東北の支援と放射能は相反するテーマとも思われがちですが、
実はまったくそんなことはありません。
私が瓦礫を動かすべきでないと考える理由を簡単に申し上げます。
また、福島のみならず東北一帯のがれきがさまざまな濃度の放射性物質を含んでいることを前提としています。全く含んでいない瓦礫については、ほとんど無いと思いますので、ここでは言及しません。

なお、この文章は沖縄、大分、愛媛、香川など、各自治体の不穏な動きへの抗議の際にもどんどん転載・抜粋してお使い下さい。

1・瓦礫の量は3県合計でも約2260万トン。
阪神淡路大震災の際は2000万トンを神戸だけで処理した。輸送・人権・設備費をかけて全国に拡散する理由が不透明。すでにJR貨物などの利権癒着が進行が指摘されている。


2・瓦礫処理を被災地で行えば、投資と雇用が生まれる。
  除染についても、汚染瓦礫の処理技術を磨くチャンス。
  たくさんの投資を東北へ!瓦礫はチャンスとも捉えられる。
  それを全国へ拡散しては勿体ない。
  輸送費だけでも、一体東北で何人雇えて、どれだけの処理場が作れることか!

3・放射性物質はあまりに危険
  広域処理の安全基準はきちんと定まっていない。
  一キロあたり100~8,000ベクレルとグダグダ。
  放射性物質の安全性について何もわかっていないことの証左です。
  水銀、鉱毒、アスベスト、それ以上の毒であることはわかっています。
  「汚染が濃縮された埃は100万分の3グラムで急性障害を引き起こす」(矢ケ崎克馬教授)


4・安全対策は不十分
焼却時、汚染は濃縮されて超危険な放射性極微粒子が精製・拡散される。
政府が「これで安心」と主張するバグフィルターは、そもそも放射性廃棄物用には作られておらず、焼却時には周囲の線量が上がることが主に東北各地で報告されている。



5・放射性物質に対して人間が唯一できることは、「集めておく、動かさない」
これはチェルノブイリでロシア政府があらゆる人海戦術を使って実現できなかった除染について、唯一得られた知見です。
極めて高度な技術がなければ処理は難しい。
現在、各自治体にそのような高度な技術を備えた処理場は無く、これからはまず一ヵ所に技術を結集して作らなければいけない。


6.被災者、被爆者の心を守れ
私と娘はさまざまな被ばく症状が出ています。こちらに避難された方たちもそうです。
眼の下はクマで真っ黒、フラフラになって来る方、湿疹や紫斑、下痢、鼻血、熱のある方がいます。
香川に来てやっと症状が落ち着いたと思ったら、また瓦礫の焼却で被爆させられ、身体が死に向かうことになるかと思うと、この恐怖は言葉には表せません。
特に、福島から避難している方たちには、再度被爆を強いるようなことは、絶対にあってはならないと思います。避難先で被災などさせたくありません。
また、広島・長崎で被爆の悲劇を訴えて来てこられた被爆者の方々を、そして亡くなった方々の声を無視して同じ過ちを犯すことは、犠牲になった子供たち・大人たちを二度殺すような行為です。心から冥福を祈るとともに、彼らが教えてくれたことを忘れるわけにはいかないのです。




もし瓦礫の焼却が全国で行われたら、日本はもう終わりです。
私は友人に借金をして他国に行くしかないと思っています。
今でも心臓が痛くて痛くてたまらず、親子そろって寝込む日もあります。
放射能に、政府に殺されたくありません。
殺されるよりは、足掻いて足掻いて、決死の覚悟で子供を守ります。

弱きものを助けるための政治です。
それができなければ民主主義ではありません。
広域処理は、全くもって非建設的で不透明。合理性のかけらもありません。

小さなデータを一つ一つ拾って見ていくたび、怒りがこみ上げてきます。

明るい未来を本当に願う気持ちがあるのなら、広域処理などに手を出すはずがないのです。




広域処理の利権に手を出す政治家や企業の人に、一人一人聞きたいことがあります。
あなたのお母さんは、あなたを、私利私欲や会社の都合と言いながらもの言わぬ子供たちを踏みにじり、傷つけ、他人に自分の汚した後始末をすべて押し付けるように、そして私服を肥やすようにと育てたのでしょうか。違うと思います。あなたが優しい心を持ち、人の上に立ってみんなを守るように、心からの尊敬を集める立派な人格者となるようにと、あなたのお母さんは願っていたはずです。