「最後から二番目の恋」第4話~女が年取るってせつないよね | 日々のダダ漏れ

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「最後から二番目の恋」

最後から二番目の恋

第4話(再放送)

女が年取るってせつないよね


秀子) でもね、最近枯れ専なんていってね。
和平) カレセン?
秀子) あっ、枯れてる男性を専門で、
    好きになるっていう意味。
和平) か…枯れるの、枯れですか。枯れる。
    俺、枯れてんのかな。嫌だな。
    でも、男でもいるんじゃないですかね。
    あのう。あのう、何ですか、自分より目上の人
    っていうか、あのう、年上の人をこう…。
秀子) あっ、ばば専。
和平) ばば専! って、ごめんなさい。そういうつもり
    じゃ。全然そういうつもりじゃないです。今、ホ
    ントに指さしたのは、ホントに、すいません。
    何か、照れますね。この席。
秀子) はい。


**********

千明) どうしたの?
真平) ありがとう。何も言わないんだね。
千明) 悲しいくらい、大人だからね。こちとら。
真平) 
(後ろから抱きしめて) ぎゅっ。ぎゅっ。
千明) フフフ。ねえ。
真平) うん?
千明) この状況ってさ、
    何か新婚さんみたいじゃない?
真平) えっ?
千明) もう、やめてよ、ダーリン。ご飯が作れなくなっ
    ちゃうよ。もう、やめてよ~。フフ。面白かった?
真平) うん。千明。
千明) うん?
真平) ありがとう。

千明) ホントに、作れなくなっちゃうから。

**********

典子) 一つ、聞いていい?
広行) ああ。
希子) 愛してないわけ? もう、私のこと。
    どうなのよ?
広行) 
(頷く) …かも。
典子) へえ。ちょうどよかった。私も。
広行) えっ?
典子) どうぞ。
    ずっとお2人でエンジョイなさってください。

**********

ハルカ) 何かあれですね。
啓子・翔子) うん?
ハルカ) 何か、いいですね。いかにもって感じで。
祥子) いかにも40代独身って感じがする?
ハルカ) はい! 何かこう、
     切ないオーラ出てますよね。切ない。
啓子・翔子) ハハハ。
千明) ハハハ。ねえ。
    出ちゃってる、出ちゃってる…。
啓子) 染み出ちゃった。
千明) 出ちゃってた。
ハルカ) もう、何でそんな痛いネタ、いっぱい持って
     るんですかぁ? 凄いなぁ。凄い、凄い。
啓子) 痛くない、痛くない。
ハルカ) 痛いですよ。
祥子) そりゃ、どうも。
    褒めてないよね。でもそれってね。
ハルカ) 褒めてますよ。
祥子) えーっ。
千明) でもハルカちゃんさ。
ハルカ) はい。
千明) 今笑ってるけど、私たちもそうだったんだよ。
    あんたぐらいの時にはね。
祥子) うん。
啓子) 私たちぐらいの先輩のこと、笑ってた。
祥子) 笑ってたね。
千明) あんたなんか絶対その予備軍だからね。
ハルカ) 絶対違いますよ。
啓子) そうよ。いつか思い出すわよ。そうやって笑っ
     てた日のこと。今日の日のことをね。ねえ。
祥子) ねえ。
ハルカ) 大丈夫ですよ、私は。
千明) 何が大丈夫なんですか?
祥子) 自分は大丈夫と思ってんのよ。根拠なく。
    私たちだってそうだったもん。
啓子) 根拠ないんだよね。
ハルカ) そうじゃなくて!
祥子) だから、何よ! もう。
ハルカ) だって結婚してますもん、私。
千明) 嘘?
ハルカ) 子供もいますし。4歳です!
千明) そうなの?
ハルカ) あれ? 知らなかったですか?
千明) 知らない、知らない、知らない。
ハルカ) エヘヘヘ。
千明) いや。ホント、ホント、ホント…。
ハルカ) だから、こういう方たちの気持ちが全然分か
     らないので、こうやってここに来てるんじゃな
     いですか。もう、やだな、千明さん。
千明) そうなんだっけ。
ハルカ) そうですよ。
千明) そうか、そうか、そうか。
ハルカ) あっ。写真見ます? 家族の写真。
     じゅん君と、けんちゃんで~す。
啓子) 絵に描いたようなファミリーだね。
ハルカ) そうなんですよ。幸せで。
千明) 旦那さんもイケメン…。

**********

祥子) 何だろうね。この圧倒的な敗北感は。
啓子) これ、痛いねぇ。
千明) すいませんでした。すいませんでした。
祥子) まあ、いいんだけどさ。
啓子・千明) うん。
啓子) はぁ…お弁当か。私も誰かに作りたいなあ。
    嫌いじゃないんだよね。私、そういうの。タコさ
    んウィンナーとか、うさぎリンゴ。リンゴうさぎ?
    こう、皮で、お耳ぴょんぴょんみたいな。ケチ
    ャップで、ラブ…まあ、注入まではしなくてもさ。
    …失礼しました。
千明) ドンマイ。

(ため息をつく3人)
祥子) あっ。でも、あれじゃん。千明はいいじゃん。
千明) えっ?
啓子) そうよ。エンジェル真平君がいるんだからさ。
千明) 今、そこ掘る?
    見ちゃったばっかで落ち込んでんのにさ。
祥子) うん? 何見たの? エンジェル?
    ねえ? エンジェルの何見たの?
    何か急にテンション上がってない?
祥子) だ~って。ねえ~。
    見ちゃった話、大好き。何何何何?
千明) 江ノ電乗っててさ、外見てたらさ…。
啓子・翔子) えーっ!


**********

典子) でもね。でも、そんなもんだろうと思ってた。
    家族なんてさ、そんなもんだろうと思ってた。
    そうでしょ?
千明) う~ん。
典子) そりゃさ、
    文句ばっかり言ってたかもしれないよ?
    でもさ、家族なんてさ、そんなもんじゃない?
千明) どうなんだろね? 私にはよく分かんないんだ
    けどさ。そうなんじゃない。うん。
    よく分かんないんだけどさ。私にはさ。
典子) そんなさ、お母さんがいつもきれいにしてて、
    ニコニコしててさ。息子も爽やかでさ、お母さん
    の作る料理は美味しいねなんて言ってさ。ねっ。
    旦那もさ、誕生日には花買ってくるみたいなさ。
    そんなのないじゃん、実際は。
千明) いやいや、例えがちょっと極端だけど、
    ないだろね。そりゃあったら気持ち悪いよ。
典子) ないわよ! そんなの。だから、そういうことも、
    全部含めて、暮らしなわけじゃない? だから、
    そこそこ幸せなんだろうと思ってたわけ、私は。
    想像でね、よそ比べるのはやめようと思ったし。
    イライラするぐらいが幸せなんだろうと思ってた
    わけ。そりゃさ、少しさ、自分のことをきれいにし
    たりとか、怠けてたかもしれないよ。でもね、そ
    れだって、不安がないから怠けられるんじゃん。
    一生一緒に過ごす人がいるんだからって。もう、
    ダメなとこ全部見せても大丈夫って、思ってる
    からさ。だからじゃんって。
千明) なるほどねえ。はあ~。
典子) じじいって呼んでたのだってさ、凄い年上って
    いうのはあるけどさ。親しみっていうか、愛情表
    現じゃん。ホントに凄い年取ってんのが嫌だっ
    たらさ、じじいなんて言わないでしょ、普通。
    そうでしょう?
千明) そっちはそっちで大変なんだね。
典子) 分かってくれんの?
千明) ううん。よく分からない自分が悲しい。
典子) はっ?
千明) ハハッ。あんた主婦でしょ?
典子) うん。
千明) 私、外で一人で働いてるでしょ?
典子) うん。
千明) 私たちもう、全然違うわけでしょ。
    でもさ、どっちにしてもさ、女が年取るのってさ、
    大変だよね。切なくなるよね、時々ね。
典子) うん。
(すすり泣く声)
千明) やめてよ。やめてよ。
典子) 千明さ~ん。

(千明と典子の泣き声)

**********

切ない…。切なさが、身にしみる。女が年を取るって、
どうしてこんなにも切なくなってしまうんだろう。今に
始まったことじゃないし、昔に比べたら、花の命はず
いぶんと長くなったとは思うけど…。日本は特に、男
の人が年を取るのと、女の人が年を取るのでは、切
なさに、差がありすぎる気がする。精神的には、いつ
までも現役としてイキイキとした女性が増えているし、
実際幾つになっても綺麗でいるのも当たり前な感じ。
だけど、それって、それだけ世間が女性に若さや美
しさを求めていることの裏返しなわけで…。それにし
ても、女たちは、一体いつまで頑張り続ければいい
んだろう? 家庭の中で妻として、母としてのみ生き
るのも、一人仕事に生きるのも、両方手に入れるの
も、どんな立場でも、それなりにいいことも悪いこと
もあって、それなりに悩みも、大変なこともあって…。
それぞれ全然違っていても、女が年を取る切なさは、
あるなあって…。時々ね、うん。時々切なくなるよね。


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第4話~枯れ専とコトダマ

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