「世界一難しい恋」第10話(最終回)~結婚できる?あせる社長最後の危機 | 日々のダダ漏れ

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「世界一難しい恋」



第10話(最終回)
結婚できる?あせる社長最後の危機


零治) 逆に聞きたい。
    今俺たちはどういう状況なんだ?
村沖) 抱擁した後
    お話しされなかったんですか?
零治) 最高のムードをぶち壊すように、
    酔っ払ったサラリーマンが来た。
    まるで柔道のライバル同士が、
    試合後にお互いを認め合うような、
    すがすがしい礼だった。
石神) さすがお2人、この日本で純愛を
    守る最後のとりでです。
零治) おう。
村沖) 何も声を掛けなかったんですか?
零治) あの時の2人に、言葉はいらなかった。
村沖) 声が掛けられなかったことを
    美化しないでください。言うべき
    ことがあったんじゃないですか?
零治) じゃあ、何を言えばよかったんだ?
村沖) それはご自分で考えてください。
零治) 教えてくれたっていいだろ。
村沖) 彼女は社長からプレゼントしてもらった
    本が嬉しかったから、声を掛けて来てく
    れたんじゃありませんか?
零治) そうなのか?
石神) 私もそう思います。

**********

電・零治) 遅くに申し訳ない。
電・美咲) いえ。
電・零治) 少しだけ、話しても平気か?
電・美咲) はい。
電・零治) 君のホテルの、予約をしたいんだ。
電・美咲) それは、ホテルのフロントに直接
      連絡していただいたほうが。
電・零治) 違うんだ。君が将来建てたいと
      思ってる、ホテルだ。
電・美咲) でも実現までに、
      何年かかるか分かりませんし。
電・零治) 建物はなくても、
      土地はあると聞いた。
電・美咲) ええ。ありますけど。
電・零治) 見せてくれないか?
電・美咲) え?
電・零治) 君がどんな土地に、夢を描いて
      いるのか、知っておきたいんだ。

**********

美咲) ハハッ。
零治) どうした?
美咲) だって、さっきから「キス」で終わる
    言葉しか言ってこないので。
零治) あぁ…全くの無意識だ。口が、
    自然とキスを欲してるのかもしれん。
美咲) 何言ってるんですか?
    そんなこと言っても絶対しませんよ。
零治) あ…当たり前じゃないか。
    俺を見くびるのも、いい加減にしなさい。
美咲) じゃあ、「す」で私の番ですね。
零治) うん。
美咲) じゃあ、スリランカ。
零治) カ…カナダ。
美咲) 大英帝国。
零治) 口づけ!
美咲) 警戒態勢。
零治) いさなみすやお。
美咲) 汚名返上。
零治) ウルグアイ。



美咲) いさなみしほ?
零治) 本音。
美咲) 寝癖。
零治) せっぷん!
美咲) あ!
零治) あっ、「ん」だ。ダメだ。俺の負けだ。

















**********

零治) ハハハ…村沖、俺は怖いよ。
村沖) 幸せすぎてですか。
零治) お前、俺の心読めるのか?
村沖) 朝からずっと表情が緩みっ放しですよ。
    そろそろ仕事モードに切り替えて下さい。
零治) 苦労の甲斐あって、ようやく恋愛という
    険しい山の登頂に成功したんだ。少しぐ
    らい、頂上からの眺めを、楽しんでも、
    罰は、当たるまい。
村沖) 彼女の家で一夜を共にすることが
    恋愛の頂上なんですか?
零治) これ以上高い場所が、存在するのか?
村沖) 私には子供がジャングルジムに登って
    喜んでるようにしか見えませんが。
零治) お前、みささんの部屋を
    ジャングルジム呼ばわりか?
村沖) 社長は今年35歳になられるんですよ?
    恋愛の頂上はもっとはるか、
    上にあると言ってるんです。
零治) お前が言うその、
    恋愛の頂上とは何だよ。
村沖) 結婚です。
零治) それは結婚という別の山だ。
村沖) では恋愛の山を登った先に
    結婚はないんですか?
零治) うるさいなぁ。せっかくのいい気分が
    台無しじゃないか。人の幸せを祝福
    できないヤツに、幸福は訪れないぞ。
村沖) 社長が彼女とよりを戻したことは心から
    祝福しています。ただ、低い山に登って、
    すっかり満足されているようでしたので。
零治) お前、俺たちの気高い純愛を、
    低い山だと?


**********

零治) 同棲を経て1年後に結婚か。悪くない。
    恋愛という名の、エベレスト。
    一気に、頂上まで駆け上ってみせるぞ!


**********

美咲) 私…同棲はしたくありません。
零治) え…どうして?
美咲) 正直、怖いんです。
零治) 怖い?
美咲) 同棲が少しでもうまく行かなくなった時、
    またすぐに「出て行け」と言われるんじゃ
    ないかと思って、怖いんです。
零治) どうして、
    俺がそんなひどいことを言うんだ?
美咲) 私は2回も言われました。「クビ」だと
    言われて、「会社を出て行け」と言われ
    ましたし、再就職が決まった時は、「神
    奈川県から出て行け」と言われました。
零治) それは、過去の話じゃないか。
美咲) 私にも落ち度はあったと思います。
    でも、れいさんは、思いどおりに行かな
    いと許せない性格ですし。許せない事
    があるとすぐに切り捨てようとします。
    だから怖いんです。
零治) 俺はもう二度と「クビ」なんて言わないし、
    「出て行け」なんて絶対言わない。
美咲) どうしてそんなことが
    言いきれるんですか?
零治) 痛いほど、思い知ったからだ。自分が
    我慢できなかったことで、どれだけ人を
    傷つけてしまうのか。みささんに出会っ
    て、これでもかってほど、痛感したんだ。
    ゲーテは間違っていたよ。
美咲) え?
零治) 「愛する人の欠点を、愛することができ
    ない者は、真に愛しているとは言えない」。
    こんなの、単なる独り善がりだ。今の俺な
    ら、こう言い換える。「愛する人のために、
    欠点を直そうとしない者は、真に愛してい
    るとは言えない」。
美咲) どうしてそこまで
    同棲にこだわるんですか?
零治) 君といると、俺は変になる。
    けど、君といる事で、俺は変われるんだ。
    これからは、自分の気に食わない事が
    あっても、我慢する。
    だから、変わるチャンスをくれないか?


**********

美咲) すごい我慢してません?
零治) 我慢? 別に?
美咲) 絶対してますよね?
    正直に言ってくれませんか?
零治) してるよ。正直、我慢してるよ。でも、
    我慢できないほどのことでは、ない。
美咲) 私やっぱり、
    自分の家に戻りましょうか?
零治) えっ? どうして? 意味が分からない。
美咲) そこまで我慢して
    一緒に住む必要ありますか?
零治) おかしいでしょ。一緒に住みたいから、
    我慢してるんじゃないか。
美咲) でも…。
零治) だって、何でも思い通りにしないと気
    が済まない、俺の性格が嫌だったん
    でしょ? だから我慢してるんだよ。
    それの何がいけないんだ?
美咲) でも、日に日に不機嫌になっていく
    れいさんを見てるのは辛いです。
零治) 分かった。なるべく、不機嫌さを
    悟られないよう、努力する。
    これで文句ないだろ?
美咲) だから別々に住めば余計な我慢も
    しなくて済むじゃないですか。
零治) 我慢してでも、同棲したいんだよ。
美咲) そこまでして私達が同棲する
    メリットって何ですか?
零治) 恋人同士が、一緒に住む話をしてい
    るのに、「メリット」なんて冷たい言葉を、
    使わないでくれないか。
美咲) 「メリット」が冷たい言葉だという
    認識は私にはありません。
零治) じゃあ、感覚の違いだ。好みの違いな
    だけじゃなく、感覚の違いまで出て来た。
美咲) 好みの違い?
零治) いや、こっちの話だ。気にしないでくれ。
美咲) ハッキリ言ってください。
零治) これを全部、吐き出してしまっては、
    我慢ができない男になって、君は、
    うちから出て行ってしまう。
美咲) 思ってる事が言い合えないのに同棲
    なんか続けられると思いますか?
零治) どっちだよ! 本音を言えば、何でも自
    分の思い通りにしたいと言われ、我慢  
    をすれば、本音を言ってくれないと怒ら
    れる。俺は一体どうしたらいいんだ!    
美咲) どうしてそう極端な考え方しかできな
    いんですか? 本音を言い合いながら
    もお互いを尊重できる関係はつくれる
    と思います。
零治) じゃあ俺が本音を言っても、同棲を
    解消しないと、約束してくれるか?
美咲) 分かりました。この際思ってることを
    全部言ってください。
零治) まず何より、みささんに言いたいのは、
    同棲までしているのに、いつまで、敬語
    のまま、しゃべり続ける気だ?
美咲) え?
零治) そのよそよそしさが、
    どれだけ俺を傷つけているか。
美咲) 分かった。じゃあ今日から敬語は
    やめる。これでいい?
零治) いや、何か…思ってたのと違う。
美咲) え~?
零治) 気の強い学級委員の要素があまりに
    も強過ぎる。まだ心の準備ができてな
    いから、いったん、敬語に戻ろう。
美咲) はいはい。分かりました。
零治) 徐々に、さりげな~くやってもらえない
    かなぁ? 最初のうちは、10敬語で喋っ
    たら、1タメ口ぐらいから、始めるとか?
美咲) 分かりました。意識してやってみます。
    他には?
零治) ご飯は、軟らかめが好きなんだよな?
美咲) いいえ? 全然そんな事ないですけど。
零治) え? だって、毎朝、
    軟らかめに炊いてるじゃないか。
美咲) 普段使ってた炊飯器じゃないから、
    勝手が分からないだけです。
零治) えっ、本当にそうなのか?
美咲) ほら、こうやって口にすれば簡単に解
    決することだってあるじゃないですか。
零治) でも、目玉焼きは
    硬めが好きなんだよな?
美咲) 私はそうですけど。 
    半熟がよければ半熟にしますよ。
零治) 本当か? あ…あと納豆は、かき混ぜ
    てから、醤油を入れたほうが、おいしい
    と思うんだ。あ…それと靴下。畳むとき、
    全部クルンと丸め込んでるけど、上の
    方だけ、入れ込んでくれれば、いいから。
美咲) じゃあ自分でやれ。
零治) はぁ~?



美咲) さっき「10回に1回ぐらいタメ口入れろ」
    って言いましたよね?
零治) 全然さりげなくない!
    今のは強い意図を感じるぞ。
美咲) 一緒に生活していくわけですから、でき
    る事はお互い協力し合って行きません?
零治) 分かった。じゃあこれは確認だが。
    使い終わった食器は、俺がすぐ洗っても、
    気分を害さないか?
美咲) もちろんです。やってくれると
    すごい助かります。
零治) そうか。分かった。だからって、君も俺と
    同じように、使い終わったらすぐに洗えと
    は強制しないから、安心してくれ。
美咲) じゃあいっそ食器洗いはれいさんに
    お願いしてもいいですか?
零治) え?
美咲) 私より洗うの上手だし、手際もいいから
    水道代の節約にもなりますし。
零治) よし、分かった。じゃあ今日から、
    俺が食器洗い係だ。
美咲) よろしくお願いします。
零治) おう!
美咲) れいさん、
    いいかげんお腹すきません?
零治) うん。すごくすいてる。
美咲) 何食べたい? ん?
零治) 今のタメ口、さりげなくてすごくよかった。



零治) そういうのちょうだい! そういうの!
美咲) 料理作るから手伝って。
零治) そういうんじゃないんだよなぁ!
美咲) 私おかず作るんでれいさん、
    ご飯炊いてください。
零治) 分かった。あ…硬めに、
    炊いても、いいかな?
美咲) いいですよ。


**********

1年後

零治) 俺もう出ちゃうけど、
    何かあったら電話して。
美咲) うん、分かった。頑張ってね。
零治) まぁ、ただのインタビューだから。
    じゃあ。

**********

桜井) 世界一を目指すということですけれども、
    創業以来の社訓を変えられたというのは、
    その強い思いの表れですか?
零治) まぁ、変えたというほどのことでは、
    ないですが…。
桜井) ちょっと社長の口から、
    お聞かせ願えますか?



零治) 「ターゲット、フルスピード、
    トゥーマンス、with ラブ」。
桜井) ラブ…。
零治) ラブ!
桜井) これまでの社訓に、この「with ラブ」と
    いうのを追加したという思いは?
零治) はい。どんな目標も、愛を込めて
    チャレンジする。愛を知らぬ人間に、
    いい仕事は、できませんからね!
桜井) 愛情について何か、
    転機があったということですか?
零治) おぉ…ズバズバ来ますね。
桜井) 仕事ですから。
零治) アハ…!


**********



零治) 桜井君、お前のこと、「キレイな
    方ですね」って、褒めてたぞ。
村沖) えっ…ホントですか!?
零治) 冗談に決まってんだろ。
    この身の程知らずが!


**********

石神) 真っ直ぐご自宅に向かって
    よろしいでしょうか?
零治) ああ、そうしてくれ。
石神) ケッコ―ケッコ―コケッコー!
村沖) まだ彼女は
    披露宴会場にいるのでは?
零治) さっき家に着いたとメールが来た。
村沖) そうですか。
零治) 今頃玄関で、三つ指ついて
    待ってるに違いない。
石神) 美咲さんも、そろそろ結婚したがって
    るんじゃありませんか?
零治) どうだかな…まぁ、まだ、
    そんな焦ることもないしな。
    まぁ、要は、俺のタイミング次第だ。
村沖) まるでいつでもOKしてもらえる
    みたいじゃないですか。
零治) 当たり前だろ。1年も同棲してりゃ、
    もう夫婦みたいなもんだ。
村沖) へぇ~そういうもんですか。
零治) ああ。
(着信音)
零治) あ…。
電・零治) もしもし。
電・美咲) ごめん。帰りに牛乳買って
      きてもらえないかなぁ。
電・零治) ああ、分かった。
電・美咲) ちゃんと買う時日付見て買ってね。
電・零治) ああ、分かってる。
電・美咲) あ…あとサラダ油もお願いして
      いい? もう残り少ないから。
電・零治) 分かった。はいはい。
      はい、はいはい…。
村沖) 美咲さんって器用な方なんですね。
零治) ん?
美咲) だって床に三つ指つきながら
    電話してきたんですよね?
零治) うるさい。
石神) 社長。どこかに、寄って行かれますか?
零治) ちょっと、喉渇いたな。
    牛乳でも、買って帰るかな。


**********

「キス」で頭の中がいっぱいになってる中坊男
子化している零治のしりとり発言に笑った~。
ウルグアイのハートポーズからの「接吻」負け
からの強引なキスが、あまりにもぎこちなくて、
可愛くて、それでもそのあとちゃんと大人のキ
スに持ち込む零治の成長ぶりが微笑ましく…。

ようやく恋愛という険しい山の登頂に成功して、
幸せすぎて怖いとにやけるところで、胸キュン
モードは終了。そこからの、美咲と同棲したい、
同棲が実現、我慢我慢の日々からようやく腹
を割って話をする~の展開が、面白すぎた~。
男と女にありがちな、まずは言ってみなけりゃ
分からない、伝わらない~な感じを凄く上手に
映像化してみせたなあと。夢見がちで、繊細と
いうか、いちいち傷つきやすいメンドくさい感じ。
あるあるある~と思いつつ、爆笑してしまった。

ホント、これから結婚しようと思うカップルには、
このくだりを是非見てほしいと思ってしまった。
どちらかが、一方的に我慢しないと続けられな
い関係は長続きしない。互いに譲れるところは
譲り、どうしても譲れないところは、可能な限り
歩み寄れるところの境界を探してみる。絶対に
我慢できないことなんて、そう多くはないもの。

相手に同じことを強要しなければ、個人の好み
が許容されることは多いと思う。まあ、確かに、
食の好みはなるべく似ているほうが、楽ではあ
るけれど。焼き加減ぐらいは、簡単に変えられ
ると思うし。それぞれの家庭での独特な習慣も
あるから、言ってみないと分からない事も多い。
納豆に砂糖を入れるとか…トマトに砂糖をかけ
るとか…いろいろあるから。自分の当たり前が
相手の当たり前とは限らないことも数限りなく。

ただしものすご~く細かいこだわりは、美咲が
零治にクールに言い放ったあのひと言が正解。

じゃあ、自分でやれ!

そうそう。自分でやってくれる分には、文句は言
わないどころか、大歓迎。文句を言うなら、自分
でやってから。文句があるなら自分でやれ!と。
ここ、大事なところだから、もう一度書いてみる。

こだわり、文句があるなら…自分でやれ!

まあ、大抵のことは、気になる方がやれば問題
なし。気にならない方は気にならないのだから。

最初は嫌なヤツからの、どんどん変わっていく
定番の物語ながら、大野君のキャラでしかでき
ない、不器用で可愛い男の純愛ラブコメディー。
男の弱さ、純情さ、可愛さがいっぱいつまった、
ある意味、大野智のキャラを堪能する、愛でる
ドラマだった。ちょうどいいタメ口に歓喜し、もっ
とちょうだいとおねだりする姿に爆笑。後半は、
ラブより、断然ラフ(笑う)だった。楽しかった~。
まさにラブコメ。キュンとしてほろっとして、最後
はたっぷり笑わせてもらって…。結婚しないで
終わったということは…スペシャル、アリよね?
ぜひ、結婚あるあるで、また笑わせてほしい♪


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●「世界一難しい恋」HP


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