畑は私を一人にして行ってしまいました。

 

それは私にとっては耐えられないほどのことです。

その切なさはひどく心を痛めます。

 

夫、畑とは中学2年生の時からの世界でした。

 

優しい人でした。

何の諍いもなく、いつも穏やかに

暮らし続けました。

 

畑の骨箱を自分の部屋に持ち込み

南側の明るい窓の内に置いて

目にする度に手を合わせています。

 

いつかは一人になることは目に見えるもの

 

人の生命は、なんとも切ないものです。

 

畑は、何かにつけ、

ベッドから右手を伸ばし、

強く私の手を握り

「あんた。まだまだ強い手だね。」

と言って握手を交わしたものです。

 

畑のあの笑顔が大好きでした。

 

それはもう、あの温かい両手の温もりもなくなり

姿形を思うのみとなり、

もの悲しいものとなってしまいました。

 

こうしてその想いを書いてみても

それだけのもの

今はただただもの悲しいものとなってしまいましたこと

お許しください。

 

皆さまからの温かい沢山のお気持ち、お言葉に

心より感謝しております。

きっと畑も喜んでいてくれることと思います。

 

 

 

畑 純子