昨日のen塾演技クラスでは、塾生としては初参加となる彩世を中心とした読み稽古をしました。


演劇の稽古段階には一般的に3段階ありまして、
読み稽古→粗立ち(半立ち)稽古→立ち稽古
という流れがあります。

どこの劇団、どこのサークルをみても、
それぞれの稽古段階の意味が分かっていなくて、
見た目や表面的なものを重視した立ち稽古に重きをおいています。

そのため、本来一番重要だと思われる台本理解や人物理解をする行程である
読み稽古がただ通過だけの流し稽古になってしまっています。

現代演劇の衰退の原因である薄っぺらさと表現力のなさは、
極端にエンターテイメントに傾きすぎてしまったことと、
この稽古形式にあると思っています。


まぁ私は学者でも評論家でもないですから、そんな業界批判はいいですね(汗)


そんななんで、私はこの読み稽古に非常にウエイトをかけます。

台本理解
人物理解
世界観理解
事象理解
時代理解

すべてのありとあらゆる理解を、この読み稽古の中で完璧にしていきます。

そしてその中で得られる役者同士の共通認識と、
演出との共通言語、細部まで構成されたイメージをもって、
次の粗立ち稽古へステップしていくのです。



普通の生活でもそうだと思います。
人と人、人と自然界を生きていく中で、
この「理解」がなかったら、うまく進めていくことは出来ないです。


完璧に「分かる」ということはないのですが、
「分かりたいと思う」
「分かろうとするために真剣に見つめる」

それが現実や事実ではなく、「真実」を見つける第一歩になると思っています。



演劇の素敵なところ。
それは真実を見つけるための
心と頭の訓練が出来ることだと思っています。



だから、私はこだわります!




ってなかんじで、今日はこのへんで!



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