昨日の続き、後編です。


自宅に着いた私は恐る恐るドアを開けました。


必ず出迎えてくれる家族がいるからです。




やっぱりいました。今日くらい出迎えてくれなくてもいいのに……




まだ若かりし頃のにゃむです。要するに血気盛ん。つまり己と私以外は敵とみなすという軍隊猫。当時二人暮らしなためテリトリー意識も高かったのか、デリカシーないよそ者を排除しようと、我が家ルールを守らない輩を片っ端から血祭りに挙げておりました。
※我が家ルール・大声あげない、大きな音を立てない、急に動かない。


でもそれは人嫌いなだけ。人間は嫌いだけど猫は違う…と思いたい。




にゃむ~、これどうしよう…?




やっぱり……??




狂ったように扉に体当たりするにゃむ。お伺いする間もなく怒り狂い。




とにかく水と食事を与えて病院にいかねば。病気があるならにゃむに移してはいけないから、ちゃんと隔離して治療しなくちゃ。


すぐに近所の病院に駆け込みました。




無愛想な先生は『拾ったの?飼うんでしょ?』と当てつけに言います。『そのつもりですが、先住がいるので病気がないかを調べていただきたいんです』と言うと『捨てる人が多くて困るのよね』と。さも私が捨てるかのようないいっぷりに腹が立ちながらもグッと我慢。


大した検査もせずに性別を言い出しました。『男の子ね』と。私が確認した時は『女の子』だと判断したので意外で、つい『女の子じゃないんですか?』と言ってしまいました。するとバカにするようにため息をつき……




子猫の尻を私の目の前に突き出し『いいですか!これが睾丸です!』と鼻息荒くいい放ちました。※この先生の対応はその後語り草となり、私はいまだパーペキにトレースが出来ます。お尻の下の陰部を私は女の子と見て取ったのですが、違うようです。


『そうですか、男の子…』と納得しようとしました。プロが言うんだから間違いないんだろう。所詮私はシロウトだから間違ったんだな、と。




翌週行くと別の男の先生で、その先生は『女の子だね』と。


『え?男の子だとこちらで言われましたけど』と言うと『誰が!?』と先生。私が『先週の女の先生です』と伝えるとカルテを見て『本当だ!男の子って書いてある!』とポカン顔してましたが、慌てて『いや、これは間違いです。すみません、女の子です』と……


頭来たから病院変えたのは言う間でもありません(笑)


とのという名はここから来ています。『男に間違われた可憐な乙女の殿様』からの『との』です。




小さい頃はやせっぽちでキツネみたいな顔をしていたとの。ですがすぐにふっくらして可愛くなりました。いまは目付きがキツいですが(^▽^;)


小さいとのは大きなにゃむに色々教わりながら成長していきました。受け入れないかと思われたにゃむも段々慣れ、姿が見えないと『あぉ~ん!』と呼ぶようになったのです。




とは言え体格差が非常にあったのでじゃれ合いの遊びの時はヒヤヒヤしましたが、心配は要らなかったようで……


じゃれてにゃむの背中にまたがって優越感に浸ってるとのをいつまでも乗せていたにゃむに感動したものです。


あっという間に大きくなっていったとの。とのが居ないと心配して探すにゃむ。ひょっこりとのが現れると『探してなんかないわよ!』と言うようにシャーするにゃむ。


後に4~5㌔はあろうかという米袋をたすき掛けにし、家中ライスシャワーで祝福してくれたり、家から間違って出てしまい爆音で泣き叫び『お宅の猫ちゃん?』と言われたことが、本当に昨日のことのようです。


今年とのは17歳になります。まだまだ長生きして欲しいな(*^.^*)
頑張れ~との!!





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ありがとうございます(*^▽^*)



それではまたお会いしましょうペコリ~