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さて、本日は小が大に勝つためのマーケティング戦略「ランチェスターの法則」を応用した人材派遣会社の成功事例をご紹介致します。
皆様は、ランチェスター戦略はご存知ですか?
この本は2006年の出版ですが、私はこの本を読むまでランチェスター戦略を知りませんでした。
一言で説明すると、
「強者には強者の、弱者には弱者の戦い方がある」
ということです。
元々は、戦争で勝つための戦術から生まれたものです。
歴史で見ても、桶狭間の戦いのように小を以て大を制した例はいくつかありますよね。
多勢に無勢とは申しますが、それは同じ戦い方を前提としたもの。
小さい会社には、小さい会社なりに大企業に勝てる戦術があります。
今回は、それをある人材派遣会社を例にして、解説したいと思います。
◼︎ 人材派遣業界の勢力地図
大手のシェアは圧倒的
2006年の時点での大手4社のシェアは、約4割でした。2007年をピークに人材派遣業界自体の売上は頭打ちになっていますが、2009年時点のデータでは更に寡占化が進み、大手4社のシェアは5割を超えています。
流通業界などの他業界も同じですが、どんどん世の中は「大きいものが勝つ」という構造になっています。
理由としては、やはり基礎体力の問題ですね。
直近のトピックで言うと、デフレが進むということは価格競争が進み、損益分岐点が低くなるということを意味します。
そうなると、より安い価格で提供しつづけることが出来る体力のある会社が有利になります。
まず、この前提を踏まえた上で弱者がどう戦えば良いかを考えます。
◼︎ 人材派遣業界の構造を分析する
小さな会社が生き残る方法
小さい会社が大企業に勝つためには、同じやり方では通用しません。
何か小さい会社ならではの差別化を図る必要があります。
そのポイントは、「信頼関係」にあると思います。
本書では、野球場のビールの売り子からヒントを得たという事例が紹介されています。
どういうことなのでしょうか?
広い球場を駆け回るビールの売り子は、人材派遣業界と似ている、と言います。
野球場でビールを飲みたくなったとき、わざわざ遠くにいる好きなメーカーの売り子を選ぶでしょうか?
殆どの方は、近くにいる売り子に声をかけるはずです。
つまり重要なのは、
「買いたい時に近くにいること」
これが、小さい会社が勝つためのヒントです。
派遣会社で言うと、「欲しい人材」をいつも提案してくれること。
大手の強みは幅広い人材を提供出来ることですが、逆に言うと人材の獲得競争も激しいので、自社の欲しい人材が見つかっても、「もう他社に採用された後」という状況もよく起こることです。
派遣規制の強化もあり、応募者の就業意思を確認してからでないと契約出来ませんしね。
小さい会社の取るべき戦術は、大手より迅速に適切な人材を提供すること。
そのためには、「地域」「職種」などに特化して、他社に負けない強みを持つのが勝利の秘訣です。
◼︎ 小が大に勝つランチェスターの戦略
市場を4つのゾーンに分ける
上記のやり方を、ランチェスターの戦略に適用して解説してみます。
細かい説明は本書を参照して頂くとして、効果的な方法を簡単に説明すると、
「ターゲットを絞り、接触回数を増やす」
ということです。
これはブルーオーシャン戦略の要素も掛け合わせていますが、一番競争相手の少ないゾーンに集中して営業をかける、という意味です。
大手はたくさんの人員を配置して、多くの地域や会社をなめるように周り通しますが、同じことを小さい会社が行うことは不可能ですし、意味もありません。
それよりは、自分の会社が強い人材を欲しがっている企業をフィルタリングして、リスト化したらひたすら見込みのあるところへ訪問回数を増やす、というやり方の方が効果は絶大です。
因に、この方法を僕も小さい会社の営業マンの時に実践したことがあります。
その時は上司に言われるままにやってましたが、思い返せばランチェスターだったんだなあ、と今は深く頷くところであります。
「小さい会社だから大手に勝てない」
というのは言い訳に過ぎないと私は思います。
仕事は何でもそうですが、言い訳や出来ない理由を探し始めたらそれこそ切りがありません。
大切なのは、現状をしっかり分析して、自分の強みを活かす戦術を選択することではないでしょうか。
これは、サラリーマンとして会社で働く上でも、効果があると思いますよ。
因に、今僕自身が自社でやっている他の営業マンに対する差別化戦略は、「早く解決する」ことです。
如何にお客様の問題を早期に解決出来るかに重点を置いて、問題は逃げずに誰よりも早く対応することを心がけています。
レスポンスも、誰よりも早くすることを心がけています。
そのために、使える人脈はいくらでも使い倒します。
(それを実現するために、普段から協力関係構築に密かに時間を割いています)
おかげさまでチームの中では、誰よりも問い合わせ件数が多いにも関わらず、誰よりも多くの仕事をこなし、誰よりも早く帰れています。
売上も一番で、クレームも皆無です。
決して自慢話のつもりはありません。
やり方次第で、最小の時間で最大の効果を生み出せる、と言いたいだけです。
そのヒントは、ランチェスターに隠されています。
ランチェスター戦略やブルーオーシャン戦略の意味は分かっても、具体的にどうしたら良いか分からない方は、読んでみると良いと思います。
また、小さい派遣会社の営業さんは、是非とも読んで欲しい一冊です。
本日も最後までお読み頂き、誠に有り難うございました!
皆様との良きご縁に深く感謝申し上げます m - - m
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