昨日は女子ショートでしたね!

宮原選手は演技の全体の流れは良く勢いも非常にありました。上半身を大きく使いながらリズムをしっかり捉え指先足先まで行き届いたステップシークエンスは、曲に合った動きがとても細かい部分まで行き届いていて素晴らしかったです。曲の解釈がさらに良くなった気がします。特にステップ始めと終わりに行うポージングは、観ている人の視線と心をグッと惹きつけるとても効果的な動きだと思います。
3回転フリップが不正エッジと回転不足で少し減点がありました。普段の練習ではもっともっと素晴らしいジャンプを跳んでいるだけにおしかったですし、少し慎重だったのかもしれません。ルッツとフリップは修正していても、集中力が欠けているとふいに昔の癖が出てしまうので、毎回100%正しいエッジで跳ぶというのは本当に難しいです。僕もルッツがインサイドでのテイクオフなってしまって、集中して跳べばアウトサイドだけど適当に跳んでしまうといつもインサイドでした。笑
ただミスがあった中でも他のエレメンツは完成度が非常に高く、70点台にのせたのはさすがでした!

本郷選手は最高のショートプログラムをこの世界選手権で魅せた強さを感じました!特にジャンプにおいて、3回転トゥループ3回転トゥループのコンビネーションジャンプの第二ジャンプが非常に高く、第一ジャンプと同じ高さがありました。こういった所には加点がつきます。長い手足を活かした演技はとても大きく見え氷に映えますし、キダムという世界観を技と技のつなぎやステップシークエンスで絶えず魅せていました。さらに身のこなしや動作が洗練されていくと、もっともっと上位に食い込んでくると思います。

浅田選手はジャンプでミスはありましたが、良い演技だったと思います。3回転フリップ2回転ループのコンビネーションジャンプは、良くコントロールされたジャンプでしたし、最後のステップからの3回転ループも開く身体をよく抑えました。浅田選手のステップシークエンスは、表現が素晴らしいのはもちろん、エッジの正確さとツイズルとトゥステップの滑らかさが、群を抜いて素晴らしいと思います。
トリプルアクセルは、振り上げる右脚がいつもより前ではなく左方向に行きすぎて、回り込む形になってしまったのかなと思いました。ただこのトリプルアクセルを10年近く跳び続け未だ挑戦し成功させているということは、本当にすごい事だと思います。大きく身体に負担のかかるジャンプなので日々のケアと練習の割合など難しいと思いますが、練習では綺麗に着氷しているのでフリーでは期待したいですね。