おじいちゃんが腰辺り程の塀に座って、
腰を深く曲げて地面を一点見つめ。若干肩で息してる?
その姿が自転車で通り過ぎた私の視界に入ってきた。
電車の時間が迫っていたので一度スルーしてしまったが、
人通りの少ない場所、
この後あのままぶっ倒れたら…
1人であのままぶっ倒れたら…
電車かおじいか?電車?おじい?電車?おじい?
頭の中が騒がしいったらありゃしない。
おじいーーーっ!!待っとけよーーー!!
おじいに声かける。
「はぁ??」
あ、怖いおじい?私、ブチ切れられるのか?
うん、耳遠いんかな!私の声ちっちゃかったかな!
「体調悪いですかー?救急車呼びますかーー?」
「あー!大丈夫ですー!ちょっと休憩してるの。ありがとうね」
まーーーーーーーーぎらわしいねん!!
ただの休憩かい!!
とツッコミたかったが、そんなことは勿論出来っこない。
休憩中に逆にごめんおじい。
おじいがただの休憩中でよかった。元気でなにより。
夏美沙和