「精霊の守り人~悲しき破壊神~」第5回~聖なる場所へ | 日々のダダ漏れ

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大河ファンタジー
「精霊の守り人~悲しき破壊神」



第5回 「聖なる場所へ

バルサ(綾瀬はるか)はアスラ(鈴木梨央)と同じ
タル人を伴って都を目指すが、その影響でロタ
人への憎しみを口にするアスラに「人を殺したい
なんて二度と思わないでくれ」と繰り返し言い聞
かせる。吊り橋で武装集団に襲われ、自ら盾と
なってアスラたちを先に行かせるバルサに、背
後からも矢が射られた…!一方、チャグム(板垣
瑞生)はタルシュ帝国の属国となったヨゴに連行
される。そこはヒュウゴ(鈴木亮平)の故郷でもあ
った。

**********

バルサは、戦いの中に、生きてきた。
父を殺され、故郷を追われ、
終わりのない旅を、続けてきた。
バルサは、闇の中にいる。
闇が、バルサを、見つめている。


**********

バルサ) タルハマヤ?
イアヌ) 今ではいけない事とされていますが、私たち
  はひそかに、今でもその神様に祈っているんです。
  アスラのお母さん、トリーシアも、私たちの集会
  に加わるようになりました。そして、自分の娘が、
  サーダ・タルハマヤになる印を持って生まれてき 
  たと言いだしたんです。
バルサ) サーダ・タルハマヤ?
イアヌ) 神と一つになりし者の事です。遠い昔に、
  そういう人がいました。ロタ人に滅ぼされるま
  で、神の力でこの国を治めた、タルの娘です。
  サーダ・タルハマヤの復活を恐れるあまり、私
  たちの祖先からの信仰は永久に禁じられまし
  た。神殿があった場所には、それを滅ぼした
  ロタ王が祭られ、私たちタル人は、そこに立ち 
  入る事も禁じられたのです。しばらくして、トリ
  ーシアが処刑された事を知りました。でも、そ
  のロタ葬儀場で、たくさんのロタ人が死んだ事
  を聞いて、私たちはそこで何があったのかそ
  れを知りたかったんです。
  アスラ、あなたはそこにいたの?
  何があったの? あなたと、あなたの
  お母さんに何があったの?
バルサ) イアヌさん。アスラは、カシャルと呼ばれ
   る者たちに、命を狙われています。私は偶然、
   それを助けたんです。
イアヌ) カシャルはロタ王に仕え、タル人が禁を
  破れば、即座にタル人を殺すのが役目です。
  アスラもカシャルに殺されたと思っていま
  した。それを助けて頂いて、バルサさんには
  本当に感謝しております。
バルサ) まだ、この子の兄を、
  人質に取られています。
イアヌ) え?
バルサ) その命と交換に、アスラを、ロタ祭儀場
  に連れていかなければなりません。
イアヌ) ロタ祭儀場へ? でしたら、
  私たちもお供させて下さい。
バルサ) いや…。
イアヌ) そうさせて下さい。
  トリーシアを追い詰めて、禁を破らせたのは
  私たちなんです。せめて、その子供たちだけ
  でも守りたいんです。アスラを狙ってるのは
  カシャルたちだけではありません。すべての
  ロタ人が、ロタ祭儀場で起こった出来事を恐
  れて、今ではタル人の死を願うようになって
  います。ただでさえ、タル人の命は軽い。そ
  れに、トリーシアに娘がいた事も、カシャル
  たちがどんな噂を流しているとも限りません。
バルサ) では、ロタ祭儀場までは、
   同行を願いましょう。
イアヌ) はい。アスラ。私の両親も、ロタ人に殺さ
  れたのよ。あなたが住める場所は、まだいく
  らでもあるわ。私たちと一緒に行きましょう。
  では明日。


**********

アスラ) ロタ人は嫌い。
バルサ) アスラ…。私も、ものすごく人を憎んだ
   事があるよ。あんたぐらいの頃は、そいつ
   を殺す事ばかり考えていた。そのために、
   厳しい修業にも明け暮れた。私は強くなり
   たかった。これ(槍)の力だけで、強くなろ
   うとしていた。そうすれば救われると思った
   んだ。そのうちに、簡単に人を殺せる事で、
   自分が強くなった気になっていった。
   私を育ててくれた人は、そんな私を見て、
   悲しくなっただろうね。それでは、いくら強
   くなっても、私が救われないと知っていた
   からだ。人を憎んで、人の死を願って、一
   瞬でも人を殺して気持ちがいいと思った時
   の事は、一生忘れる事ができない。どんな
   気持ちで人を殺したいと願ったか、それは
   誰も知らなくても、自分だけは知っている
   からね。その自分を忘れる事が出来なくな
   る。アスラには、そんな気持ちを分かって
   ほしくないんだ。だから、人を殺したいなん
   て、そんな事願ってほしくないんだよ。
アスラ) 私の願いは、カミサマが聞いて下さる。
バルサ) カミサマのせいにしちゃいけない。
   アスラは自分が、サーダ・タルハマヤにな
   りたいのか? お願いだから、自分で、その
   事を考えておくれ。花の香りがする衣をま
   とった時のあんたの顔は、本当に美しかっ
   た。本当に幸せそうだったよ。アスラは、
   その時の気持ちを、一生忘れないでいて
   ほしいんだ。


**********

シハヤ) 私たちは、トリーシアの願いをかなえたいの。
   ここにいるのは、みんなトリーシアの仲間。サー
   ダ・タルハマヤが現れるのを、待っていたんだ。
   アスラ…。私はトリーシアの事をよく知ってた。
アスラ) え?
シハヤ) アスラが生まれる前から、
   トリーシアの事知ってた。


**********

シハヤ) アスラが異能者だって事も、私が、
   トリーシアに教えてあげたんだよ。
アスラ) え…。
シハヤ) だってトリーシアには、
   それを知る力がなかったから。


**********

シハヤ) それでまさか、あんな事になるなんて…。
   本当にごめんなさい。私のせいだ。
   だからこれからは、私がアスラを支える。
   トリーシアの分まで。アスラのために。

(赤い粉を溶かした水を手に取るシハナ)
(その手をアスラに伸ばすシハナ)

トリーシア) あなたはこの世を変える、
   神に選ばれし子です。
アスラ) お母さん…。
トリーシア) 気高くありなさい、アスラ。誰よりも
   気高く。大いなる神と一つになり、人々
   を導けるように。かつてサーダ・タルハ
   マヤは、そのような人であった。
   あなたもそうなるのです。
アスラ) お母さん、ずっと私のそばにいて。
   お願いだから、どこにも行かないで。
トリーシア) 私はいつも、あなたのそばにいます。


(指先でアスラの額に赤い印をつけるシハナ)
シハヤ) 今からアスラを、
   ある方のもとへお連れします。
アスラ) 誰?
シハヤ) お母様はその人と、
   一つになる事をずっと願ってきました。
   その願いを、アスラがかなえるの。
アスラ) お母さんが…。
シハヤ) さあ、行こう。


**********

セナ) 私の生まれたマアライ島は、海賊しかいな
  い小さな島で、島全体が家族みたいなんだ。
  それで、その島の女が、女の子をはらんでい
  る時に、大漁が続いたり、襲った船がとんで
  もないお宝を積んでいたりしたら、その、腹の
  子は、ヤルターシ・コゥ・ラー、海の恵みの子
  と呼ばれ、ずっと海で育てられる。そして、襲
  撃を任されるくらいの年になったら、船の頭に
  なるの! だから、私もいい頭になるために、
  いろんな事を学んだよ。
  私はセナ。この船のツアラ・カシーナ。
チャグム) ツアラ・カシーナ?
セナ) そう。船の魂。この船の、頭という意味だ。


**********

(回想)
ジグロ) これで8人。全ての友を殺した。
    カンバル王は、王の槍全てを
    私を殺すために差し向けた。
    これで終わった。
バルサ) 終わっていない。
   カンバル王は、私が殺す。
ジグロ) 私は憎しみで王の槍を殺したのではない。
   バルサ。お前の力は何を守るためにあるのか。
   それだけを考えろ。


**********

トロガイ) あんたの娘は、
   その子をどう使うつもりだ?
スファル) シハナは、アスラを、イーハン殿下の、
   王位継承のために、使うつもりだと思う。
トロガイ) 王位継承?
スファル) ロタ祭儀場で行われる建国ノ儀には、
   南部の領主たちが黙っておるまい。次の、
   王位継承権を持つ、イーハン殿下を、
   引きずり落とそうとするかもしれない。
トロガイ) そのアスラが、サーダ・タルハマヤに
    なったとしたらどうなるんだ?


**********

バルサ) 私は、アスラに人殺しなどさせたくない
   んです。安らぐ事のできない闇の中で、
   あの子には生きてもらいたくないんです。
トロガイ) バルサ。
   チャグムも今、戦っているんだよ。
バルサ) え?
トロガイ) タルシュ帝国との戦いに行って、
   捕らわれちまったのさ。
バルサ) チャグムが…。


**********

ヒュウゴ) ここが、あなたの原点だ。
チャグム) 原点?
ヒュウゴ) この廃墟が、かつてここから海を渡った
   あなたの祖先、トルガル王子の館でした。
チャグム) トルガル帝の?
ヒュウゴ) どこへ行っていたのだ?
セナ) おなかがすいていたので、街に。
  よろしければ、これをどうぞ。
ヒュウゴ) チャズか。懐かしいな。
チャグム) チャズ? これはサズだろ。
ヒュウゴ) サズ? 新ヨゴではそう呼ぶのですか?


**********

セナ) 春だと言うのに寒いな。
ヒュウゴ) ナユグに異変が
   起きているのかもしれない。
チャグム) ナユグ? 今、ナユグと言ったか?
ヒュウゴ) あなたもご覧になりましたか?
   南から北へ、まるで天の川のごとく、
   異界の生き物たちの群れが移動するのを。
   あれはナユグの海を渡る水の民です。
チャグム) 見えるのか?
    ヒュウゴにもそれが見えるのか!?
セナ) 時々、そういう変なものが見えるらしいよ。
ヒュウゴ) もしかしたら、あなたの祖先が海を渡っ
   たのは、ちょうどそういう時だったのかもし
   れない。そのあとこの国は、長きにわたっ
   て大飢饉に見舞われたと伝わっています。
   そして今も、南が貧しく、北が豊かになる
   時が近づいているのかもしれない。

(鈴のような音)
チャグム) この音は?
ヒュウゴ) 弔いです。
   戦死者たちが帰ってきたのです。
チャグム) どこと戦をしているのだ?
ヒュウゴ) タルシュ帝国の戦に駆り出されたのです。
   殿下。この国の民は、ほとんどの家族が、息
   子や夫をタルシュ軍の兵役に取られ、戦費を
   税として負担している。他国を攻める戦で勇
   敢に戦えば、税をタルシュ人と同等にする。
   だから彼らは必死になって戦います。タルシ
   ュ帝国の侵略に手を貸す。家族を重税から
   救うために。タルシュ帝国とは、他国を食う
   事で生きている獣です。タルシュが最も巧み
   なのは、不幸にさえも民を慣れさせていくと
   いう事です。そのうち、武人も、商人も、農
   民でさえもタルシュ人の生き方を覚え、出世
   の道を求め始める。そうやって、少しずつ、
   ゆっくりと、その国を消してゆくのです。その
   流れは誰にも止められない。王族には何も
   できない。
チャグム) なぜお前は、そんな事を私に話す?
ヒュウゴ) あなたが一人で戦っても、
   タルシュ帝国には勝てない。


**********

ラウル) 必要なものが見えぬ目なら、
  2つあっても意味がなかろう。


**********

朝ドラ潔くんとは別人キャラの高良健吾君登場~!
まるで、FFに出てくるイケメンキャラみたいなラウル
王子に激萌え。高良くんのセフィロスが見たい~!
(分かる人にだけ分かってもらえればうれしい…w)

「スタジオパークからこんにちは」で、原作者・上橋
菜穂子さんがゲストの回をたまたま見たのだけれ
ど、かわいくて楽しい方で、なかなか興味深いお話
が聞けて、これからの展開が楽しみに。原作者さん
の頭の中では、綾瀬はるか、東出昌大が自分のイ
メージ通りドンピシャのキャスティングだったらしい。
読者と作者のイメージの違いに戸惑ったとのことw

そっか~。どうして東出くんなのだろうと思っていた
けれど、原作者さんの中ではしっくりくるキャラだっ
たのね…。これからは、タンダもやさしい目で見て
あげられる気がしてきた…w ありがとう上橋さん!


●「精霊の守り人」HP

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第1回~災いの子
第2回~罠(わな)
第3回~光の力
第4回~笑う魔物
第5回~聖なる場所へ
第6回~帝国の牙
第7回~神の守り人
第8回~王子の足跡
第9回~呼びあう魂

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