第10話（再放送）
大人の未来だって、輝いてる
千明） 何かあれですね。ホントにしちゃいましたね。
和平） しちゃいました。
千明） ハハハ。ねえ。もう、あの、朝なんで、早く支
度しないと遅刻しますよ。私も支度しないと。
じゃ、どうも。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
千明） 結局、巻き込まれて困った困ったみたいな顔
をしてるけど、全然こう結論を出さないのはで
すね。それが、うれしいからですよね？
モテてることが。
和平） 違う、違う。それはあなたがだって…。
千明） 違うって言いきれますか？ いえ全然私はね、
それが悪いとは言ってないですよ。だって大人
だって、みんなさみしいんですから。そりゃあ、
誰かに好意を持たれたら、そりゃ誰だってうれ
しいですよ。違いますか？
和平） それはまあそう言われてしまえば、だって…。
まあ確かにそういうところもあるかもしれないで
すけど。
千明） おっ。珍しく負けを認めた。
和平） いや、負けを認めたとか、
そういうことじゃないでしょう。違います。
万理子） あのう、場がごちゃごちゃになったついでに、
整理をする意味でも、言っておきますが。
昨夜、もう一つ事件が起きました。
典子） えっ？ 何？
万理子） はい。私、千明さんに恋をしておりまして、
告白いたしました。
典子） はあ？
真平） 告白したの？
万理子） はい。そして千明さんに、ありがとうと言っ
て受け止めていただきました。
真平） マジ？
えりな） わぁ。何かクール。
真平） よかったじゃん。万理。
じゃあ俺たちは、三角関係？
万理子） 三角というか二等辺三角…。
和平） 何ぶっちゃけちゃってんの。
典子） じゃあ、えっ？
二等辺…。二等辺ってどんなの？
万理子） きれいな…。
千明） そんなことより、
結局、ふゆみって、誰なんでしょうかね？
和平） いや、だから。
千明） 誰？
和平） 誰なんだろ？ 誰？
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
千明） そうじゃなくて、好きじゃないから。
ハルカ） 人が死ぬのが？
千明） うん。ドラマでさ、病気とか、死とかやろうとす
るとさ、それだけになっちゃうじゃん。
ハルカ） う～ん。
千明） 重い病気だとさ、誰だって辛く見えちゃうし、
人の死はどうやったって、
悲しくなっちゃうでしょ。
ハルカ） うん。
千明） 何か、それ以外に描きようがなくなっちゃうっ
ていうかさ。もちろんあれだよ。そのう、死をテ
ーマにしたドラマとか、そういうのって、過去に
はいっぱい名作があるよ。でもさ、私はさあ、
いろんな人の、いろんな気持ちをドラマにした
いわけ。だから恋愛ドラマを作ってるわけよ。
恋愛って、何かこう、おっかしいでしょ？
恥ずかしいしさ、みっともないしさ、
人間っぽいでしょ？
ハルカ） うんうん。
千明） 悲しいけどさ、やっぱ何かちょっとおかしい
みたいなさ。滑稽で切なかったりするでしょ。
私はね、そういうのが好きなわけよ。だから、
私のドラマでは、安易に人は殺さないの。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
和平） 後悔しないんですか？
広行） しますよ、きっと。絶対します。後悔。
和平） いや…。
広行） 楽しい思い出も、ありましたしね。
後悔します。
和平） じゃあ、何であなた？
広行） したいんですよ、後悔。
何もないより、その方がいいんだ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
和平） 誕生日には、お祝いすることが二つあるんで
す。一つはもちろん、あなたがこの世に誕生し
てきたこと。もう一つは、今あなたが元気で、生
きてること。だから、もうそんな、あのう、お誕生
日するようなめでたい年じゃないんですとか、
誕生日がくるのがイヤなんです、っていう人が
いますけど、あれ絶対におかしいんです。むし
ろ逆で、年をとればとるほど、めでたいことなん
です。素晴らしいことなんです。23歳の誕生日
より、46歳の誕生日の方が、倍。いや、それ以
上に、素晴らしいことで、めでたいことだって思
いません？ 胸張ってくださいよ。あなたらしくも
ない。だいたい、このローソクの数は、これまで
す。一つはもちろん、あなたがこの世に誕生し
てきたこと。もう一つは、今あなたが元気で、生
きてること。だから、もうそんな、あのう、お誕生
日するようなめでたい年じゃないんですとか、
誕生日がくるのがイヤなんです、っていう人が
いますけど、あれ絶対におかしいんです。むし
ろ逆で、年をとればとるほど、めでたいことなん
です。素晴らしいことなんです。23歳の誕生日
より、46歳の誕生日の方が、倍。いや、それ以
上に、素晴らしいことで、めでたいことだって思
いません？ 胸張ってくださいよ。あなたらしくも
ない。だいたい、このローソクの数は、これまで
あなたが、頑張ってきた証なんです。あなたこ
んなにたくさん頑張ってきたんですよ。それを
10年を太い、１本でなんて。そんな大雑把な事
はできません。それが、長倉家の誕生日です。
千明） 何か、悔しいけど…。
和平） はい？
千明） 悔しいけど、
今日のところは、負けを認めますよ。
和平） フフフ。そうですか。
千明） 何で笑ってんですか！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
典子・真平） おめでとう～！
千明） 46だ～！ 文句あるか～！
典子） イェ～イ！
千明） 51の時の誕生日の時、楽しみにしててくださ
いね。私が、ろうそく用意しますから。
51本、きっちり。
和平） お願いします。
千明） はい。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
和平） 私たち、こう顔合わせると、
言い合いになるじゃないですか。
千明） そうですね。
和平） 部下の大橋知美が、そういう言い合いがした
いって言うんですよ、何なんですかね？ あれ。
ムカついて言い合ってるだけなのに。
千明） ホントですよね。
和平） ええ。
千明） でも、真平君も、同じこと言ってました。
和平） そうですか？
千明） はい。でもこんな感じで一緒にいたら、
疲れちゃいますよね。
和平） 体重20ｋｇぐらい落ちるでしょうね。
千明） エネルギー使いますもんね。
和平） ええ。ダイエットにはいいでしょうけど。
千明） ねえ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊んなにたくさん頑張ってきたんですよ。それを
10年を太い、１本でなんて。そんな大雑把な事
はできません。それが、長倉家の誕生日です。
千明） 何か、悔しいけど…。
和平） はい？
千明） 悔しいけど、
今日のところは、負けを認めますよ。
和平） フフフ。そうですか。
千明） 何で笑ってんですか！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
典子・真平） おめでとう～！
千明） 46だ～！ 文句あるか～！
典子） イェ～イ！
千明） 51の時の誕生日の時、楽しみにしててくださ
いね。私が、ろうそく用意しますから。
51本、きっちり。
和平） お願いします。
千明） はい。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
和平） 私たち、こう顔合わせると、
言い合いになるじゃないですか。
千明） そうですね。
和平） 部下の大橋知美が、そういう言い合いがした
いって言うんですよ、何なんですかね？ あれ。
ムカついて言い合ってるだけなのに。
千明） ホントですよね。
和平） ええ。
千明） でも、真平君も、同じこと言ってました。
和平） そうですか？
千明） はい。でもこんな感じで一緒にいたら、
疲れちゃいますよね。
和平） 体重20ｋｇぐらい落ちるでしょうね。
千明） エネルギー使いますもんね。
和平） ええ。ダイエットにはいいでしょうけど。
千明） ねえ。
（電車から、真平と知美の姿を見た二人）
千明） ファンキーですねえ。
和平） ファンキーですねえ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
恋愛って、何かこう、おっかしいでしょ？
恥ずかしいしさ、みっともないしさ、
人間っぽいでしょ？
悲しいけどさ、やっぱ何かちょっとおかしい
みたいなさ。滑稽で切なかったりするでしょ。
私はね、そういうのが好きなわけよ。だから、
私のドラマでは、安易に人は殺さないの。
千明が恋愛ドラマを作る理由、ポリシーが語られ、
激しく頷く自分が。そうそうそう。悲しいけど、何か
ちょっとおかしい。滑稽で切なくて。いろんな人の
いろんな気持ちが見たいんだよね。恋愛の愚かし
さも、みっともなさも、愛おしく思えるような、生身
の人間が泣いたり笑ったりするドラマが、観たい。
奇をてらったり、安易に人が死ぬドラマじゃなくて。
千明のバースデーケーキには、所せましと、46本
のロウソクが。そういえば、年の数だけロウソクを
用意したのは、一体いつまでだっただろう？ 子供
の頃は、年を取ればとるほど、出来ることも増えて
いくような気がして、単純に嬉しかった。今は…嫌
じゃないけど、毎年自分の年齢に驚いてしまって。
１年かけてやっとその年齢に慣れたかと思ったら、
また一つ年を取って、相変わらずピンと来ないとい
う繰り返し。テレビに出て来る同じ年齢の人を見て
は、こういう感じかあと、妙に自分を納得させたり。
とはいえ、子供時代、ノストラダムスの大予言に翻
弄されてきた世代としては、世界が終わったはず
のその先にいるってのは、ファンキーな未来かも。
生きていれば、まだまだ、知らない未来を見ること
もできるし、まだ見ぬ出会いもあるってことで。そう
思えば、誕生日を迎えられってのはありがたい♪
●第10話のリアルタイム視聴時のブログ↓激しく頷く自分が。そうそうそう。悲しいけど、何か
ちょっとおかしい。滑稽で切なくて。いろんな人の
いろんな気持ちが見たいんだよね。恋愛の愚かし
さも、みっともなさも、愛おしく思えるような、生身
の人間が泣いたり笑ったりするドラマが、観たい。
奇をてらったり、安易に人が死ぬドラマじゃなくて。
千明のバースデーケーキには、所せましと、46本
のロウソクが。そういえば、年の数だけロウソクを
用意したのは、一体いつまでだっただろう？ 子供
の頃は、年を取ればとるほど、出来ることも増えて
いくような気がして、単純に嬉しかった。今は…嫌
じゃないけど、毎年自分の年齢に驚いてしまって。
１年かけてやっとその年齢に慣れたかと思ったら、
また一つ年を取って、相変わらずピンと来ないとい
う繰り返し。テレビに出て来る同じ年齢の人を見て
は、こういう感じかあと、妙に自分を納得させたり。
とはいえ、子供時代、ノストラダムスの大予言に翻
弄されてきた世代としては、世界が終わったはず
のその先にいるってのは、ファンキーな未来かも。
生きていれば、まだまだ、知らない未来を見ること
もできるし、まだ見ぬ出会いもあるってことで。そう
思えば、誕生日を迎えられってのはありがたい♪
第10話～46歳のサプライズバースデー
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