なんだかバタバタとしてしまいましたが、
コメントに頂いた
記事はゆっくりでいいよ。
お孫さん優先してね。
と皆様のあたたかい言葉が嬉しかったです
ありがとうございます！
さて、いのち煌めいて【第7章】始めていきたいと思います
子供達をサマースクールへ送り出してから、
なんとなく力が抜けたような頼りないような
毎日を過ごしていました。
元気でやっているのだろうか？
知らないお友達ばかりだし、
二人別々のフロアーで一緒にはいられないだろうし。
お友達と仲良くできているのだろうか？
寂しくて泣いていないだろうか？
ちゃんと食べているのだろうか？
ちゃんと眠れているのだろうか？
そんなことばかり、次から次へと考えて
私自身眠れない夜が続いていた。
病室での日課であった二人にひらがなの
お手紙を書きながらも、文字が涙で、
ボヤけてしまうことも多かった。
子供達から届く葉書が何よりの
楽しみであり癒される時だった。
二度目の抗がん剤の影響もなくなり、
数値も安定してきたので、
いよいよ手術の日が８月６日に決定した。
辛かった二度の抗がん剤治療も
効果があったとは聞かされていたけれど、
それはあくまでも手術の前の
処置治療のような感じで、
まさに次がメインシーンの収録のようなものだ。
手術だってきっとうまくいく。大丈夫！と、
私自身そう信じたかったけれど、
夜一人で病室にいると不安の波は大きなうねり
となって襲いかかってくる。
麻酔で目が覚めなかったら……。
お腹を開けてみてもっとひどかったら……。
手術が失敗したら……。
手術日が近づくにしたがって、
不安と恐怖は一層大きくなるのでした。
そんな時、私の病室には思いもよらない
お見舞いの方々がきてくださいました。
お一人は、若山 富三郎さん、
私がかつて第1期活動期（笑）だった２３才くらいの時
東宝金田一耕助シリーズ「悪魔の手毬唄」で、ご一緒させていただいていました大先輩です。
若山さんは心臓が以前から悪く、
その上糖尿病からくる腎臓機能障害で
同じ京大病院の内科病棟に
長期入院されていたのです。
ですが、まさか自ら車椅子で私の病室まで
きてくださるとは思いしませんでしたから
とてもビックリしました。
「おっ、アコ 元気そうじゃないか！頑張れよ、俺も頑張って早く治して９月の映画には出るんだよ。」と、
優しい笑顔で励ましてくださった。
私の印象はツヤツヤしたお顔の
恰幅の良い若山さんだったのですが、
ちょっと黄疸の残っているせいかお顔の色も優れず
随分痩せられた感じがしました。
豪快な若山さんでしたから、
その後何回か来てくださった時の
お見舞いの量がすごかった！
元来甘い物がとてもお好きだった若山さんは、
ご自身は召し上がれないのに
大きなシュークリームを３０個とか、
水羊羹かんを竹籠いっぱいとか、
オレンジの形のゼリーをたくさんとか、、、
車椅子のお膝に乗せて持って来てくださいました（╹◡╹）
「先輩！こんなにたくさんどうしましょう？！（笑）」と、
目を白黒させていると、ニコニコと
「沢山食べなさい」と、おっしゃる。
ホントにチャーミングな素晴らしい先輩、
素晴らしい役者さんだったと思います。
あの時、ご自身が大変なお身体なのにもかかわらず
私を励まし勇気付けてくださった。
これからのお仕事のことも楽しそうに
前向きに語られていたお姿は、
私に病気と真っ正面から立ち向かい、
いのちの炎を最後まで燃やし続けることの大切さを
教えてくださるためにわざわざ
来てくださったのではないかと思います。
とても残念なことに、
その後９月に撮影なさった映画が
最後の作品になってしまい、
１９９２年４月２日にご逝去されてしまいました。
そして もう一人
私が 「大都会」という連続テレビで、
妹役をやらせていただいた、、、
大好きなお兄ちゃん、
渡哲也さんの奥様です。
今でも時々、
「お姉ちゃま、お兄ちゃんの体調のご様子はいかがですか？」と、
お電話をかけさせていただく私なのです。
京都までいらして下さり、
「お兄ちゃんは来られないから代わりに来たわ」と、ひまわりのような明るい笑顔で
訪ねて来てくださったのでした。
当時、お兄ちゃんも大腸ガンの闘病中。
そんな大変な時に私を気遣ってくださったのでした。
そして病室からお兄ちゃんに電話して下さり、
「頑張れよ！こっちも頑張ってるぞ！」と。
本当にとてもとても嬉しくて、
ずっと心から感謝しております。
仁美はサマースクールに行くのに髪を短くして行きました
男の子みたい！とサマースクールのお友達に言われ、よほどショックだったのか、それからはずっとロングヘアです
大都会の頃のお兄ちゃんと私
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【いのち煌めいて】