奈良大好き主婦日記☕

奈良大好き主婦日記☕

鎌倉在住
奈良や仏像が好きで子育て終了と共に学び直し大学院博士課程修了、研究員になりました。
テーマは平安後期仏教美術。

明日香村、山の辺の道等万葉集の故地が好きです。
ライブドアにも書いていました(はなこの仏像大好きブログ)http://naranouchi.blog.jp

一時に比べて更新頻度が落ちていますが、それなりに書いていこうと思っています。
鎌倉の自宅にいるときよりも、好奇心に突き動かされて奈良や京都を動き回るときのほうがはるかに元気なので、健康維持のためにも奈良・京都に出没する頻度を増やしたい!と思う今日この頃です。

 

 
4月14日
今年も、大好きな当麻寺練供養に行ってきました
 




当麻寺の練供養は、今年新たに国の重要無形民俗文化財キラキラに指定されました
 
指定後はじめての練供養です
 
そこで、まず初めに、練供養について、当麻寺HPとwikiの説明を引用します
(当麻寺HP)
「中将姫さまは、宝亀6年3月14日、二十五菩薩のお迎えを受け、現身のまま、阿弥陀如来さまの極楽浄土へ迎えられました。その故事に因んで行われるのが「聖衆来迎練供養会式」です。
境内に来迎橋がかけられ、観音菩薩、勢至菩薩ら二十五菩薩が、現世に里帰りした中将姫を迎えて、阿弥陀さまの待つ極楽へ導いていく様子を再現します。」(引用おわり)

当麻寺HP

 

 

(wiki)青い文字をクリックすると、さらに展開します

「その起源は、当麻曼荼羅と中将姫伝説に由来する。中将姫が聖衆(二十五菩薩)の来迎を受けて、極楽往生を遂げた様を再現するのが、この法会である。

また、本来は薬師寺式の南北の線を中心とする伽藍配置をとっていた当寺が時代によって性格を変化させた結果、現在の西に山門を配した伽藍配置の中心線に並ぶ、東西の本堂(曼荼羅堂)と娑婆堂を結んだ掛橋(来迎橋)上で行われる法会である。

更に、当寺の中心伽藍を管理する奥院(浄土宗)と中之坊・西南坊(高野山真言宗)という子院によって運営されているというのも、現在の當麻寺の性格を如実に表している。」(引用おわり)

 

 

 

今回は、旦那も行くというので、初めて一緒に当麻寺に行きました(私に振り回される結果となりました)

 

 

↓当麻寺駅から当麻寺までの道中で食べた、当麻のけはや餅

駅近くの「中将餅」は長い列ができていたので諦めました

参道の途中で売っている「けはや餅」も次々に売れていましたが、ゲットできました

 

やっぱり「花より団子」ですよね笑

 

 

当麻寺に着いたのが、午後2時半くらい

 

練供養が始まる午後4時までの間に、

曼荼羅堂この日だけは極楽堂と呼ぶ)の当麻曼荼羅や、金堂の弥勒菩薩・四天王、講堂の阿弥陀如来などをみて、

中の坊、護念院(もう入れない時間でした)、西南院などをまわり、

午後4時直前には極楽堂の前にスタンバイしました

 

 

極楽堂の上には、マスコミの人がたくさんいました

 

 

 

練供養は静かに始まりの時を迎えました

 

護念院から、中将姫像を載せた駕籠が出発し、

極楽堂から娑婆堂まで来迎橋の上を移動します

(隙間から中将姫像を拝見しようとしましたが、よく見えませんでした!)

 

 

次に、護念院からお稚児ちゃんがゾロゾロヨチヨチ極楽堂に入ってきました(とても可愛かったラブラブ)

 

お母さん達、緊張してますね

 

この坊やは、家族を見つけたのかな?

 

 

娑婆堂に駕籠を運んだお坊さんたちが、来迎橋を歩いて極楽堂に戻ってきました

 

 

豪華な衣装が青空に映えています

 

 

 

振り返ると、護念院から白いお面の人たちが極楽堂に渡って来ました

 

続いて、金ピカの菩薩たちが足元を確認しながら渡ってきました

 

先程のお坊さんたちは、極楽堂前面に設置された舞台に座り、読経をはじめます

 
 
練供養の「役者」たちがすべて、極楽堂の中に揃いました
中で注意事項の説明などを受けている様子が見えました
 
行列が出てくるのをひたすら待ちます
 

 

  稚児行列

初めに出てきたのは、稚児ちゃんたちのかわいい行列です飛び出すハート


稚児ちゃんたちがお母さんに伴われ、観客の多さに驚きながら、娑婆堂にむかいます

 

稚児行列(16秒)

 

 

次は、楽隊の行列です

 

楽隊の行列(15秒)

 

 

その次は、お坊さんたちの行列

 

お坊さんの行列(15秒)

 

姉弟と思われる二人も立派に行列に参加していました

 

 

 

  菩薩の行列

 

最後に練供養の主役たち、菩薩の行列です

まずはじめに白い顔の菩薩が歩きます

 

白い顔の菩薩たち(15秒)

 

 

 そして金ぴか顔の菩薩たち

 

お面の目の部分に開けられた穴が小豆大ほどで、前がよく見えないらしいです

そのため、よちよち歩く姿が愛らしいです

↓よちよち歩きの菩薩たち(15秒)

 

日の光を浴びて、頭光がキラキラ輝く姿は圧巻です

 

この菩薩たちは「二十五菩薩」と呼ばれます

 

二十五菩薩の具体的な構成メンバーや持ち物、経典に載せられて日本にたどり着いた経緯、その後の展開などについて、

過去にまとめた記事を最後に貼りますね(面白いので是非目を通してくださいね)

 

「二十五菩薩」というくらいなので、菩薩は当然25体なのですが、

当麻寺の練供養で金ぴかの菩薩面をかぶる菩薩は24面です(24面であることは、奈良博等で確認済み)

 

それから、各菩薩の持つ楽器は「二十五菩薩礼賛」で指定されていますが、当麻寺練供養ではテキトーな感じです(今年は何も持たず、手を合わせるだけの菩薩が何人もいました)

 

そのあたりのことについても、過去記事でいろいろとこだわっていますので、ご興味ある方はこのブログの「当麻寺練供養」のテーマのところをご覧ください

 

 

 

  観音菩薩と勢至菩薩登場!

 

・観音菩薩

さて、練供養の主役の一人、

観音菩薩が、空の蓮台を掲げ、登場です

この観音菩薩、私の推しです!かっこいいです!

 

↓観音菩薩登場!かっこいい!

 

↓イケメン観音菩薩、極楽堂から出る (10秒)

 

スクワットで進む姿が最高にかっこいい!

後ろには勢至菩薩が見えています

 

↓イケメン観音菩薩、スクワットで前進する(13秒)

 

やっぱり、イケメンだなあ…(大喜び)

 

 

 

・勢至菩薩

観音菩薩と呼吸を合わせながらスクワットで進む勢至菩薩(実は一番難しいのではないかと思う)

 

↓勢至菩薩は両手を併せ(拱手)、スクワットしながら自力で前に進みます

 

↓こちらもイケメン勢至菩薩(6秒)

 

↓前を行く観音菩薩と呼吸を合わせて進む勢至菩薩(15秒)

手から下がる「ヒモ」が風にひらひらして素敵

 

 

・普賢菩薩

スクワットする観音菩薩と勢至菩薩の後、

一番最後は普賢菩薩幡蓋を持ちながら進む

 

 

 

 

  娑婆堂

 

娑婆堂の様子をどうしても見たくて、極楽堂前から、急いで移動しました

 

娑婆堂では、観音菩薩の持つカラの蓮台に、胎内仏が取り付けられるのです

その様子を見たくて移動したのですが、たくさんの人や手前のお花で、娑婆堂内部はよく見えませんでした

 

そこで、2017年の私のブログの画像を数枚引用してみます

↓2017年の私のブログ

 

↓2017年のブログの画像から、蓮台に胎内仏が取り付けられる様子

観音菩薩が持つカラの蓮台にお坊さんが胎内仏をくるくると取り付ける(ネジ式)

 

蓮台に取り付け完了

2017年の画像終わり

 

 

ここからは、旦那が手を伸ばして撮ってくれた今回の画像です

 

 

↓観音菩薩と、勢至菩薩が向き合い、観音菩薩の背後では普賢菩薩が幡蓋を掲げています

勢至菩薩が白い掌をひらひらさせたり、上方に挙げたりします

 

 

その後、観音菩薩と勢至菩薩が向かい合わせで蓮台を持ち、左右に振る

 

やがて、勢至菩薩は蓮台を放し、観音菩薩だけが蓮台を持ち、スクワット開始

 

 娑婆堂での胎内仏取り付けが完了しました

 

 

 

ここでまた、極楽堂の前に移動しました

(旦那も、面食らいながらついてきました)

 

↓移動した極楽堂側から、娑婆堂方向を見ると、観音菩薩がスクワットして極楽堂に戻ってくるのがみえました

 極楽堂は、西方すなわち極楽のある方向です
そして、極楽堂の背後にあるのは、二上山
阿弥陀のいらっしゃる極楽浄土は、あの二上山の向こうにあるのです
 
時間はまさに、日が沈もうとする夕方
浄土経典の一つである観無量寿経の説く日想観の再現された世界です
 
 
↓力強く歩む観音菩薩(15秒)

 

極楽浄土はすぐそこ

 

あと少し

 

 

 

 

 

 

あとに続く勢至菩薩

 

 

幡蓋を持つ普賢菩薩の後に菩薩たちが続く

 

↓ここで、シルクロードの曲が流れ、練供養は最高潮(40秒)

 

 

楽隊が戻り

 

お坊さんたちも戻る

 

 

最後に駕籠が戻る

 

極楽堂から降りて

 

護念院に戻ります

 

おつかれさまでした

 

 

 

帰りの当麻寺駅から見た、二上山と沈む太陽

 

 

あの二上山の向こうから阿弥陀如来が来迎し、中将姫は幸せな極楽往生を遂げたことでしょう

 

 

 

…で、元気すぎる私に、旦那はすっかり面食らったようですが、

私は練供養が大好きでなので仕方ないのだほっこり


それに、旦那も練供養が面白かったそうです


というわけで、一件落着

めでたしめでたし…

 

 

 

※ 二十五菩薩の所依経典(実は偽経だった!)や日本へ来た経緯、日本での展開等について、以前私のもう一つのブログに書いた記事です↓