「僕らは奇跡でできている」第7話~カメは昔、ウサギだった | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「僕らは奇跡でできている」

 

第7話~カメは昔、ウサギだった

 

涼子) あの子のために、人並みにできるよう、

 私が何とかしないといけないんです。

一輝) どうして

 何とかしなきゃいけないんですか?

涼子) 母親だからです。

 やればできるってことを、

 教えてあげたいんです。

一輝) やれないのかもしれません。

 教科書を読んでると、頭が痛くなったり、

 まばたきをしたりします。

 絵を描くときはしてません。

涼子) やりたくないからですよ。

一輝) 僕は、子供の頃、人と同じようにでき

 なくて、学校で、先生に怒られてばかりでし

 た。僕をばかにしたようなことを言う人たち

 もいて、学校は大嫌いでしたが、理科は大

 好きでした。中学の時、理科クラブに入り
 ました。ある時理科クラブで、17年ゼミの研

 究発表をして、みんなにすごいって言われ

 ました。先生にも褒められました。そんなこ

 とは初めてでした。すごいって言われるの

 がうれしくて、もっとすごいって言われたい

 と思いました。すごいって言われたいから、

 理科クラブを続けました。

 

(回想)

育実) 相河さんは

 ウサギじゃないからですよ。

一輝) そうでもありません。

 

一輝) 僕をばかにした人たちのことも見返し

 てやりたいとも思いました。最初は楽しかっ

 たです。でも…。生き物のことだけは絶対

 に負けたくないって思ってるうちに…。すご

 いことをやらなきゃって、思うようになりまし

 た。ううっ…。そうしたら、生き物の観察が

 楽しくなくなりました。つらくなりました。寝

 る時いぃ~ってやっても、眠れなくなりまし

 た。僕の祖父は、やりたいならやればいい。

 やらなきゃって思うなら、やめればいいっ

 て言いました。笑って言いました。理科が

 できてもできなくても、僕は…。いてもいい

 んだなって、思いました。そうしたら、よく

 眠れるようになりました。生き物の観察を、

 またやりたいって、思いました。僕は…。

 やれないことがたくさんありましたが、今

 もありますが…。やりたいことがやれて、

 ありがたいです。

育実) (涙)

一輝) ううっ…。(涙)

 虹一君は、絵を描くことが大好きです。

 あっ。お母さんのことも大好きです。

 

**********

 

鮫島) やっぱり、一輝は、

 あなたで出来てますね。

相河) 何もしてませんよ。

鮫島) 一輝が安心できる世界を、

 作ったじゃないですか。

相河) 家と…。

 この森だけ。ちっぽけな世界です。

鮫島) それだけでも、

 この世界にいていい理由になる。

相河) 外に、安心できる世界を作って

 くれたのは、鮫島先生です。

鮫島) 一輝は、思っていた以上に、

 影響力ありますよ。

相河) やるな、あいつ。

鮫島) 順調です。

 

**********

 

新庄) 自分じゃ何とも思ってないことが

 意外とすげぇってことあんのかもな。

 

**********

 

涼子) 虹一のまばたきのことで、

 目の検査をしてきました。

 光に対する感受性が強くて、

 文字を読む時に、ストレスが

 かかることがわかりました。

 文字を読もうとすると、

 頭が痛くなっていたのは、

 それが原因でした。

 頭痛を、勉強がしたくない言い訳

 だって、決めつけてました。

 虹一のこと、だめな子だっていう

 目で見ていたからだと思います。

 学校で悪目立ちしてるって思った

 のも。だめなのは私でした。虹一

 がみんなと同じようにできないと、

 だめな母親だって思われるんじゃ

 ないかって。不安で。

一輝・育実) 誰がそう…。

一輝) どうぞ。

育実) いえ、どうぞ。

一輝) 誰がそう思うんですか?

涼子) そうですよね。

 見えない敵を、

 自分で勝手に作ってました。(涙)

 ありがとうございました。

 

**********

 

涼子) 私、虹一のことが羨ましかったのか

 もしれないです。防災用のロープで逃げ

 出すようなこと…私にはできませんから。

 

**********

 

涼子) 虹一。

 だめなお母さんでごめんね。

虹一) だめじゃない。

 お母さんのすごいところ、

 100個言えるよ。

 

**********

 

育実) そういえば、本当に虹一君の

 すごいところ100個も言えるんですか?

一輝) はい。

 虹一君に言いました。水元先生の

 すごいところも100個言えます。

育実) えっ?

一輝) 時間を守ります。

 歯の治療をします。歯をきれいにします。

 クリニックの院長です。子供たちに歯の

 勉強会をします。紙芝居を作れます。

 リスの橋を作るのを手伝ってくれます。

 作業が丁寧です。歩くのが速いです。

 餃子の形を、そろえられます。

育実) えっ?

一輝) よく食べます。箸を上手に使えます。

 会った時こんにちはって言ってくれます。

育実) ちょっと待って下さい。それって、誰

 でもできることなんじゃないんですか?

一輝) 誰でもできることはできても

 すごくないんですか?

 

**********

 

虹一) 朝、起こしてくれる。

 ご飯を作ってくれる。掃除をしてくれる。

 洗濯をしてくれる。歯ブラシの先が広がっ

 たら、替えたほうがいいって言ってくれる。

 もしもの時のために、ベランダからロープ

 で逃げる練習をしてくれる。

涼子) (泣)

 

**********

 

一輝) 玄関の靴をそろえて脱ぎます。

 料理をきれいに並べられます。

 歯を磨くのが上手です。多分ですけど。

育実) はい、上手です。

 しかも、毎日3回磨きます。

一輝) おぉ~。

育実) 朝自分で起きます。

 眠くてもちゃんと起きます。

 忙しくても、メークをします。

 髪の毛もとかします。えぇ~

 家からクリニックまで歩きます。

 え~っと、一人で焼肉屋に入ります。

 食べたいもの食べます。

 あっ、焼肉屋の、お手洗いの、

 洗面台が濡れてたので、

 ペーパータオルで拭きました。

一輝) おぉ~!

育実) ははっ。

 

**********

 

育実) 今決めたことがあります。

 入会して3か月、1度も行っていない

 料理教室を、やめます! はははっ。

一輝) それは思い切りましたね。

育実) はい。

一輝) すごいです。

育実) はい。

 

**********

 

やっぱり、橋部敦子さんの脚本が好きだ~。

ゆっくりゆっくりじわじわ染みてくる言葉たち。

 

誰でもできることかもしれないけれど、誰もが

やってくれることではない。その人が、自分の

ためにやってくれること。それは、特別なこと。

当たり前のようで当たり前じゃない。自分一人

だったら、それは起こらない出来事。トイレット

ペーパーは自動で補充されないし、洗濯物が

自分で勝手に洗われて、干されて、畳まれた

りはしない。会った人みんなが挨拶をしてくれ

るわけではない。みんなそれぞれ、ただ生き

ているだけで、毎日、いろんなことをやってあ

げたり、やってもらったり、しているんだなぁ…。

 

見えない敵を自分で作っていました。

 

私たちは、知らず知らず見えない敵に怯える。

聞こえない声に怯える。見えない敵は、大抵

自分の中にいる。自分が敵になってしまった

ら…自分を、愛してあげられなくなってしまう。

たまには自分のすごいところ100個、自分で

数えてみる日があってもいいのかもしれない。

 

 

「僕らは奇跡でできている」関連ブログ↓

第7話~カメは昔、ウサギだった

第8話~家政婦さんはお母さん!?

第9話~楽しかった日々の終わり

 

●「僕らは奇跡でできている」HP


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