牛乳の是非 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

他の清涼飲料水に比べて牛乳の価格は随分安い。だぶついているのか安いものは1リットルで150円前後だ。以前は健康食品の代表だった牛乳の評価が今は分かれている。ここ数十年で欧米人並みにチーズやバターなどの乳製品を摂取し過ぎた結果、健康上に様々な障害が出てきたという。そんなものは気にするほうがおかしい。そんなことを言い出したら食文化の異なる海外へ移住した人は皆病気になってしまう。酒と同じで体質によって分解能力が異なるが、訓練すればそのような体質になり、ある程度は飲めるようにはなる。人の体はそのように出来ている。何万年もの間、その時期、場所、食物に順応してきたのだ。日本食は世界一の長寿を誇るバランスを有することは間違いないが、世界にはバランスよく食べられない人のほうが圧倒的に多い。日本人の悪い癖だが、ワラビの発がん性がどうの、キンメダイがどうのと、バカバカしいことを鬼の首を取ったように研究成果を発表する。マウス実験の結果、人に換算して1キロのワラビを1週間食べ続けた場合だと言う。そんな食ったらガンになる前にゲロしてしまう。同じように現在流通している食品のほとんどに、誰かがケチをつけているはずだ。野人もつけている(笑)。

微量の有害物質で病気になるなら全ての食品、野菜、魚、水から空気まで吸えなくなる。食べる程度の問題だ。野人の体は防腐剤など有害物質の量でジンマシンが出る。例えば冷凍肉まんは1個食べても出ないが2個食べたら出るから、食べるのは1個にしているのだ(笑)。コンビニの食品で絶対食べないのは「タマゴサンド」だ。何回食べても必ず出る。飲食店のサンドは出ない。見方によっては便利な体だ。このように自分で調整すれば良い。薬だって微量の毒物を使用するし菌を打って免疫も作る。どの道この社会で生きる以上は避けて通れないのだ。無菌状態の人間は脆いもの、細菌や毒物に慣れることも必要だろう。

野人にはお茶を飲む習慣がない。子供の頃から母の家業が忙しくて、一人で食べる事が多く、出されるのはお茶ではなく店の商品の「牛乳ビン」だった。だから朝晩は必ずご飯と一緒に牛乳を飲まされていた。おまけに給食も脱脂粉乳だから三食だ。脱脂粉乳は嫌いで残す人が多かったが何杯でも飲めた。大学で一人暮らしを始めてからも、牛乳は一日平均500ccから1リットルは飲み続け、それは今も続き、三日で2リットルは飲んでいる。家ではお茶どころか水もほとんど飲まない。湧き出た山水はたまに飲むが、飲食店で出される水を飲むことは滅多にない。当然ミネラルウォーターなどは必要ないのだ。どんな飲み物より牛乳が一番喉の渇きが止まる。学生の時は1リットルを一気飲みしていたこともある。食材の重さから言うなら、生まれて一番体に入れたものは米ではなくて牛乳だ。最近思うに・・友人や回りを見渡しても、この歳で1日1リットル近い牛乳を飲み干す人間はいない。野人のこの強靭な体力と気のエネルギーは、海水と「魚介」と、「木の実」と、「牛乳」が培ったものだと感じている(笑)。