「スカーレット」第141回~病気やいうても、武志は武志なんで | 日々のダダ漏れ

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「スカーレット」 第141
第24週 「小さな希望を集めて」
病気やいうても、武志は武志なんで

 

 

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<真っ暗なカフェ・サニー>

信作) ほら、一日3回やて。

 お湯に溶かして…。

大野) う~ん…苦いの嫌いやねん。

信作) ええから。はよ飲め、ほい。

大野) う~ん…。

陽子) 何飲んでんの。

(電気を付ける陽子)

大野) 苦っ…あっ。

陽子) 全く…男2人でこそこそこそこそ。

 薬やろ。薬やろ!

大野) あ~あ~もう…。

陽子) 百合ちゃん! 女の勘が当たったで!

百合子) 何の薬!

陽子) 何の病気なんや…。

大野) もう…そんな大層なこと違うねや。

 ちょっとな、膝がな。

百合子) 膝!?

信作) 膝が痛い言いだしてな。

 いちいち言うほどのことでもない…。

陽子) 膝がやられたんか!

信作) ほらもう!

 ほうやって心配するやろ?

 大丈夫やから。

大野) 大げさやねん、大丈夫や。

陽子) ほんまに大丈夫なんか?

大野) 大丈夫やもう。

 やっぱり言うたとおりや。

百合子) 隠さんと言うてなあ。

 何でも言うて下さい。

 ほんで長生きして下さい。

大野) ああ、ハハハッ。

百合子) 元気でいてくれたら…

 それだけでええ。

 いつまでも元気でお願いしますぅ。

陽子) お願いされんでも

 うちらは元気やんなあ?

大野) そらそや!

(笑い声)

 

**********

 

<夜・川原家>

(ちゃぶ台に突っ伏した喜美子)

(目を覚ますと、肩に毛布がかけられている)

 

**********

 

(外に出る喜美子)

(雨の中、小走りに工房へ行く喜美子)

喜美子) ああ…あれ?

(工房の前に立っている真奈)

真奈) あ…こんばんは。

喜美子) あ…。

(工房に入る喜美子)

喜美子) 武志。

(工房の奥で作業に没頭している武志)

(真奈に手招きする喜美子)

(動かない真奈)

(外に出る喜美子)

喜美子) こっちおいで。こっち。

真奈) あ…あの、傘。

喜美子) ええええ。もう差し差し差し。

 

**********

 

<母屋>

(お茶の用意をする喜美子)

喜美子) あっ、門限、大丈夫?

 厳しいおばあさんいる言うてたな。

真奈) 亡くなりました。

喜美子) え…。

真奈) 先々週。

喜美子) そうか…寂しいなあ。

 ご愁傷様でした。

真奈) 会いたくて、

 ヤングのグに行ったんです。

喜美子) あっ、あの、うちの子の話な。

真奈) あっ、すみません。

喜美子) バイト先に行ったんや。

真奈) ずっと会うてなかったんで…。

喜美子) ああそうなん?

真奈) すみませんこんな話…。

喜美子) ううん。

 いやどんな話でもうれしいわ。

 男の子は言うてくれへんからな、聞かせて。

 あの子、ちゃんとバイトしてた?

真奈) 行った時はもう終わってたんで…。

喜美子) あっ、そうなん。

真奈) 約束しんと行ったんで、

 あかん言われて…。

喜美子) あの子そんなこと言うのん。

真奈) 嫌いやとも言われました。

喜美子) ええ~。

真奈) すみません。

 そんなん言われても、また来てしもて。

喜美子) ハハ…。

真奈) ほしたら、途中で雨降ってきて…。

 負けへんでぇて傘買うて…。

 うちは、何と戦ってるんでしょう。

喜美子) (笑)

真奈) 何やってんねやろ…。

喜美子) お茶。

 あっ、コーヒーがよかった?

真奈) あっ、いえ、お茶で。

 ありがとうございます。頂きます。

喜美子) どうぞ。

真奈) あったかい…。

(お茶を飲む喜美子) 

真奈) 家に帰ったら、亡くなった祖母の

 匂いがして…。もういいひんのに、家

 ん中に残ってるんですね、そういう…

 残り香っていうか…。ほんで思うんです。

 会える時に、会いたい人には会うてお

 こうって。ほやから、嫌い言われても

 来ました。

喜美子) あの子な、

 今作ってる作品があるんよ。

 いつ完成するか分からへん。

 明日出来るかもしれへんし、

 1年かかるかもしれん。

 何年かかっても出来ひんかもしれん。

 それでも作る。作り続ける。

 今、それで一生懸命なんや思うわ。

真奈) あの…うち、見てきてええですか?

喜美子) どやろ、ええんちゃう。
真奈) 行ってきます。

(お茶を飲む喜美子)

(戸の開閉音)

 

**********

 

<工房>

武志) えっ、何で…。

 何でいるん? いつ来たん。

真奈) お疲れさまです。

武志) どういうつもりや…。

真奈) 作品作りの邪魔やから?

武志) はっ?

真奈) 邪魔せんようにします。

武志) 病気やからや。

真奈) はっ?

武志) あ…こんなんあかんって、

 もう来たらあかん。

真奈) どういうこと?

武志) 帰りぃ。

真奈) 病気やからうちと会うの避けてたん。

 えっ、そうなん? そうやったん?

 そんなんおかしいわ!

武志) おかしないわ。

真奈) 関係ないやん。

武志) 関係あるて!

 

**********

 

(居間で聞いている喜美子)

 

**********

 

<工房>

武志) 帰って下さい。

真奈) ほな…ほな、帰ります。

 帰りますけど、病気やからうちと会うの

 避けるいうのは納得できひん。

 そういうのは許可しません。

 許可しませんので、また来ます!

 お邪魔しました、失礼します。ほなまた。

(庭を抜け、外に出ようとして、

 母屋へ引き返す真奈)

 

**********

 

<母屋>

真奈) お邪魔します。

 すみません、あの、かばん、

 忘れてしまって…失礼します。

喜美子) 気ぃ付けてな。

真奈) ありがとうございます。

(出て行く真奈)

(土間に残されたビニール傘)

 

**********

 

<朝>

(ビニール傘を広げ、日の当たる

 物干し竿に吊す喜美子)

八郎) おはよう。

喜美子) おはよう。

 休み取ってくれたんやな。

八郎) 京都行くんやろ。

喜美子) 展示会の打ち合わせな。

 日帰りやけど、武志頼むな。

八郎) 起きてる?

喜美子) 起きてるよ。

 向こうで朝から熱心にやってるわ。

八郎) フフフッ。

 

**********

 

<工房>

武志) なあ、見てやこれ。

八郎) 何かどっかで見た光景やな。

武志) お父ちゃんもこうやった?

八郎) うん…。

住田) おはようございますっ。

武志) あっ…。

八郎) ご無沙汰しております。

武志) ご無沙汰してます。

住田) ご無沙汰しております。

 あの…ご病気のこと…。

武志) あ~知らんかったんや。

住田) おかしいとは思っとったんですわ。

 穴窯の予定を変更する言わはったり、

 作品をぎょうさん売りに出さはったり…。

 まさかそんなご事情があったやなんて…。

 あ…お座りにならんで、大丈夫なんでっか。

武志) 住田さん。

 お母ちゃんおったら叱られますよ。

住田) え~。

武志) そんな腫れもんに触る

 みたいな言い方。なあ?

八郎) ハハッ、せやな。

武志) ハハハッ。

八郎) 病気やいうても、武志は武志なんで。

武志) 俺は俺なんで。

住田) そうですよね。

 ほな、武志君に、京都のお土産でも

 買うてこようか。おいしい和菓子でも。

武志) おっ、ええなあ。

 よろしゅうお願いします。

住田) はい。

喜美子) ああ、もう来てはったん。

住田) おはようございます。

喜美子) おはようさん。

 何か欲しいもんある?

 土産に和菓子でも…。

武志) ああ今住田さんに頼んだ。

喜美子) ああ。

住田) はい。ほな、失礼します。

八郎) はい。

喜美子) ほなな。

八郎) うん、

 気ぃ付けて行ってらっしゃい。

武志) 行ってらっしゃい。

喜美子) 行ってきます。

(出かけて行く喜美子と住田)

八郎) さっ。

 

**********

 

<工房>

八郎) このイメージは何や。

武志) えっ…水たまりや。

八郎) 水たまり。

武志) うん、皿ん中に、

 水たまりがあるイメージや。

八郎) う~ん…。

武志) あ…あかん?

八郎) ううん、あかんことないけどな。

 例えば…例えばな。

武志) うん。

八郎) お母ちゃんの作品は、

 お母ちゃん独自の発想や。

武志) うん。天賦の才言うてた、

 掛井先生がな。

 ほんで俺は努力型やて。

八郎) せやけど武志かて、お皿に、

 亜鉛結晶で雪降らせたんちゃうんか。

武志) ああ雪な。

八郎) 降らせたやろ。

武志) うん。

 納得いくもんは作ったつもりや。

八郎) 武志独自のひらめきや。

武志) 俺、独自…。

八郎) 水たまりでええんか。これは、

 お皿に青い色をのっけただけやな。

 これやったらお父ちゃんにもできるで。

 お父ちゃんができひんかったことやれ。

 僕を超えていけ。頭やわらこうしてな?

 常にやわらこうしとかんとこうイメージ

 する力は湧いてけぇへんねんて

 お父ちゃんに言われたないやろう。

(笑い声)

八郎) ここが固いねん、ここが。
(武志の頭を掴む八郎)

武志) ハハハ…

八郎) 熱いな…。

武志) いや…。

八郎) 熱あるやん。

武志) 大丈夫やて。

八郎) いや熱い熱い熱い…。

武志) いやほんま大丈夫やから。

八郎) 熱あるやん。

 

**********

 

電・大崎) 熱?

電・八郎) はい。連れていった方が…。

電・武志) ちょ、貸しぃ。

八郎) なに…。

電・武志) もしもし、大したことないんで…。

電・大崎) ああ、その声だと、大丈夫

 そうかな…。熱は、どれぐらい?

電・武志) ほんま、大した熱やないです。

電・八郎) まあまあまあ。

 もしもし? どないしたら…。

電・大崎) お渡しした解熱剤をのんで、

 安静にして下さい。

八郎) はい…。

電・大崎) それでも下がらなかったら

 連絡して下さい。いいんですよ。

 いつでもどうぞ。

電・八郎) はあ…ありがとうございます、

 すみません。はい。はい、失礼します。

(縁側のそばに横になる武志)

八郎) アホ! ちょっ、そんなとこでお前…。

 部屋で寝えちゃんと。

武志) ええやんここでも。

八郎) 布団で寝なあかんて。

武志) お母ちゃんなんか最近

 茶の間でうたた寝してんで。

八郎) あのな、熱があるんやで?

武志) うるさいなあ、

 もうお母ちゃんよりもうるさい。

八郎) これや。ちょちょほい。

(薬袋を渡す八郎)

武志) いやもうええて。

八郎) 水水水水…。

(横になったまま庭を見る武志)

(物干し竿に逆さまに吊したビニール

 傘に雨が貯まっていく)

 

**********
 

見た目は喜美子と真逆のふわふわ女子だけど、

中身は意外と喜美子寄りというか、似てるかも。

 

ほんで思うんです。会える時に、

会いたい人には会うておこうって。

ほやから、嫌い言われても来ました。

病気やからうちと会うの避ける

いうのは納得できひん。
そういうのは許可しません。

許可しませんので、また来ます!

 

武志の気持ちも真奈の気持ちも分かるのよね。

忖度しつつ…後悔しないようにできたらいいね。

 

八郎) 病気やいうても、

 武志は武志なんで。
武志) 俺は俺なんで。

 

真奈にもそう言えるようになれるといいねえ…。

 

お父ちゃんができひんかったことやれ。
僕を超えていけ。

 

ああ…時間が経ったんだなぁ。お父ちゃんにな

ったんだなぁ…。武志よ、父を、超えてくれ~!

 

前からそうだったけど、年を取るほどに八郎と

喜美子の男女逆転現象に拍車がかかって…

八郎のおかんぶりがおかしくて、微笑ましくて。

深刻な病を抱えながら、かけがえのない日常

が淡々と描かれる。普通である日の尊さよ…。

武志の夢が、武志の作品が完成しますように。

 

 

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