のざわの備忘録 ~フリーター、偏差値15.4からの大学受験~

のざわの備忘録 ~フリーター、偏差値15.4からの大学受験~

2014年、大学入試において見事全落ちし、底辺高校を成績最下位で卒業した宅浪がバイトしながらマッタリと勉強していくブログ

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お久しぶりです。

のざわです。

 

実に5年ぶりですね。

 

先日、無事に慶應義塾大学法学部法律学科を卒業することができました。

「あれ?」と思った方もいるかもしれませんが、実は大学に入学してすぐ、生活費や学費などのお金の面でかなり苦しい生活を余儀なくされ、アルバイトを2つ3つと掛け持ちする生活を送っていたところ、本業である学業が疎かになってしまい、留年してしまいました。(実は後期は大学を休学していました。)

そしてその結果、通常の学生よりも1年長く、卒業までに5年を要したといった具合になっております。

 

 

(写真は日吉にて。左:のざわ)

 

 

 

今日は苦学の末に大学を卒業することができたということの記念と、この拙いブログを訪れてくれている受験生、昔このブログを読んで学業に役立ててくれていた元受験生、陰ながら自分を応援してくれていた方に向けての報告と激励の意味合いを込めて、このブログを書いています。

 

 

まずは、自分の5年間を振り返ってみます。

 

最初に、学生生活から振り返っていきます。

僕は先述した通り大学生活にかかるすべての費用、生活費・学費・家賃・光熱費・通信費のすべてを自分で工面していたこともあり、アルバイト漬けの生活を余儀なくされていました。また日中は学校の授業に出席する必要がある関係上、夜勤のアルバイトを中心に行うしかありませんでした。そこで選んだ夜勤のアルバイトが、某テレビ局の制作会社のアルバイトでした。具体的に何をしていたのかという部分について説明したいのですが、秘密保持やコンプライアンス上の関係から詳述することはできません。(怪しい仕事ではないですよ。)この制作会社でのアルバイト生活が大学生活の中で大きなウェイトを占めています。昼は学校へ通い、夜は寝る間を惜しんで働くという生活を5年間休まず続けたことになります。

 

サークルにも入っていたのですが(フットサルサークル)、アルバイトの関係上あまりイベントなどに参加することもできず、運営にもほとんどタッチできませんでした。三田キャンパスに移動してからは、ほとんど参加することもできませんでした。それにもかかわらず、こんな貢献度の低い自分と仲良くしてくれた先輩、同期、後輩には感謝しかありません。

 

学業面では、法学部法律学科の消費者法系のゼミに所属していました。

担当教授が慶應に来て初年度ということもあり、みんなでゼミを1から作り上げていっている「スタートアップ感」にすごく充実感を覚えていました。卒業にあたっては、大手通信キャリア3社の「2年縛り条項の法的問題点」というテーマについて研究していました。楽天が第4のMNO通信事業者として業界に参入するにあたり、通信事業業界自体が過渡期に差し掛かっているのではないかという仮説から、このあたりについて研究しておく意義があるのではないかと思い、これを勉強していました。尊敬でき、切磋琢磨しあえるいい友人ができたのもゼミに入って良かったと感じるポイントの一つです。

 

就職活動においては、大企業を中心に受けていました。というのも、自分は特に傑出したスキルなどがないため、いきなりベンチャー企業やスタートアップでやっていくのは難しいだろうという思いから、大企業に照準を合わせていました。また、経済的に貧しいこともあり、奨学金などの“借金“も莫大な額になっていることから(5年前にブログに書きましたね)、平均年収1000万円以上の給与水準の高い会社である必要もありました。そこで、東証TOPIX core30の大企業を中心に就職活動を行い、それ以下の水準の会社は受けないという攻めの姿勢に出ました(受験生時代と同じですね)。インターンシップでは、幸運なことに数々の大企業の選考に通過し、外資系投資銀行や外資系コンサルティングファームに内定しているような本当に優秀な学生と接する多くの機会が持てました。渡航費無料の海外インターンシップにも選考を通過し招待していただけました。海外旅行や留学とは無縁の貧しい環境で育ち、パスポートすら持っていなかった自分にとって、人生初の海外経験がインターンシップだったということは生涯忘れられない思い出になりました。そしてその後、当初の希望の条件を満たすcore30企業の中の3社から内定をいただき、自分の意図していた企業の内定を承諾しました。(具体的な企業名を書くと特定されそうなので割愛します)

 

以上が自分の学生生活です。かなり推敲してこのボリュームなので、本当に充実した大学生活だったなと改めて思います。

 

(ちなみに、受験生時代切磋琢磨していたサンフレ君とはまさかの同じクラスでした。笑

彼は国家試験を通過し現在イケメン公認会計士として活躍しています。)

 

(もう一つ、僕の日吉のおすすめのラーメン屋さんは「らすた」です。武蔵家でもなく銀家でもハマトラでもなく「らすた」です。あのオールドスクールな感じがすごく好きでした。三田キャンパスでは山食ばかり行ってました。ぜひ、慶應に通っている人は一度行ってみてくださいね。)

 

また、学生生活を通じて、「もしかして、のざわさんですか?」と僕の「正体」に気づいて話しかけてきてくれた後輩も結構いました。僕のこの拙いブログが誰かの役に立っていたことを実感し、満たされる思いがしました。本当に嬉しかったです。これからも、誰かの役に立つ限り、このブログは残しておこうと思います。今見返すと恥ずかしくなるような記事もありますが、これも「リアル」なので、あえてそのままにしておきます。笑(久々に自分の書いていたブログを読み返しているのですが、「若かった」なぁと感じますね。どちらかというと「幼い」部分の方が多いかも笑)

 

 

 

その流れで受験生に一言言うとすれば、大学受験での学習は大学での真の「学び」のために、アカデミックな学習のために必要な「準備」でしかないということです。「○○大合格のための必勝テクニック!」や小手先の詐欺まがいの方法に傾倒するなど、どうかその本質を見失わないでください(これは5年前の最後の投稿でも書きましたね)。

また、「どこの大学に進学するか?」よりも、「大学生活で何を学ぶか?」の方がはるかに重要だということも強調しておきたいと思います。自分の通っていた慶應でもそうだったのですが、目標としていた大学に入学したことが人生のゴールになってしまっている人が多くいました。いろいろな考え方があっていいと思うのですが、僕としては、大学進学はあくまでも目標達成・ビジョン実現のための一つの手段であり、目標と手段の逆転はあまり好ましくないことであると感じます。就職活動においてもそうだったのですが、大企業に就職したことが人生のゴールになってしまい、一生会社にぶら下がって生きていくことほどつまらないことはないと僕は考えています。目標の大学に入学したことに満足せず、「何を考え」「何をするか」を常に問い続けていくことが重要だということをここに記しておきます。自分の「使命」について、常に問い続けてください。

 

 

この流れで、このブログを読んでくれている元受験生・現大学生に向けて書いていきます。大学生活の過ごし方について、「【対策】大学生活編」だと思って少し目を通してみてください。のざわの備忘録は“アフターサービス“もしっかりしているんですよ。笑

 

大学へ進学してやることは一つです。それは、月並みな表現にはなってしまいますが、寝食を忘れて「熱中」できることを見つけることです。後輩の就職活動の相談に乗っていた時など、よく「将来、やりたいことがない」などの声をよく聴いていました。これに対する僕なりの答えとして、「やりたいことに『気づいていない』だけだ」というものがあります。人間は誰だって皆、「自分の理想とする社会像・人生観」、「社会はかくあるべき」というビジョンは多かれ少なかれ持っているはずなのに、それについて気づいていないのです。今の社会(社会の定義はお任せしますが)に何の不満もない人は恐らくほとんどいないはずです。その不満やこうあるべきだという願望について徹底的に向き合い、自己の中での解像度を上げていってください。そして、その実現のために、自分の中である程度の仮説を立て、具体的な行動に落とし込んでいってください。行動の内容は何だっていいです。サークル、部活動、ボランティア、アルバイト、インターンシップ、学業、研究など、とにかく何だっていいです。そこに自分なりの課題意識から生じた「思い」を持って取り組んでいけば、「あなたが学生時代を通じて頑張ったことはなんですか?」という問いに淀みなく答えられると思います。もちろん、常に就職活動のことを考えて行動することほどつまらないことはないので、あくまでも自分のビジョンドリブンで取り組んでいってくださいね。

 

あとは、いかなる環境でも自分を見失わないようにすることです。自分の通っていた慶應はいわゆる「お金持ち」ばかりでした。内部生も外部生も基本的にはかなり恵まれた環境で育ってきています。実際に慶應の法学部に5年間通っていて、「予備校や塾に通うお金がなかった」という人には一人も会うことはありませんでした。特に内部生は浮世離れしたような名家の子息が本当に多いです。そんな恵まれた人達のライフスタイルや思想と、自分のそれを比較して打ちのめされてしまったり、どうにかそれに合わせようと浮足立ったり、食指が動くことがあるかもしれません。ただ、大事なことはいつだって自分のビジョンを持ち続けることです。たしかに慶應は華やかな大学ではありますが、その中においても、「自分は何がやりたいのか」「なぜそれをやるのか」を考え続け、どうか自分を見失わないようにしてください。

 

 

 

長くなってしまいましたので、そろそろまとめに入ります。

 

実は、去年の春、仲の良かった後輩の女の子が自らの命を絶ってしまいました。その後輩も自分と同じように、経済的にかなり貧しい家庭育ち、それでも大学に入り、いくつものアルバイトを掛け持ちしながら、自分の理想とする姿に近づこうと頑張っていました。その矢先の出来事でした。死の少し前に、僕に連絡してきてくれたのですが、僕はそのSOSに気づくことができませんでした。今でも、やりきれない思いでいます。

僕の“ビジョン“について、ここで長々と記していくことは野暮だと思うので、そのようなことはしません。ただ、自分のこれまで見てきたもの・経験してきたことから、僕のビジョンはある程度の方向性を決定づけられています。そして、将来的には自分の力で、このビジョンを実現したいと思っています。僕はそのビジョンを実現することに向かってこれからの社会人生活を頑張っていこうと思っているので、このブログを読んでくれている受験生・現役大学生・元受験仲間のみなさんも、一緒に自己の目標に向かって頑張っていきましょう。

 

 

 

 

5年ぶりの更新となりましたが、久々にこのブログを更新していると初心に戻ったような気になれていいですね。しかし、宅浪時代から数えて6年にも及んだ学生生活は今日で終わりになります。明日からはついに晴れて社会人ということで、過去に囚われないようにしようという決心から、以後このブログを更新することは2度とありません。

ただ、文章を書き、言語化することによってクリアになるものもあるという気づきを得たので、noteのアカウントを作成しました。こちらもすべて無料で公開し、誰でもアクセス可能にしておこうと思っているので、興味がある方は是非覗いてみてください。

https://note.com/nozawanozawa

 

 

 

自分と同じような境遇・厳しい環境・経済的に貧しい環境で苦心し勉強を続けている人、夢をかなえようと必死に勉強している人など、すべての頑張っている受験生のためにこのブログはこれからも残しておきます。ずっと勉強ばかりしていると疲れてくると思うので、息抜きがてらこんなブログでもよければ覗きにきてくださいね。

 

 

 

最後になりますが、よくも悪くも人生は何が起きるか分かりません。実際、自分が東京駅前に本社があり、平均年収が1000万円を超えるような大企業の社員として働くことになるとは夢にも思っていませんでした。極貧の中、時給900円で早朝コンビニバイトをしながら一心不乱に宅浪生活を送っていた当時10代ののざわ少年が今現在の僕の様子を知ったらとても驚くと思います。

少しポエムっぽくなってしまいますが、有名な某映画の台詞を引用し、このブログの本当の締めくくりにしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

Life is like a box of chocolates.

You never know what you’re going to get.

(人生はチョコレートの箱。開けてみるまで中身は分からない。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春寒料峭のみぎり、桜花爛漫の三田キャンパスより

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月31日