「最後から二番目の恋」 2012 秋 | 日々のダダ漏れ

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「最後から二番目の恋」
     2012 秋 (再放送)




淋しくない大人なんていない。
大人になればなるほど、
傷つくことは多くなり、
傷の治りは遅くなる。
だから、
痛みに鈍感にならないと、
生きていけないんだ。

そして、
人は拠り所を探して生きる。

たとえば、仕事。
たとえば、恋。
たとえば、家族。

仕事を拠り所に生きてきた私が、
もし仕事を失ったとしたら・・・。
これから先、
どう生きていったらいいのだろう。

**********

和平) あの、ちょっといいですか? 私はあの・・・
緑子) 何で、自分なんでしょうか?という質問ですか。
和平) はい、そうです。
緑子) ふふ。ちょ~どいいんですよ、長倉さんは。
和平) ちょ~どいい?
緑子) ええ。たとえば、すごーく若くて、可愛い男の
    子だと、みっともないっていうか、恥ずかしいじ
    ゃないですか、こっちもいざとなると。それに、
    すごく素敵な人で、離れられなくなっちゃうとそ
    れも又それで困るじゃないですか。かといって、
    何でもいいっていうわけじゃないし、ちょ~どい
    いんです。お願いします。

**********

千明) そうですよ。だって、50にもなった男がですよ。
    仕事の見返りとして、体を要求されるなんて、
    そうある話じゃありませんよ。ファンキーですよ。
和平) そう、ファンキー。そのとおりなんですよ。
千明) しかも、相手は美人で、スタイルもいい。
    何の問題もな~い。
和平) そのとおり。うん。でもね、私にはちょっと一つ、
    引っ掛かってることがあるんですよ。
千明) 何ですか? できるのかってことですか?
和平) そう。いや、違います。違います。できますよ。
    できるって何回も言ってるじゃないですか。
    失礼だな。
千明) こりゃ失敬しました。
和平) 私が引っ掛かってるのはね、文字どおりです
    よ。私が体を張って、その親善大使を、向坂先
    生に引き受けて頂いたとしてもですよ。
千明) ああ、その、バカ上司の手柄になると。
和平) 目に浮かぶわけですよ。
千明) うわっ。
和平) すべて自分がやりましたみたいな顔でね、
    報の取材を受けてですよ。
その向坂先生と、こ
    う一緒に写真に写ってる姿が。
千明) うわ~ムカツクな、それ。もう超ムカつく。
和平) でしょ?しかもですよ。しかも、その写真の中
    のその、
笑顔までが想像できちゃうわけですよ。
千明) うわ~何か、私まで想像できてきた。
和平) できてきました? 嫌な感じでしょ?
千明) 嫌な感じ。やだこいつ。
和平) 嫌な…嫌なんだ、こいつ。
千明) やだこいつ、大嫌い。
和平) もう眉毛こんな太いんですよ。
千明) うわ~やだ~。
和平) 嫌でしょう? もう見たくない。
    お前向こう行け。
千明) 行け!
和平) 向こう行け!
千明) 向こう行け、もう。行った、行った、行った~。
    行った~! ハハハッ。
千明・和平) ハハハハハッ。
和平) あ~何か、すっきりしました。
千明) そうですか。
和平) はい。
千明) よかったです。
和平) ありがとうございます。
千明) いえいえいえいえ。フフフッ。

**********

千明) いや~私、その脚本家の先生に、ちょっと、
    キュンってしちゃったんですよ。ハハハッ。
    何かあれ? いい感じ~みたいなね。でね、向
    こうも、
そうなんじゃないかなあって思ってたん
    ですよ。
何かそういうのってこう、うぬぼれじゃ
    なくて、
何ていうの? 何かこう、雰囲気で分か
    るじゃないですか。
こう…勘っていうかね。
和平) ああ、分かります。分かります。
千明) でも、それが全然、外れてたんです。私には、
    女として特に興味を持っていなかったわけです
    よ。
でね、そのこと自体はもう、全然どうでもい
    いんですよ。
しょうがないことじゃないですか。
    でも、そこからの私が、最悪なんです。
和平) 最悪ですか。
千明) 最悪ですよ。あいつが興味を持ってたのは、
    万理子ちゃんだったんですよ。
    私それに気づいてしまったんですよ。
和平) えっ? 万理子って、うちの?
千明) そう。でも考えてみたら当然なんですよね。
    だって万理子ちゃん、私よりもず~っと若いし、
    カワイイ顔してるし、結構美形ですよね。
    そしてもう何よりも、面白い。
    興味深い存在じゃないですか。
和平) 変っていうか…。
千明) フフフッ。それで、そこからですよ、私。
    はぁ~最低です。ちっちゃいわ~私。
和平) えっ? あの…それはこういうことなんですか
    ね? あの…ちょっと傷ついてしまった自分を、
    ちょっと隠したくて、えっ? 私はちょっと、何と
    も思ってませんけどみたいなこう、
余裕のある
    フリをしてしまったんですか?
千明) そうそう。そうそうそう。2人の恋、応援しちゃ
    おうかしら~みたいなね。
もう、何とか傷をこう、
    隠すのに必死なわけですよ。
和平) ほ~なるほどね。
千明) ハハハッ。で、万理子ちゃんの気持ちを考え
    ずに、
傷つけてしまいました。
和平) そうですか。
千明) はい。情けない。ホントに情けない。
    カッコ悪い。
ちっちゃい。もう最低。
和平) 今流に言うとあれですね。痛いですね。
千明) 痛い。痛い。そう、痛い。痛い女、痛い。
和平) うん?
千明) うん?
和平) いやいや。いつからこう、痛いなんていう表
    現をするようになったんですかね。
千明) ホントだ~。昔は言わなかったですよね。
    痛いなんて。
和平) いや、言いませんでしたよ。でも不思議なも
    んでその、
痛いっていう表現にこう代わる、
    現って何か思いつきます?
千明) うん?
和平) 昔何て言ってたんですかね。
千明) 昔は…。えっ? 痛々しいとか?
和平) 痛々しいってちょっとニュアンスが違う。
千明) 違うか。ちょっと違うね。でもまあ、あんまり、
    いい言葉じゃないですよね。
痛いなんてね。私、
    痛くありませんからなんて言うと、
余計痛いみ
    たいですもんね。
和平) ハハハッ。
千明) 痛いのループですよね、まるでね。フフフッ。
和平) 確かにね。
千明) ねっ。
和平) でも私たち色々と、
    痛いと思われてるんでしょうね。
千明) 満身創痍ですよ。フフフッ。
和平) ですね。
千明) フフフッ。フフフッ。
和平) 何ですか。痛えな、もう。
千明) ハハハッ。いやいやいや。あなたと話してると、
    何ていうの、女同士?っていうか、
おばさん同
    士みたいなんだけど。ハハハッ。
和平) いや、私はあの、
    おじさん同士で話してる感じですよね。
千明) え~? おじさん同士?
和平) ハハハッ。
    だって、そろそろ髭生えてきてますよ。
千明) 髭? えっ? もうそんな時間?
千明・和平) ハハハハハッ。

**********

和平) 笑いごとじゃないですよ。
    ちょうどいいってひどくないですか?
千明) いやいや。
和平) ちょうどいいですよ?
千明) 分かりますよ。
和平) でしょう?
千明) いやいや、その先生の方の気持ちね。
和平) そっちですか?
千明) フフフッ。でもね、しょうがないんですよ。
    私たちね、自分が思っているよりもずっと、
    大したものじゃないんですよ。フフッ。
和平) まあ、そうかもしれませんけど。
    でも、ちょうどいいですよ?
千明) ちょうどいい男。
和平) うん?
千明) ドラマのタイトルにいいかもしれませんね。
    もうとにかく何をやってもちょうどいい男が
    主人公で。
和平) それ面白いんですかね?
千明) 絶対つまんないと思います。
和平) 最悪だよ。最悪。

**********

千明) バカだよね~ホントに。ホントにバカだよ。
    あんたも私もね。
典子) え?
千明) 何ジタバタしてんだろうね~。いい年してみっ
    ともない。何かさ、大人になったらさ、こう、分
    別とかも身についてさ、ちゃんとしたこう、大人
    に、もっとなってる予定だったでしょ?
典子) うん。
千明) でも全然ダメ。むしろ年をとればとるほど? 
    もっと、みっともなくなってるような気がする。
    ホントにみっともないことばっかりしてんだよ
    なあ。ホントに嫌になるよね。
典子) 千明・・・
千明) いつになったら、ホントの大人になれるんだろ
    うね。で
もさ、私、そういうあんたのこと、なんか
    カワイイ
いなって思うよ。ジタバタしててバカみ
    たいで、み
っともないけど。何か凄い、カワイイ
    なって思う。
世の男どもはさ、女のそういうとこ、
    全然見てくれ
ないんだよね。カワイイなんて絶
    対言ってく
れないじゃない。だからさ、女同士は
    せめてさ、そ
ういうところも、褒めあおうよ。
典子) うん。
千明) うん。フフッ。
典子) 私も、千明のことカワイイって思う。
千明) いいよ私は。
典子) バカだし、みっともないし、童顔をいいことに、
    若作りだし、グダグダだけど。
    でも千明って、カワイイと思う。
千明) ヘヘッ。やめてよ。やめてよ。
    そういうこと言うの。
でもありがとう~(泣)
典子) 千明~(泣)。
千明) 典子~(泣)。
    あれ? あんたさっきさ、
    童顔をいいことに若作りしてるとか言った?
典子) 幻聴じゃないの~?
千明) 幻聴?
典子) 耳まで遠くなって…。
千明) うっそ! もうヤダ~!

**********

真平) 兄貴はさ、
和平) うん。
真平) 千明じゃダメなの?
和平) ダメなの?って何だよ。
真平) 好きじゃないの?
和平) そういう風に聞かれるとさ、
    好きっていうか…。
真平) ならさ。
和平) 俺、あの人のことさ、大事に思ってんだよね。
    何か勢いで、恋愛関係になったとするだろ。
真平) うん。
和平) 恋愛なんてのはさ、うまくいかなくて、
    壊れてしまうこともある。でしょ?
真平) そうだね。
和平) 俺は、お前みたいに天使じゃないからさ。
    今のように一緒にいられなくなる。
    それが嫌なんだ。
真平) へぇ~。
和平) 天使のお前には、分からんかもしらんがね。
真平) そうですか。
和平) はい、そうですよ~。


**********

千明) おたくのお兄さんはさ、何か好きとか…嫌いじ
    ゃないけどね、別に。でもほら、いろんなことこ
    うすっ飛ばしてさあ、いきなり息の合う、老夫婦
    みたいな感じになっちゃってるじゃん。
典子) ああ。
千明) だからいまさらねえ、恋愛始めましょうなんつ
    うのも、何かねえ、何か…。
万理子) なるほど。
千明) この先、誰も現れなかったら、それも、ありな
    のかなぁみたいな気持ちはあるけどね。
万理子) あっ、保険のようなものですかね?
千明) そう…かな。
典子) 何かちょっとずる~い。
千明) 何でよ。これが、独身の強みなんだよ~。
典子) いいな、保険。


**********

知美) ふざけんな。ふざけんなよ!
    あんたは病気でなんか死なない!
真平) お前、なんで?
知美) うるさい! 
    あんたは病気でなんか死なないの!
真平) なんだよ。やめろって!
知美) あたしがぶっ殺す!
新平) やめろって!
知美) 離して!
真平) やだ!
知美) 死んだらぶっ殺すからね。
真平) わかった。

**********

緑子) そんなに・・・嫌ですか? 私と。
和平) いやいや、そういうことではないんです。
緑子) じゃあどうして?
和平) 私も、もう50ですが、すぐに51になります。も
    う
そんなに、女性とそういう関係になる事は、な
    い
と思うんです。だから、大事にしたいんです。
    いい年して、何言ってるんだって思われるかも
    しれませんが、いい年だからこそ大事に、本当
    に大切な人とのことに、取っておきたいんです。
    そうしなければならないとそんな堅苦しく思って
    るわけじゃないんです。ただ、自分がそうしたい
    んです。
緑子) そういう方が、いらっしゃるんですね?
和平) はい。います。
緑子) 古臭いんですね。
和平) はい。
緑子) 一言だけ、言わせてください。
和平) はい。
緑子) 意気地なし。

**********

千明) 大丈夫ですか?
和平) 大丈夫じゃないですよ。何で私の人生って…
    こういう展開になるんでしょうか?
千明) さあ?
和平) みっともないところ見られてしまいました。
千明) どこがみっともないんですか?
和平) 聞こえてたでしょ。
    意気地なしなんて言われて。
千明) いいじゃないですか。意気地なしで。
    素敵です。
和平) えっ?
千明) 素敵・・・でした。
    私も・・・大切にしたいと思いました。
和平) あの・・・。
千明) いいですよ。

**********

和平) あの…これ、あれですかね。
千明) 何ですか?
和平) あの…まだ、早いってことですかね?
千明) かもしれませんね。
和平) ですね。あの、もうちょっと取っておきますか?
千明) そうですね。老後の楽しみにでも。
和平) 老後は楽しめないかもしれないですけど。
千明) ああ、そうか。
和平) いえいえ。
千明) でもまあ、そちらの方がね、早くにね、
    アレになる
わけじゃないですか。
和平) うん? うん? アレっていうのは?
千明) あとどのくらい大丈夫なんすか?
和平) なんでそういうことをその、なんすかってこう、
    ヤンキ
ー口調で聞くんですか?
千明) なってませんけど、ヤンキー口調になんて。
和平) いやっ、自覚ないんですか? なってますよ。
    この道が
そうさせんのか。車乗ったら…。
    ちょっと箱乗りと
かやめてくださいね。急に。
千明) 何すか? それ。
和平) ガーって、窓から出てくみたいに。
千明) はあ?
和平) ハハハハ。
    もうなってるじゃないですか、ほら。
千明) じゃあ、あと、どの位、
    大丈夫でいらっしゃるんですか?
和平) もうしばらくは、大丈夫だと思います。
千明) そうですか。
和平) ええ。
千明) ヤバそうになったら、教えてくださいね。
和平) それは教えられないですね。
    どのタイミングで言っていいか分かんない。
千明) じゃあ、どうするんですか?
和平) その前に、あの・・・お願いします。
千明) こちらこそ、よろしくお願いします。
和平) お願いします。
(クラクションを鳴らす千明)
和平) ちょっと、やめなさいって! 何やってんで
    すか! ねっ。鳴らしたって動かない・・・。
    ちょっと、やめて!
千明) 動け~!
和平) やめて! あなたホントにヤンキー!
    子供ヤンキーみたいですよ! 
    私一応市役所の・・・
(クラクション)
千明) パララパロルロパロラララ~!
和平) やっぱりヤンキーだよ!

**********

というわけで、吉野千明、46歳。
そして、長倉和平、51歳。
とりあえず、人生、キープです。

**********

大人になればなるほど、
傷つくことは多くなり、
傷の治りは遅くなる。
だから、
痛みに鈍感にならないと、
生きていけないんだ。

本当に、リアルに、年を取ると、傷の治りが遅くなるん
ですよね。昔は、転んでも、数日でアザが消えてくれ
たのに、いつまで経っても消えてくれない。だんだん
不安になって、病院に行くと、年齢のせいですよって。
年を取ると、傷の治りが遅くなるだけだって言われて。
恥ずかしいやら情けないやら、ショックでした、それを
言われた時は。今はもう、笑い話にできてしまうけど。

「鈍感力」ってのが、年を取れば取るほど必要なよう
な、鈍感なフリが必要な場面が多くなってくるような。
鈍感になりきれなくても、笑い飛ばせるようにはなっ
ていたいと思う。まあ、無理しなくても、年を取るって
ことは、若いころよりは、いろんなことに耐性もできて
きて、いい意味で図々しくなれることも多くなって…。

仕事の見返りとして体を要求されて悩む和平の話か
ら、急激に盛り上がる2人。なのにホテルはどこも満
室でっていう…。こういうことって、勢いが必要だとは
思うけど、こういうときだからこそ、運のあるなしが…。
近づいては、また少し距離があき、また近づいてはと、
そんな関係はどこまで続くのか…。実は2人の恋こそ
が、互いにとっての最後の恋となる運命なら、まだま
だドラマとしては、最後から2番目の恋は続くことにな
るのかも。結ばれてほしいような、ほしくないような…。
やっぱり、最後の最後にそうなってもいいかと思える、
保険のような2人でいるっていうのも面白い気がする。
微妙な2人の距離感を楽しんでいたいような、それも
また「最後から二番目の恋」らしさかなあと…(*^。^*)


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  リアルタイム視聴時のブログ↓
最後から二番目の恋 2012 秋

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