで、仕事上でもひいきをしてもらったり、ちょっとしたミスならもみ消してくれたりしてくれた。
こうして僕は順調に仕事をこなし、会社での評価もどんどん上がり、気がつけば1年が経とうとしていた…
続く…
僕が会社に入って、1番大事にした事は人間関係でした。
今回はSさんの事を書きましたが、社長や専務、ベテランの方々にも、かなり好感を持たれ、
Fさん「ウチの部署に赤男さんが欲しい!」
Sさん「いや、彼は大事な人材なので無理です…」
なんてやりとりもあったそうです。
そして僕の上司のSさん…
この後、僕と立場が逆転してしまう事態が起きてしまいました。
次回はその辺の話を書こうかと思います。
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