あれだけ人間を辞めたがっていた自分だが、以前よりも人らしくなったように思う。
人間辞めたいとは、しにたいとかそういうんじゃなくって。
人間が作り出した社会としての活動から逃げたかったという感じ。
どう考えても、自分なんかが社会に馴染めるイメージが出来なかったのだ。
人として生まれた以上一人残らず社会の一員になる事を強制される、このシステムの理不尽さに怒りすら覚えていた。
驚くことに、そんな自分が普通に働いて、普通につつがなく日々生活をしている。
そんな些末な事だが、以前の自分からしてみれば毎日が奇跡みたいなもの。
毎日思う。「人間になったな」と。
そんな人間になった今だからこそ出来ることが、どうやらあるらしいので
今は今で楽しむことにしてみようかな。