解決にならない猪と鹿の駆除1 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは


猪や鹿や猿は伊勢周辺にいくらでもいる。

二見協生農園もボコボコにされ、協生むー茶園も穴だらけ、無傷なのは中心にあるむー農園と新農園くらいだ。

山沿いにある農地は防獣に追われ、大半は風情のないネットや鉄柵や電柵に囲まれている。


それらも通用しないのが猿の群れであり、容易に柵を越え、果実も野菜も根こそぎかっぱらって行く。

ハウスを完全にネットで囲っても強引に破って進入、カラスや鳥対策でも悩まされるのに、今や猿がいれば全体を金網で囲まない限り果樹園などやれないのが実情だ。


産業構造的な問題、手法の問題から農業は年々衰退、やって行けず農地の放棄が加速しているが、獣害がさらに拍車をかけている。

「ばかばかしくてもうこれ以上やれない」と言うのが農家の本音だ。

自治体も手をこまねいているわけではなく、報償金を出して駆除を推進しているのだがまったく効果はなく被害は増すばかり、猿は民家の庭まで平気で進入して菜園の大根まで引っこ抜いて行く。

猪が庭の菜園に侵入すれば番犬は犬小屋で丸くなってやり過ごす。1体1では勝負は見えている。

猪は獰猛、子供やお年寄りには猿も脅威、常に危険と隣り合わせなのだ。怖い思いをした人はいくらでもいる。


ここまで彼らが接近した理由は、植林政策で山にエサが少なく、さらに植林放棄で山に入らず間伐しなくなれば草も生えなくなり、エサを求めて山を下り境界線は縮まる。

山沿いから農地の荒廃が広がるほど境界線は民家に近づいて来る。

放棄した農地に植林はなく新たな生態系が築かれるのだから彼らにとっては最も暮らしやすい場所になる。

つまり、彼らの拠点と隣り合わせで暮らしているようなものだ。


猪も鹿も太古から平地で暮らしていたのだから人が少なくなれば当然そうなる。 山へ追いやったのは人間・・

駆除数より繁殖数が多いのだから駆除効果もなく、数は食べ物次第なのだから激増と言うほどでもない。

山林と隣接農地の放棄による境界線の急激な接近が被害の急増を招いた。

高齢化の上に農地放棄、これでは山に精通して駆除出来る人も減る一方だ。


現状の駆除と言う方法では結果は出せず、農業は再興出来ない。

このままではどうにもならない、それがわかっていても駆除を続けざるを得ないというのが実情だ。


続く・・


命の重さ

http://ameblo.jp/muu8/entry-11988842887.html


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