「ひよっこ2」第2回 | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「ひよっこ2」 第2

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

鈴子) はい。では、いただきます。

一同) いただきます。

省吾) ヒデ。いい味じゃないか。

秀俊) ありがとうございます。

 

**********

 

<奥茨城・花畑>

滋子) いい具合に育ったねえ。

 さすが実さん。

実) そうが? ありがとう。

 俺もちいとばかし自信あんだ。

美代子) 滋ちゃん、ありがとね。

滋子) 何言ってんだ。

 

**********

 

宗男) 置いとくね。

(トラックに積み込まれる花を見つめる宗男)

宗男) いいなぁ、おめえら。

 これに乗ったらはあ、東京が。

 はぁ、しばらく行ってねぇなぁ。

 すずふり亭のハヤシライス食いてえなぁ。

滋子) 何やってんだ?

宗男) 何でもありませ~ん。ハハハハ!

 

**********

 

美代子) よろしくお願いします。

滋子) 気じ付けでな。

運転手) あいよ。任しとけ!

美代子) じゃあ、お茶にすっぺ!

実・滋子) んだな。

実) 父ちゃ~ん、休憩にすっぺ。

茂) おう。

(去って行く実たち)

(トラックの荷台に飛び乗る宗男)

滋子) ん?

美代子) ん?

滋子) あっ、いねえ。

実) ん?

美代子) ん~? ん? 宗男さん?

実) えっ、あれ?

茂) どうした?

滋子) やりやがったな~。

(こぶしを握る滋子)

 

**********

 

(荷台から顔を出す宗男)

宗男) アメリカンニューシネマ

 みたいだなやぁ。ハハハハ! 

 ボーン トゥ ビー ワイルド! ハハ。

 悪いこどすっために生まれできた。ハハ。

 

こういうことですね? 宗男さん?

 

(映画「イージー・ライダー」のイメージ)

宗男) それがロックだっぺ!

 

**********

 

次郎) 春子さん! 次郎だよ~!

 よろ…おい…春子…春子さ~ん!

宗男) フォ~!

次郎) 藤子さんだったかな?

 お~い! どっちでもええからよろしくな!

宗男) ウッヒョ~!

次郎) 次郎だよ~!

(次郎の選挙カーとすれ違う)

宗男) 待ってろよ~みね子~!

 

**********

 

<すずふり亭>

みね子) ん!?

省吾) どうした?

鈴子) どうした? みね子。

みね子) 何か…。

(身震いするみね子)

宗男の声) フ~フォッフォッフォ!

鈴子) ん?

 

**********

 

アポロが月に着陸した翌年、

1970年の日本は、まだまだ、

高度経済成長の真っただ中。

大阪万博には、

6000万を超える人が詰めかけ、

世界中の文化が一気に流れ

込んできました。

ファストフードが入ってきたのも、

このころなんですね。

 

**********

 

<すずふり亭・表>

鈴子) どうも、ありがとうございました。

客) 何か違うよな~。

客) そうね~。

(客の言葉に顔が曇る鈴子)

 

**********

 

<すずふり亭・店内>

省吾) お疲れさま。

一同) お疲れさまです。

元治) あっ、どうする? ヒデ。

 パチンコ?

秀俊) 行きません。

元治) 何だよ~。

(ベルを鳴らす鈴子)

鈴子) ねえみんな。たまにはさ、

 裏天広場でみんなで、どう?

 天気もいいし。ね?

省吾) いいねえ!

鈴子) そう?

 みね子、柏木堂のスペシャル、

 みんなにおごるからって…ねっ?

みね子) はい!

元治) やった!

 

**********

 

<広場>

一同) いただきま~す。

みね子) うわあうめえ~。

省吾) うまい。

一郎) いや~助かったよ~。

 今日売り上げ全然なくてさぁ。

 助かった。なっ、ヤスハル。

ヤスハル) まあな。

一郎) ハハハハ。

鈴子) でもちょっと腹が立つわねえ。

(笑い声)

鈴子) まあいっか。

みね子) はい。

一郎) でもどうなっちゃうのかな~。

 和菓子屋も、考えないとな、ヤスハル。

ヤスハル) はあ? 何をだよ。

元治) えっ? でもヤスハルは

 歌手になるんだもんな。

鈴子) ああ、そうなの? 

 歌手?ヤスハルが?

元治) あっ、でも、あれだよな。コンクール

 に出ようと思ってるってだけの話だからな。

 何だっけ、あの、何かギター弾いて歌う、

 あれ何だっけ、あの…。あっ、スプーン?

ヤスハル) フォークだよ。つまんないよ。

安江) アハハハハ。

ヤスハル) 笑うなって。

安江) スプーンだって、ハハハ。

ヤスハル) ウケるから調子に

 乗んだからこういう人は。

安江) そうだよね。ごめんごめんごめん。

五郎) あっ、なあ。そのコンクールに

 優勝したら、どうなるんだよ。

ヤスハル) 一応デビューするのかな。

省吾) へえ~フォーク歌手か。

 かっこいいなヤスハル~。

一郎) ヤスハル。

 柏木堂と俺を捨てるのか?

ヤスハル) いきなり話が重すぎるんだよ。

一郎) そうか、柏木堂も終わるのか…。

ヤスハル) いやだから。

鈴子) そうなったらそうなったで、

 しょうがないんじゃないの?

一郎) えっ?

鈴子) 商売ってやつはね、いつどうなる

 か分かんないもんだからねぇ、本当に。

一郎) どうしたの?

 強気の鈴ちゃんが珍しいね。

鈴子) 洋食屋の在り方も、

 変わってきたしねえ。

元治) 今日のお客さんですよね。何か

 最近、ああいう事言う人増えたよなあ~。

五郎) 何? 何て言われたの?

元治) ナポリタン食べてさ、

 「これはイタリア料理じゃないね。万博の

 イタリア館で食べたのと違う」って。なあ!

秀俊) はい。

安江) で、何て答えたの?

省吾) 「うちは、西洋の料理をそのまま

 出しているわけではありません。あくま

 で洋食です。日本人の味覚に合うよう

 に工夫して、作ってますから」。

一郎) おう~。

省吾) って鈴子さんが…ね?

秀俊) 分かってないですよね、ほんとに。

省吾) ヒデ。それは違う。お客さんに

 対して分かってないなんて思ったら、

 料理人として終わりだ。お客さんはどう

 味わおうと自由なんだ。覚えとけ、ヒデ。

秀俊) はい、すみません。

省吾) まあでも、そういうこと言う人

 増えたのも事実だ。時の流れかな。

五郎) そうだよな~。あっ、あとあの、

 インスタントな。まああのインスタント

 ラーメンが出来てからこっちはもう

 右肩下がりよ。今の子どもなんてさ、

 ラーメンつったら、インスタントラー

 メンのことだと思ってるからね。ほん

 とどこのどいつだよあんなもの発明

 したものは! ええ?

安江) そうだよもう! 出てこい!

五郎) 出てこい!

(笑い声)

鈴子) 豊かになるっていうのは、そう

 いうことなんだねえ。いろんなものが

 どんどん出てきて、みんながそれを

 楽しんで…。それは、悪いことじゃな

 いもんね。すてきなこと。ねっ。

みね子) はい。

省吾) そうだね。

一郎) うん。

鈴子) でも、一つのことだけやって

 たら、生きていけなくなるのかねえ。

みね子) えっ。

元治) ちょっと! 勘弁して下さいよ。

 元気出して下さいよ~!

 ねえ、鈴子さん!

鈴子) あっ、うんうん。

元治) だって、すずふり亭なくなったら、

 俺どうなっちゃうと思います? ほか行

 ったって、使いもんなんないっすから。

省吾) そうだな~。

秀俊) 先輩は。

元治) ちょっと、冗談で言ってんだけど。

 普通に受け取とっちゃってんじゃん

 みんな。あ~もういいや!

 あ~もういい!

省吾) えっ?

元治) あ~もう話しちゃお。

 話しちゃいますよ? 知らないよ?

 すごいいい話なんだから。

 何で俺が、これほどまでにすずふり亭

 を愛しているのか! 話しちゃうよ?

 知らないよ~? 

 俺のこと好きになっちゃうかもよ。

みね子) 何があったんですか?

元治) 俺はさ…戦災孤児でさ…親の

 顔も知らないで、上野で暮らしててさ。

みね子) え…。

元治) それがさ、ある日…。

宗男の声) えっ、何だ店開いてねえな。

 あれ? 誰かいねえのか?

 誰かいねえのか? 開いてねえぞ店。

みね子) あっ!

宗男) おう! おうみね子!

みね子) 宗男さん!

宗男) 元気だったか?

みね子) ええ! ちょっと…。

宗男) おお! 裏天広場の諸君、

 元気だったがぁ! 鈴子さ~ん。

鈴子) は~い。

元治) ん? ちょっと、どうすんのこれ。

 えっ? 中途半端な感じでさ。まさに、

 俺が今、感動で世界中を包もうとし

 てたんだよ。

宗男) おお、あっじゃあ続げで! 

 はい! 元治! いげ! よっ元治! 

 いげ! よっよっ元治、いげよ!

元治) それでですね、あの~まあ、

 とんでもないことが起きましてね。

 起きねえよばか野郎!

(笑い声)

元治) あ~あ、もうせっかく感動

 させようと思ってたのにさ~。

宗男) そうなの。ほう~。でもなあ

 元治、おめえは料理人だっぺ!

元治) おう。

宗男) 話よりも、料理で人を感動

 させだり泣がせだりしねえどな。

元治) はあ?

 何正しいこと言ってんだよお前。

 大体何なんだよお前は!

 何しに来たんだよ!

宗男) ああ、突然よ、すずふり亭の

 ハヤシライスが食いたぐなってなぁ。

 いや、最近ね、茨城でも結構

 食えるようになったんですけどね。

 でもやっぱし、すずふり亭のが

 食いたぐてねえ!

省吾) うれしいこと言って

 くれるねえ! ハハハハ。

鈴子) そうねえ。

 

**********

 

<すずふり亭・店内>

宗男) おお! 来た~! ホホホホホ。

みね子) お待たせしました。

(ライスにソースをかけるみね子)

みね子) どうぞ!

宗男) いただきます!

(一口食べ、泣きそうになる宗男)

宗男) うめえ!

(笑い声)

宗男) うわうんめえ。っb~。

省吾) 幸せな気持ちになるな~。

(電話の呼び出し音)

宗男) ほんとおいしい。

 ああもうこれすぐなくなるな。

電・みね子) はい、

 すずふり亭でございます。

 えっ? ああ…うん。

 分がりました。はい、じゃあまたね。

(電話を切るみね子)

みね子) (せきばらい) 滋子さんから、

 電話があったんだけど…。

宗男) おお、えっ?

元治) 何だよまた黙って来たのかよ。

宗男) 大丈夫だって。ハハ、怒って

 だが? うん、大丈夫大丈夫。

みね子) もう…。

宗男) うん、もう?

みね子) もう…帰ってこなくていいって。

宗男) え?

 ハハハハ、ハハハハ、ハハハハ…。

宗男) そう…そう言ったのが? 滋子。

みね子) うん。

宗男) 俺…俺帰るわ。

 ごちそうさまでした!

みね子) ああ…うそうそうそうそ! 

 うそ! 言ってねえ、言ってねえ。

 「一晩、よろしく」って言われただげ。

宗男) みね子~!

みね子) え~ごめんごめん!

宗男) もう!

(笑い声) 

元治) 何だお前涙目じゃねえか!

宗男) だってよぉ…。

 

みね子、

ちょっといたずらが過ぎましたかね。

 

宗男) びっくりした~!

 心臓止まっかと思った~!

 

**********

 

あっ、そうそう。

奥茨城では、こんなことが。

 

<進路相談室>

田神) さでと、高校2年、

 最初の進路面談だ。

 え~っと谷田部は…。

 おお。ええ成績だなや。

 姉ちゃんとは随分違あな。

ちよ子) はい。

田神) 「はい」が。ハハハハ。

ちよ子) 先生。

田神) ん~?

ちよ子) 私…。

(チャイム)

田神) えっ?

ちよ子) よろしくお願いします。

田神) よろしく…。

 

あらあら?

ちよこ、今何て言ったんでしょう。

ここ、大事ですからね。

覚えておいて下さいね。

 

**********

 

そして、このちょっとした隙間で、

漫画家2人のこれまでの道のりを、

簡単に紹介しましょう。

 

2年前、漫画、「みねっこ」が大ヒット。

ついに!

ついに売れっ子漫画家の仲間入りか!

…と思ったのも束の間。

ピークの前に、

スランプが来てしまいました。

それからというもの、

鳴かず飛ばずの日々が続いています。

 

ヤスハル) ♪ふたりは若い 小さな星さ

 悲しい歌は知らない

 

というわけで、

啓輔、祐二のお二人でした。

頑張っぺ!

 

**********

 

そして、そしてそして?

なんと今日は、乙女寮の同窓会!

 

(広場にテーブルと料理の数々)

澄子) おぉ、ここは天国か?

 死んだのかおれは。

豊子) ばかでねか。

優子) あ~!

幸子) あ~!

優子) 久しぶりぃ、みんな。

一同) 久しぶり。

みね子) あさこちゃ~ん。

優子) 久しぶりはわだしだよ。

 

秋田の優子さん。

女の子を産んでたんですねえ。

 

名前は秋桜子(あさこ)。

秋の桜というのは、コスモスですね。

そう! 乙女寮の部屋の名前でしたね。

 

**********

 

<管理人室>

富) かわいいわねえ。

 ねえ、これからみんなでお食事でしょ?

 その間、預からせて。ねっ?

優子) ああいえいえ、

 そんたこと、とんでもねえ。

富) 赤ちゃんが好きなの。お願い。

愛子) 大丈夫よ。

 取って食べたりしないから。

富) なまはげじゃないんだから私は。

 泣く子は、いねえかぁ!

(笑い声)

 

**********

 

<広場>

一同) いただきます。

澄子) うんめえ~。

豊子) 出たヤギ。

愛子) 優子さん大丈夫? 何かつらい

 とか、そういうんじゃないわよね?

優子) えっ? あ~そっか。ごめんね。

 突然手紙で、どうしてもみんなに会い

 たいなんて言われたら、心配するよね。

 あっ、全然違うがら。どうしてもみんな

 に会いたくなってね。したら、たまらね

 ぐなってしまうの。んだがらね、わがま

 ま言ってしまった! フフフ。

澄子) あの座敷わらしだった優子さん

 がねえ、お母ちゃんなんだねえ。

優子) まんだしゃべるの? それ。

(笑い声)

 

**********

 

幸子(夫は音楽家)の近況

幸子) 変わらないよ、変わらない。

 ウィーンから帰ってきてね、で、ちょっと

 豊かになるがなって思ったげど、全然。

 お金にならない仕事ばっかり引き受げ

 るんだよね。「僕はクラシックを権威主

 義的なものがら解放したいんだ」どが

 言って。

 

(回想)

雄大) すばらしい!

 

幸子) その前に、我が家の経済も

 ちょっとは豊かにしろよどが思うわ

 けよこっちは。ふざげんなって話だ

 よほんとに。冗談じゃないわもう。

豊子) 好きなんだな。

(頷きあう豊子と澄子) 

(笑い声)

幸子) もう!

 ああ、そうそう。そういえばこないだ、

 ウヂのが、ほら、あの一緒に海に

 行った綿引さんと会って。

みね子) へえ。

 

(回想)

綿引) で、何なんだよ、

 どうしても会いたい用件って。

 どうしたんだ?

雄大) 前に借りてたものをな、

 返そうと思ってな。

 遅くなって、すまなかった。

綿引) あん時のラーメン代!

 これのためが?

雄大) あぁ。

綿引) いやいやいや…。

 茨城からの交通費の方が

 はるかに高いんだげど。

雄大) まあ、気にするな。

綿引) はあ?

 

時子(女優)の近況

幸子) あっ、時子はどうなの?

 仕事は頑張ってるの見でるがら

 分がるげどさ。

優子) んだね、こないだの映画も

 観に行ったよ、映画館に。

時子) ありがとう。(ため息)

澄子) 大変がよ?

時子) 何か、ぜいたくなことだとは思うん

 だけど、私…何か中途半端で、いっつ

 も来る役が同じなんだよね。明るくて、

 元気で、考えが現代的で、サバサバし

 てて、都会的で、恋愛なんかもさ、進ん

 でて、背も高くて…。まあそれはしかた

 ないんだけどさ。何か…そればっかし

 でちょっとつまんねえなって。全然自分

 と違うし。変だよね。自分じゃない人に

 なれんのが楽しそうで女優さんになり

 たいって思ったのにね。自分の暮らし

 みたいなのも全然ないし…。ちゃんと

 恋したこどもないし。こないだね、初め

 てキスシーン撮った。人生で初めてで

 さ。まあそれはしかたないし、女優な

 んだがらって思うけど…。私の役がね、

 キスなんて、何とも思ってない役でさ。

 私…全然うまくできなくて、何度も失敗

 して、何度もキスしてさ。私…私さ…。

 何やってんだろうってちょっと思っちゃ

 って。泣いちゃってさ。私もうさ…。

 うん! でもこうやってしゃべって

 スッキリした! 頑張る!

(笑い声)

時子) あっ、

 世津子さん今フランスでしょ?

 すごいね、フランス映画だよ?

 しかも向こうの監督さんから

 じきじきに頼まれて。

 すごいよね~。

みね子) うん。

時子) 憧れんなぁ。

愛子) でも本人は外国嫌みたいよ?

 梅干しと、のりとふりかけいっぱい

 持ってった。「納豆はダメよねえ」

 とか言って。

時子) あっ、愛子さん!

愛子) はい! 何でしょう。

時子) これこれ。

 ついに会えたんですよ。

 書いてもらいました!

みね子) あっ…。

時子) 裕次郎さんのサイン!

一同) え~!

時子) 愛子さんへって。

 ちゃんと言いましたよ、

 「愛してます」って。

愛子) ええええええええ! で?

時子) 「僕もだよ」って伝えてくれって。

一同) キャ~!

愛子) どうしよう、人妻なのに私。

澄子) えっ。

愛子) どうしましょう。

みね子) 愛子さん。

愛子) どうしましょう。

みね子) 大丈夫です。

 心配しなくても、大丈夫です。

愛子) あっ…そうよね。

みね子) はい!

愛子) ありがとう、うれしい。

時子) はい。

 

**********

 

<厨房>

(何かを作っている秀俊)

 

**********

 

<管理人室>

(秋桜子ちゃんを笑わせようと

 している啓輔と祐二)

祐二) 笑わんなあ。

 

**********

 

<広場>

豊子(食品会社 事務)の近況

豊子) 何か腹立ぢますよほんとに。

 仕事を頑張れば頑張るほど、「生意

 気だ、女のくせに」とが言われるし、

 「学歴もねえくせに」とがも言われる

 し、「子どものくせに」とがも言われ

 るし。やればやるほど、余計なことし

 なくてもいいみだいな目で見られで、

 日本の男社会は、本当に腹が立ち

 ます! 腐ってますよ、腐ってます。

澄子) 腐ったらダメだよなぁ。

 食えなくなるしよ。

豊子) んだよな。

澄子) うん。

 

**********

 

<広場>

澄子(せっけん工場勤務)の近況

澄子) 仕事は全然問題ないです。

 せっけん業界もですね…。あ~。

一同) ん? 何?

みね子) あっ、あれだ。

豊子) んだな。

みね子) あれあれ。

優子) あれ?

みね子) うん、あれです。

澄子) これ。

(石鹸を取り出す澄子)

一同) あ~!

時子) 新しくなってる。

澄子) 社長頑張ってますし、おれの

 意見を結構、聞いでくれっから。

(みんなに石鹸を配る澄子)

愛子) いい社長さんだったね。

澄子) ただ…相変わらずっていうか、

 実家は最悪です。ほんとにいい加減

 にしてくれって感じなんですよ。なあ?

豊子) んだな。

澄子) だってね、だまかすんですよ。

 おれのこと、金のなる木か何かだと

 思ってんですよ。

優子) そんだか。

澄子) でも、大丈夫です。豊子にぶちま

 けてるとね、ものすごい怒って、豊子。

 言うこと聞いちゃダメだとか言ってくれ

 るんだけんど、それ聞いてると、まぁ

 まぁまぁみてえな気持ちになってきて、

 「寝っか」、「んだな」みでえな。

豊子) な。

(澄子の肩をぽんとたたく豊子)

優子) 何か、あれだね。長年連れ

 添った夫婦みたいだね、2人は。

澄子・豊子) え~!

みね子) 仲いいねえほんとに。

 

**********

 

<厨房>

(メロンの皮の飾り切りをしている秀俊)

秀俊) 驚くぞぉ。フフ。

 

**********

 

<広場>

幸子) じゃあ、次は…。

 みね子、どうなの?

愛子さんの近況…ではなくて…

幸子) みね子、どうなの?

みね子の近況

愛子) うんうん…どうなの? みね子さん。

みね子) 幸せです。フフフ。

豊子) いがったですねえ、ほんとに。

 あの4番のみね子さんがねえ。

優子) 4番! トランジスタの向きが逆!

みね子) やめてもう! 今でも4番って

 聞くとドギッとすんだがらね。

 

(回想)

女性) 4番! 抵抗の場所が違っとる。

みね子) すみません。

(ブザー)

みね子) すみません。

(ブザー)

みね子) もう…すみません!

 

みね子) もう嫌!

時子) こら4番!

みね子) まあ、とにかぐ…幸せです。

 へへへ。

豊子) いい人ですもんね、ヒデさん。

みね子) うん。

澄子) 照れんな、何かよ。

豊子) なしておめが照れんだ。

(笑い声)

みね子) ヒデさんのこど…大好き。

(厨房からパフェを持って出てくる秀俊)

みね子) 何か、分がんだよね、あの人の

 こど。私、世界で一番分がる自信がある

 んだよね。私もね、ヒデさんも、何つうの

 がな、地味な人なんだよ。普通なの。

 そんなに面白くもないの。

(秀俊に気付く豊子と澄子)

みね子) 面白い人だったり、変わってる

 人だったり、「困ったもんだ~」みたいに

 言われたこどもね、ない。

(秀俊に気付く時子、幸子、優子)

みね子) そういう人のこどが、ちょっと

 羨ましいんだよね~私もヒデさんも。

(秀俊に気付く愛子)

みね子) つまんないがら、面白くない

 がら、コツコツ努力するしかないの。

 そして…そういうとこが好き。イヒヒッ。

 だから、だから、あの…すごく幸せ!

 私はヒデさんの気持ぢが分がるし、

 ヒデさんもきっと、私の気持ぢが

 分がると思うんだよね。

 それが…すっごく幸せ。

 安心して一緒に暮らせる。

豊子) 愛してるんですね? 

 ヒデさんのこと。

 そうなんですね? みね子さん。

みね子) フフッ。愛してる。

 すっごぐ愛してる! フフフ。

 大好きヒデさん!

秀俊) はい。

みね子) えっ…。

(振り向くみね子)

みね子) え~ちょっと! うそ! 

 やだ! やだやだやだやだいや~もう

 恥ずかしい、もう。ちょっとみんな! 

 誰、言わせたの!

(豊子を指さす一同)

みね子) 豊子?

豊子) 怖い。

秀俊) あの…。

 はい、デザートいかがですか~!

(豪華なフルーツパフェを置く秀俊)

(拍手)

澄子) ありがとうございます。

 いただきます。

(顔を見合わせ微笑む秀俊とみね子)

澄子) みね子さん、食わないなら

 おれ2つもらうよ。

みね子) ちょっと! 何言ってんの?

 食べるよ。

愛子) あのね、何かもう終わった

 みたいになってるけど、私まだ

 話してないから…。

 

愛子さんごめん。

もう時間が。あれ?

 

優子) あっ! 松下さん!

松下) あ~!

(転びそうになる松下)

一同) あ~!

松下) ほう。

一同) ご安全に~!

 

それでは皆さんも、ご安全に!

 

**********


(セリフの量が多いので、感想は短めに…)

 

乙女たちも愛子さんもみ~んなめんこいねえ。

みね子のおのろけがヒデさんにまる聞こえな

のもお約束でいい。何が起こるでもなく、会い

たかったみんながまんべんなく出てくる感じ♪

久々のあのセリフも嬉しい。ご安全に~!!

 


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