福島県の皆様大丈夫でしょうか?

本日の朝、地震のニュースを見てびっくりしました。

これ以上地震が起きないことを祈ります。

皆様が安心して暮らせますように。



昨日からいのち煌めいて【第8章】更新させて頂いております。
まだ読まれていない方はこちらからどうぞ


結婚式を終えて新婚旅行を
先送りにしてくれた妹が、
8日にまた私に付き添ってくれるために
京都に戻ってきてくれた。

10才年下の妹は、
手術直後の人の付き添いなどは、
勿論生まれて初めてのこと。

私の傍に居て、
痛みで苦しんでいる姉の姿を見て、
どうして良いのか解らず
不安でいっぱいだったのだろう。

先生に  
「姉がとても痛がっています。」と、
度々連絡してくれたのだが、、
先生はとにかく自力で
「頑張って上半身を起こし少しでも動かすように、、」とおっしゃるばかりで、
なかなか痛み止めの注射などをしてくださらない。

不安に見つめる妹の横で
私は必死で身体を動かした。

ベットの足元の手すりに紐を括り付け、
その紐をたぐり寄せながら、
痛みでお腹に力が入らないので、
精一杯の腕の力で少しずつ身体を起こした。

下腹部の左右に埋め込まれているドレインは
抜けないようにタコ糸のような太い糸で
身体に固定されている。

動く度にそれが引きつれる。

それでも先生は容赦ない。

当時は先生の事をなんて非情な人だと
思ったこともあったけれど、 
今はとても感謝している。

医師と患者はある意味では闘いの
関係なのかもしれない。

医師はより早くより良く患者を治療しようと、
患者が本気で病に立ち向かう気力を養おうと、
甘やかさないでいる。

患者を甘やかすことは、
病そのものをも甘やかし、
治療を妨げることにもなるからだ。

そんな事は随分後になってから理解出来た。

あの頃は1時間、1日を必死で過ごしていたのでした。

何日目だったのだろうか、
朝目を覚まして妹をみると
顔色が悪くて、腫れぼったい目をしている。

きっと付き添い用の狭くて硬い寝床では、
良く寝られなかったのだろう。

まして、その時の京大病院は
とても古い棟だったから、
ドアは開け締めの時には、
ギーッとすごい音がするし、
夜になると冷房が切れるのだから、
寝不足と疲れがたまってきていたのだと思う。

私のベットの足元の下のハンドルを回して
背中を起こしてもらおうとした時
グラッと妹の身体が傾き、
そのまま私の視線から消え、
床に沈み込むように倒れてしまったのだ。

まだ喉の奥が痛かったのも忘れ、
大声で妹の名前を呼び、
大慌てでナースコールを押し続けた。

看護師さんが急いで来てくださり、
ベットに横にしてくださった。

疲れと緊張と毎日の寝不足で
貧血を起こしたらしい。

すぐに目を覚まし、
面目なさそうな表情の妹を見て
ホッとし思わず苦笑してしまった。

それは少し傷口に響いたけれど、
手術後二人とも初めての笑いだった。

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手術後すぐには書けなかった仁美への手紙
久しぶりに書いた手紙
ちょっと泣き言が書いてありました(^^)

いのち煌めいて【第8章】手術④に続きます……


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