私は東京の専門学校へ進学し
意識が朦朧としており、会話も出来ませんが、何かを一生懸命伝えようとしているのが分かります。
20代前半まで東京で働いておりましたが、
お父さんが倒れた為、地元八戸に戻ってきました。
私には３つ歳の離れた妹がおりますが
当時妹は大学に進学したばかりでしたので
私が地元に戻る事に決めました。
私のお父さんの病気は
【多発性骨髄腫】という血液の病気で未だ治療法が確立されておりません。
平均生存率は3～4年と言われています。
主な死因は、合併症によるものとされています。
ですが、あの時からもう13年が経過しました。
長い間、病院や自宅で治療を続けていましたが、
先週、合併症の肺炎が深刻になり、総合病院へ入りました。
面会謝絶の病棟ですが
『会わせたい方がいましたらどうぞ』
という、お知らせが来ました。
とっても強い痛み止めを使っているし、もうずっと食事も取っていないので
もし、寝てしまったらこのままもう話せなくなるかもしれないからです。
この13年のうちに
私はママになり、妹もママになり、
お父さんには孫がたくさん増えました。
赤ちゃんのパワーはガンを殺す、なんて言われるので、そのためにみんな産まれてきたんじゃないかと思うくらい（笑）
ここ数日、お父さんの部屋は毎日、孫たちでいっぱいです。
苦しそうなお父さんと
元気いっぱいでうるさい子供の
なんだか不思議な極端な空間のお部屋になってますが（笑）
何もしなくてもいい。
いてくれてるだけでいい。
お父さんにも、子供達にも心底そう思う。
これが『大好き』への信頼なんだなぁ。
見返りなんか何も要らない。
存在に、価値がある。
みんな、大好きよ