私、松中信彦は本日2016年3月1日をもって現役を引退することに決断いたしました。 

10月に退団を発表して以来、僅かな可能性を求めてこの4カ月間、本当に必死でトレーニングをし、最後の挑戦に向けての準備をしてきました。 

しかし、現実は厳しく、オファーやテストといった機会を得ることができませんでした。 今の自分を見てもらえる最後のチャンスだと思っていた、2月19日、宮崎での練習を終え、自分自身の中で最終的に引退の決断をしました。 10月の時点では、NPB以外にも海外・独立リーグ、そして育成からでもやってやろうという選択肢はありました。 

自分でもボロボロになるまで野球をやるためには、どこでどのように取り組んでいけば納得がいくのか、常に自問自答をしてまいりました。 

しかしながら、この2年間を過ごした2軍生活の中で一番感じたことは、40歳を越えた自分が若い将来のある有望な選手達の1枠を奪ってしまっているという葛藤が常にありました。

 それならば、可能性は少なくてもチャンスを頂けるなら、それにかけよう。1軍で圧倒的な結果を出すつもりで準備をしていこうという目標でやってきました。  

 今、42歳です。実戦から離れれば離れるほど、ボールを見極める目は衰えていきます。それは自分でも分かっているからこそ、期限を決めての最後の挑戦でした。

 19年間、そしてこの4か月。自分でできる事は全てやってきました。私の野球選手としての人生に悔いはありません。   退団直後から多くの方々に「どこに行っても応援するよ!」と言って頂いた皆様や19年間温かく見守って下さったファンの皆様、本当にありがとうございました。

感謝の気持ちでいっぱいです。

 そして、最後に、支えてくれた家族、関係者の皆様、本当にありがとうございました。

   2016年3月1日 松中信彦