かわらしくおバカなものが書きたかったはずな
にいただきました某まじーん様の
「キョコさんがお持ち帰りされたら、もれなく3人の妖精とふれあい放題」
ってコメントに、スイッチをポチっとされたはずが………どうしてこうなった?な、ものが出来上がりましたとさー。
(・Д・)



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何がどうなってこうなのか、未だに何ともさっぱりなまま。
それでも、身の内に覚えのあるような私ですし、妖精のDNAを受け継いだ(たぶん)神の寵児なるお方だもの………見えるんだから仕方がない?




『あの子にあの子たちが見えたらどうなった?』





「蓮っ!れぇぇぇん!!待て!待てっ!!………ここじゃ、マズイっ!!」
初めて見る妖精さんサイズなミニミニな敦賀さんたちに夢中だった私の耳に飛び込んで来のは、社さんの悲鳴にビクゥッと肩が揺れるほど驚いてしまっていた。
振り返ると、悲愴に真っ青な顔で必死にまるで大型の獣相手に『どーどー!!』とでもやってそうな身振り手振りの社さん。
どうなさったんですか?と、きょとんとしてしまっている私の背後から
「…………わかりました。」
と、ボソッと低い声がしてガシッと腕を掴まれた……と、思った次の瞬間には、しゅるっと越しに回ってきた腕にろくに地面に足が付いてないんじゃないの?ってレベルで引っ張るようにエスコートされだしていた。
「キョーコちゃーん!蓮のことよろしくねぇ☆」
何故か、女子高生な感じにきゃぴきゃぴとはしゃいだ社さんの声が遠ざかって行く。


えーーー!?


ど、どこへ行こうとなさってるんですか?
なんだかよくわからないままに、高速優雅ステップなお方にエスコートと言うよりは運搬された先は事務所の地下駐車場。
ぴっかぴかに高級な外車の助手席に、そりゃもうグイグイな勢いで押し込まれて着席させられた挙句、何故かシートベルトまで敦賀さんの手でされて固定されてしまって。
そして、運転席でハンドルを握っているお方は謎の緊迫したような私語厳禁な空気をかもち出してていらっしゃいます。お怒りって訳ではなさそうなんだけど……どうなさったんだろう?なんて、チラッと視線をやるとその真剣な横顔の頭の上、あのドクターなミニ敦賀さんがよっせよっせと次々にあのでっかい注射器を注射していってる。
えっと?その謎な注射ってそんなに連続しても大丈夫なものなんですか??とか、ハラハラしてる時に、窓の外の風景で気が付いた。
「お、お店に!!スーパーに寄らせて下さいっ!!」
もう敦賀さんのマンションの近くまで来ちゃってるじゃない!!どうせ、この食欲中枢の壊れたお方の自宅に碌な食材の備蓄なんてあるはずが無い。
「いや、ごはんとかいいから……」
なんてふざけた仰る方に、駄目です!いけません!何がなんでも絶対に召し上がっていただきますっ!!と、お説教な勢いで訴えた結果………



敦賀さんのマンションの地下のあの心臓によろしくない価格の高級スーパー再びでございます。
しかも、ひとりでお買い物出来ますな私の主張を全力却下なさった目立ち過ぎる先輩が一時も目を離さないからな、な勢いでピタリとお側に張り付かれた状況です。
とりあえずとお買い物物色しながら、ふと横のお方を見るとその肩にはあのミニサイズなカイン兄さんが。
ポケットに両手を入れてだらんとジャケットに座る手のひらサイズなカイン兄さんのその小さなブーツの足先、苛々そわそわとダムダムダムと小刻みに揺れるその足。
なんだか苛ついてらっしゃる?
と、その時通りかかったリカーコーナーでカイン兄さんがホテルで好んで飲んでたメーカーのビールを手に取った。
「………お酒買うの?誰が飲むの?」
え?まぁ、カイン兄さんの苛々対策にはタバコかアルコールですよね?なんて思いながら
「誰って……敦賀さん(カイン兄さん)ですよね?」
そもそも私まだ未成年で飲酒出来ませんし?と、このふたりな現実での不思議な問いかけに疑問符を浮かべてしまう。
「そう…………」
とだけ言った敦賀さん(本体)は何故かより一層にきょどきょどそわそわした挙動不審な空気をさせるようになってしまわれた。


そんななんだからしくもないぎくしゃくした雰囲気をさせたお方に連れて来られた最上階のワンフロア。
バタンとドアが閉まると何故かより一層に緊張したみたいな感じになっておしまいになっているお方………どうしたんだろう?
はっ!!そうだった!!白衣なミニ敦賀さんが何本も注射してらしたじゃない!もしや、体調が悪いんじゃっ!?
「私めはお食事の準備をしておきますので、敦賀さん(本体)はお風呂に入って温まって来て下さいっ!!」
そうなのなら、ごはんを食べていただいていち早く休んでいただこうと
「っ!……風呂!?」
と何故か愕然と硬直なさるお方の大きな背中をえいえいとバスルームに押し込んだけど……
キッチンで夕食を作っていると、敦賀さん(本体)が恐ろしく早いスピードでお風呂から上がって来た。髪が濡れてらっしゃるからちゃんとシャワーは浴びてらしたみたいだけど………やっぱりなんだか様子がおかしい。
取り急ぎ作った晩ごはん、いそいそと率先してお手伝いくださる方にセッテングされて夕食を取る。
敦賀さん(本体)は、なんだかいつもより食欲がある様子で召し上がってらっしゃる……かと、思えば、ちくしょうかわいいなってなる妖精さんサイズなほくほく神々笑顔満開なミニコーンを乗っながら
「最上さんの作るごはんが毎日食べたい。」
だなんて天然タラしの思わせぶりな台詞を、これまた何故か艶かしいような流し目で宣いだしたりなさるし………
もう片付けて帰ろう。幸いにもまだ電車の動いてる時間帯だし………





なんて思ってたんですよ?
ひぃーーーん。どうしてなんですかぁ?
片付けようとしていた私の手首を掴んだ熱くて大きな手。
くるんしゅるんって視界が回って、ぽすんっと背中が柔らかいソファーに沈む。
そんな私を閉じ込めるみたいに敦賀さん(本体)がソファーに乗り上げてくる。
「ごはん食べたし……もう、いいよね?」
な…何が!?
「……まだ焦らす気なの?」
だから何がなんですかぁ!?
目の前にある神に愛された方の麗しいご尊顔。
覆い被さるみたいに私の横に肘をついたひとの指がゆるゆると、なんと言いますか……如何わしいような動きで頬を撫でてる。
間抜けた表情の私が映る黒い瞳がにぃっと眇められ、背中から腰によくわからないぞわぞわとした痺れが走る。あぁ…この感じ………
「俺が欲しいって言ってくれたよね?」
な、なんで夜の帝王様なんでありましょうかぁぁぁ!?
「俺も最上さんが欲しいな……俺を全部あげるから、最上さんの心も……身体も、未来も全部、俺がもらっていい?」
焼けたみたいに熱い頬を包むみたいな大きな手、すぅっと親指の腹が私の下唇をなぞる。



そんな敦賀さん(本体)の後ろっかわに
わーいわーいって感じに万歳しているミニコーンと
面白い子兎なおもちゃを見つけましたって顔をなさってるミニカイン兄さんと
クイッと眼鏡のブリッジを押し上げてポイッと注射器を投げ捨ててる白衣なミニ敦賀さんが
みんながみんなかわいいミニミニサイズなのに、揃いも揃って全員でかわいくなんてない悪い……なんだかとっても悪い笑みを浮かべているのが見えていて………






なんか、だっ……騙されたっ!?











さて、敦賀さん(全員)の本性を思い知らされちゃった後に逃げ道ってあるのかな?



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ミニさんたちと触れ合ってねぇー!!
本体も拗ねてなんてないねー!?
キョコさんが無自覚悪女っぽい。笑
あれ、おかしいな?(´Д` )?


某まじーん様
な、なんかごめんなさーい。笑
(^▽^;)
 


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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