2020.3.11
今野華都子先生の名古屋古事記塾で
語られた話を
文字起こししています。




なぜ 
今回ここにまとめておこうと思ったのか。

世界中がコロナ関連の情報が錯綜している。

時代の大きな変わり目であり

自分の生きる判断基準を見失いがちだからです。


今こそ自分の根本に立ち帰る時。

そんな思いで綴っています。





古事記を通して神が願ったこと。
(ここに出てくる神は我々の遠い根元である
先祖ともいえます。
我々はその神々の命を脈々と繋いで
今ここにいると認識をしていてください)

それは
高天原(天上界)の理想を葦原中国(地上界)に具現化することでした。

天上界の理想とは。
私たち日本では神を表現する時に
八百万神(やおよろずのかみ)と呼びます。

これは全てに神が宿るという意味です。

すなわち神=森羅万象であり、
それぞれが自分を生かし合いながら調和していくもの。

大和(やまと)とは大いなる調和という意味です。

一つ一つにそれぞれに役割があります。

元々高天原にいた時は◯◯の神と呼ばれていたのが

実際に地上界に降りた時には
◯◯の命(みこと)と名前が変わります。

この「命」みこと とは「御言」であり。

命を受けて
現世で体を使って御言(神さまのことば)を実行する。
御言とはひに基づいた生き方、行動です。

「ひ」とは日本人が古き昔から大切にしてきた
お日さま、天照大神。
(お天道さまが見ておられるということばもありますね)

「ひ」とは 日、火、陽、一、比、飛、、、。
明るく、素直で、温かくて、清らかで、
いわゆる愛や真心で尽くすこと


目の前に与えられた
自分の受け持ちを行うことが
受け日持ちという意味です。

そのように命を使うこと、それが
使命(しめい)であり 
氏名(しめい)であり
指名(しめい)であります。


自分の持ち場で自分だから出来ることを
頼まれて望まれて
今の環境にいるのです。


私たちはヒという形で
真心、愛情をつくし
その仕事をするのです。

仕事とは職業だけでない
日常のあらゆることです。

それが神さまの意に叶うことであり
そうやって
我々一人一人が心地よく暮らすこと、
それをゆめゆめ忘れるな。

それが先祖からの教えなのです。


古事記では大国主命が何度も命を失い。
そして生まれ変わります。

肉体は滅びて大地と同化し。
魂は何度も戻り帰ってくる。
そして成長し、その仕事をし続けます。

神さまは
古事記の中でさまざまな失敗、
経験を重ねながら成長していきます。

夫婦のこと、部下を育てること、くにつくり、
仕事のことなど。を 

その中で
何が大事なのかを さまざまに出来事を通して古事記が伝えてくれます。

神さまも自らの
失敗談を通して、
人はまちがいをするものだ。
失敗から学ぶことがたくさんある。

正しいこと、ダメなことだけ指摘すると
人は萎縮していくものです。

そうしながら自分が考え行動し
そして成長していくのです。

本質を見極めに行くこと
自分の使命に目覚めた時 
須佐之男命はまいのぼりをして
天上界にいる 天照大神の前に立ちます。

受け日持ちをするとはそういうことです。

天照大神が天岩戸に隠れた時
私たちは考えます。

そうだ!我々の中にも
天照大神のヒがあるのだと。

それを一人一人が発揮すればいいのだと。

それが今いる自分の場、
あたえられた場所を「受け日持ちする」ということです。

仕事に貴賤はありません。
自分がどんな心持ちで行うかで尊い仕事になります。

「日常をご神事のように行う。」
そんな言葉があります。


またその思いを表現する場。
私たちはそれを手を使って行います。

そうやって魂の仕事をすること

それを匠の技と呼びます。







また天照大神が天岩戸に隠れた時
思兼神(おもいかねのかみ)が考えた
ものの考え方があります。

それは全てにおいてよしという一点。
それを善し(うるわし)といいます。

近江には三方よしという考えがありますが。
それに似ています。

過去、今、未来
四方八方
肉体界、精神界、霊界、
全てに置いて よきこと。

それが神の思い、それを具現化すること。
全ての命をヒでいかしあうこと。
全部の役割で受け日持ちして その場をよくしていくこと。

みんながいかされて(生かす、活かす)幸せになること。