【市民活動かわら版インタビュー】~スキルノート 芦沢壮一 さん~ | 武蔵野市市民活動かわら版のブログ

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武蔵野市市民活動推進課と協力して、武蔵野市の市民活動を楽しく元気にするグループです。

「本業を持ちながら、社会の課題に対して貢献するスタンスを選び、挑戦しています」

第9回 芦沢壮一 (あしだそういち)さん
スキルノート 代表・プレゼン技術コーチ


スキルノート代表・芦沢さん


聴き手:現在の活動について教えてください。

芦沢さん:私は公益法人で大学生の教育支援に取り組んでいます。
それと同時に個人の活動としてワークショップを開催し、
コミュニケーションを一緒に考え、体系的なスキルを学ぶ場を
提供しています。
ワークショップは2013年3月より、武蔵野プレイス、
府中市生涯学習センター、東京ウィメンズプラザなどで開催し、
7月には日本橋でも開催予定です。


聴き手:どのようなきっかけで活動を始めようと考えたのですか?

芦沢さん:私は保険会社に入社し、30歳になる頃、人事部で人材開発
の仕事に就きました。その経験が今の私のコアスキルとなっています。

私たちは日頃コミュニケーションに課題を抱えていても、実際にそれ
を学ぶ機会がないと感じていました。
そのスキルを伝えていきたいと考えたのがきっかけです。

将来、自分の勤めも定年になればなくなりますし、今後何かのアクシ
デントで変化することもあるでしょう。その中でも揺るがない自分の
社会的立ち位置を作りたいという思いがありました。

「パラレルキャリア」と言われていますが、私は、本業を持ちながら
社会の課題に対して貢献するスタンスを選び、挑戦しています。


聴き手:実際に活動を始めてみていかがですか?

芦沢さん:はじめはキャリアをテーマにしたワークショップを開いた
のですが、その後に自己紹介をテーマに開催したところ、そちらの方
が参加者の興味・反応が良いことがわかりました。

自己紹介は人生の中で大切なポイントです。
いかに短い時間で自分の伝えたい姿を相手に伝えるか、相手に記憶し
てもらい、その後のお付き合いに繋げていくかといったスキルについ
て話しています。

ワークショップでは、2つの軸を提案しており、一つは、話の内容
(中身、表現の仕方)。
もう一つは、話の仕方(表情、身振り手振り、声の質、テンポ)
についてです。

自己紹介は特殊な技術ではなく、時間をかけて取り組めばできるよう
になる技術なのです。

参加者の年齢、性別は様々ですが社会人がほとんどです。
職責として誰かに何かを伝えなければいけない役割を持っている方が
多く参加されます。

ワークショップの様子
「自己紹介」ワークショップの様子(2013年3月 武蔵野プレイスにて)


聴き手:やりたいことを実際の形にしていくことはとても難しいと
思うのですが、どのように実現させたのですか?

芦沢さん:スタートできたのは昨年の3月ですが、構想は5年前から
ありましたので、時間はかかっています。

構想を実行するきっかけの一つは、東日本大震災でした。
震災後、仕事を通じて被災地と交流がありました。

それから2年を経て、被災地の人たちが一度きりの人生を自分で何とか
していこうと変化する姿を目の当たりにしました。

私自身も考えているだけでなく、一歩踏み出さなければ始まらないと
反省し、行動を起こしたのです。

また、仕事など様々な状況が重なり、私がメンタルダウンをしたことも
影響しています。それ以前は猛烈サラリーマンでしたが、このままでは
世の中は良くなっていかないし、自分も幸せになれない。そう感じ、
社会での自分の居場所を作りたいと考えたのです。

もちろん、いい加減なことはできませんので、本を読んだり、セミナーに
通ったりと情報収集をして準備をしました。

そして、家族や周りの支援者のお蔭でワークショップの開催が実現しました。


聴き手:今後取り組んでいきたい事はありますか?

芦沢さん:私は、男女共同参画の中での女性の働き方に注目しています。
今後女性の活躍のフィールドが変わっていく中で、能力開発の支援をし
たいと思っています。

また将来は、この仕事が自分の核になっていけばいいなと思っています。

私の考え方として、稼ぎ(生活費)・仕事(社会に対する役割)・暮らし
(家族と生きていく)の3つの軸のバランス、交わりが重要であり、
課題であると考えています。


聴き手:最後にこれから活動を始めたいと思っている人たちへメッセージ
をお願いします。

芦沢さん:「やってみると意外と進んでいく。」ということでしょうか。
1回ボールを転がしだすと自然に転がっていくようなイメージで、
始めてしまえば、次の一手や責任も自然と自分の中に生まれてきます。
まずは、気軽に始めてほしいです。

聴き手:貴重なお話を有難うございました。