■ バックナンバー
【前回までのおさらい】
■ 独立するに際して、営業経験を積むためにIT業界に転職。
■ 突然言い渡された「クビ」と、起業家としてのスタート。
■ 軌道に乗り始めた最中、訪れた倒産の憂き目。
■ 復活後、通信企業A社での常駐の日々。
■ 再独立に向けて、個のプラットフォーム構築。
■ 突然訪れた結婚と、方向転換。
■ B社で初めてのグローバルプロジェクト経験、英語の習得
英語でのコミュニケーションにも慣れてきた頃、次に僕が取った行動は、PMの勉強でした。
何となく、今まで現場で培った経験値で分かっていることを、一度体系的に学ぶことによって整理しました。
そのために、プロジェクトマネジメントの本を徹底的に研究し、10冊以は読破しました。
いつもの大量インプットです(^_^)
プロジェクト管理の基礎として勿論学ぶ価値はあるのですが、僕はそれが現場でどのように業務と結びつくのか?という観点で研究を続けました。
そして、早速いつも通り現場で試行錯誤。
PMから少しずつ管理系の仕事を奪っていった僕は、次第に進捗課題管理をチーム内で中心に行う存在になりました。
すると、色々な問題点が浮かび上がって来ました。
◼︎ 役割分担がうまく出来ていない
体制の整備、担当および部署間の責任範囲の整理が必要。
◼︎ 顧客との課題管理が後手に回っている
こちらからタスク出しをしていくというよりは、顧客からTODOを切られている状態。
◼︎ 会議のPDCAがうまく回っていない
定例後のフィードバックと次回までの準備が後手後手に。会議進行もムダが多い。
◼︎ 進捗状況の見える化が不十分
タスク遅延状況やリカバリプランが可視化されていない。
◼︎ ベンダーコントロールが出来ていない
ベンダーと認識のズレが生じており、お互い不信感が募っていた。
今にして思うと、プロジェクト管理体系がキチンと整備されておらず、PMが一人で必死に回している状況でした。
よく周りを見てみると、他の担当も似たような状況。
プロジェクト管理の経験値があまり無い僕からも、全般的に組織化が進められていないようでした。
そんな状況では、いきなり深刻なトラブルが発生したり、問題解決が後手に回って、顧客にマウントされがちになりやすくなります。
その当時も、以下の繰り返しになってました。
問題発生→解決が遅れる→顧客からのクレーム→ひたすらPMが謝罪、社内に戻ると不機嫌(笑)
管理が属人的になってしまっているのが否めない状況でした。
まぁ、こんな状況だからこそ、僕みたいなペーペーがPMになることが出来たのでしょうけど。。
社内で組織変更のタイミングで、前任のPMが他の担当に回ることになり、僕がPMに抜擢されることになりました。
後で話を聞くと、社外の人間にPMを任せることにかなり否定的な意見があったそうです。
只でさえ、大手企業ですから異分子に対するアレルギー反応はかなりありました。
しかし、その当時の僕の上長は、フラットにモノゴトを考えるタイプで、そんな雑音には耳を貸さず、現状を考えると僕が一番適任と考え、任命して頂きました。
この英断があったからこそ、今の自分があると思い、心より感謝しております。
僕は、かねてからの希望が実現したことで、モチベーションも上がり、責任感も更に高まりよりPMとしてあるべき姿を追求していきます。
しかし、端から見るのとやるのとでは大違い。
横にいた時は、「こうしたらいいのに」と思ってたことは、いざ自分が矢面に立つ立場になると、なぜ身動きが取れなかったのか、理解出来るようになりました。
では、どんな困難が待っていたのでしょうか?
この続きは、次回にお話します。